【小ネタ】教師、貴族に散る。
モーソン湖畔の街店。
24時間営業。
日用品から雑貨、雑誌、食品、飲み物、酒、たばこまで――
こじんまりとした店内に、生活に必要なものは一通り揃っている。
レジ横のフライヤーからは、食欲をそそる香りが漂う。
最近の売れ筋は“からあげさん(塩レモン味)”。
ティナ (店内を見渡す)
「(リリサは“コンビニは高いからダメ”って言うけど、やっぱ便利だよなぁ。)」
カレン、カゴを持ち速攻お菓子コーナーへ。
カレン
「えっと――
ピーナッツチョコにグミ、あとこれと、これも――」
すでにカゴはパンパン。
ティナ
「買いすぎじゃない?
ひとりで食べる量じゃないんだけど。」
カレン
「そう?
グミは美味しいし、顎が鍛えられるからいいじゃん!」
ティナ
「お菓子選びですら筋トレ基準なの?
じゃぁチョコは?」
カレン
「これは――」
カレン、顔色がまた悪くなる。
カレン
「神隠しにあった時の非常食。」
ティナ
「神隠しにあう前提なのやめなさい。」
カレン
「だって絶対何かあるってぇぇえ!」
ティナ
「そう……
リオナは何にするか決めた?」
リオナ、ポテチコーナーで顎に手を当て商品を吟味中。
リオナ
「このポテトチップスとやら……様々な味がありますのね。
どの味が1番格式が高いのかしら。」
ティナ
「ポテチに格式ないから。」
リオナ
「あら……ではこの“BBQ魔獣肉味”にしますわ。」
ティナ
「魔獣肉味って何ッ!?」
リオナ
「存じませんわ。
ですから食して確かめてみるのです。」
ティナ
「お嬢の探究心すげーな!?」
ダーク
「俺は“ブラックライトニング”にしたぞ。」
ティナ
「……名前で決めたでしょ?」
ダーク
「……フッ
単純に味が気に入っているからだ。」
ダーク
「ザクザク食感にチョコの甘み……
そしてコスパの良さ――」
ティナ
「普通に好物かよッ!」
ロジー (お菓子物色中)
「(ふふっ♪
なんか普通に楽しいんだけど!遠足みたい!)」
ミラ先生
「みんな決まったぁ〜?
お菓子代は先生が出してあげるからぁ!」
「「「「「いいんですか!?」」」」」
ミラ先生
「まかせてぇ〜!
好きな物どんどん買っちゃいなよぉ〜!」
生徒たち、ここぞとばかりにカゴにお菓子とジュースを大量投入。
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店員 (やる気の無さそうな魔族アルバイト)
「……お会計、16,850円っす。」
ミラ先生
「……え?うそ……」
財布の中身を確認。
ミラ先生
「えっと――
1、2、3……」
…静寂…
ミラ先生 (頭コツン、テヘペロ☆)
「ごめん☆
足りない!」
生徒たち
「「「「「え?」」」」」
ミラ先生
「いや物価高だよねぇ〜!
お菓子とジュースだけでこんなにいくと思わなかったもん!
あと君たち買いすぎ!」
ティナ
「わたしは干し芋と芋けんぴだけだよ!
ほとんどカレンじゃん!」
カレン
「だって……神隠しにあっても“最低7日”は生きていける量用意しただけだもん!」
ティナ
「7日で脱出できんの!?」
カレン
「7日あれば――」
全員、カレンに注目。
カレン
「神様ぶっ飛ばせるかなって……」
ティナ
「フィジカルで解決しようとすんのやめれ。」
ロジー
「まぁまぁ、喧嘩しないで?
各々自分の分を買えばいいだけじゃない。」
そこへリオナ、スっとレジ前へ。
リオナ
「ここはわたくしがお支払いしますわ。」
ミラ先生
「ヴァレンシュタインさん!?」
リオナ、分厚い財布から紙幣を取り出す。
その厚さに、一同釘付け。
ティナ
「(分厚……あれ絶対100万以上入ってるでしょ……)」
店員
「2万円お預かりしま〜す。
3150円のお返しっす。」
リオナ (にっこり)
「さぁ皆さま、神社へ向かいましょう♪」
ティナ
「あ、ありがとうリオナ。」
カレン
「ありがとう!」
ロジー
「ありがとね!」
ダーク
「……仮が出来たな……」
リオナ
「お気になさらず。
これは“友情の投資”ですの♪」
ダーク
「……フッ。」
ミラ先生
「クソ〜!
先生らしくかっこつけようと思ったのにッ!!
経済力で負けたァ!!」




