表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生はかすり傷に入りますか?――エルフJK、好物は干し芋。  作者: ひなゆづ
ぶら探【オカ研共同調査編】

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

44/48

ぶら探、共同調査決定。(イラスト付き)

帰りのホームルーム。


ミラ先生 (胃腸薬ポーションバチ効き中)

「皆さん!今日も1日お疲れ様でした!

この後は部活動に熱心に取り組んで、気をつけて帰宅するように!」


生徒たち

「は〜い。」「さよなら〜」「今日の先生、聞き取りやすかったね〜」


ティナ (ヒソヒソ)

「なんか今日のミラ先生、機嫌良すぎない?」


カレン

「たしかに!

でも元気無いより、いいんじゃない?」


リオナ

「そうですわね。

何か良い事でもありましたのかしら?」


カレン

「とりあえず部室行こっか!

その時、聞いてみよ!」


ティナ

「だねー!

行き先もまだ決まってないしね。」


リオナ

「今日はどちらへ行きましょうか♪」


3人が教室を出ようとすると、

教壇でプリントを整理していたミラ先生に呼び止められる。


ミラ先生

「おーい!

ぶら探達ぃ、先生、3年生の補習に行ってくるからぁ!

部室で待っててぇ〜!!」


3人

「「「は〜い。」」」


---


ぶら探部室。

3人は机を寄せ合い、今日の活動会議が始まる。


ティナ

「今日の先生、やっぱテンションおかしいよね。」


カレン

「ね!

そんなに良いことあったのかな?」


ティナ

「今日が誕生日とか?」


リオナ

「誕生日であんなに舞い上がるかしら?

もっとこう……胸が弾むような出来事があったに違いありませんわ。」


ティナ

「って言うと?」


リオナ、目を閉じ、顎に手を当てお嬢脳をフル回転。


リオナ (NowLoading)

「……」


リオナ (Answer)

「……片想い中のお相手に、告白されたとかでしょうか?」


ティナ

「おぉ!恋バナ!?」


カレン

「うわぁ!いいなぁ!」


リオナ (妄想スイッチON)

「夕焼けの湖畔沿い、お2人が夕陽を眺めているのですわ。」


カレン

「うんうん!それで!?」


リオナ (半オクターブUP)

「『この景色……あなたと見られて嬉しいです……』」


リオナ (1オクターブDown)

「『あぁ、俺もミラと一緒に見れて良かった。』」


リオナ

「風がお2人の間をすり抜け、ミラ先生の髪が風になびきますの。

しばらく沈黙の中、殿方が突然、ミラ先生の方へ振り向きますわ。」


ティナ

「告白!?告白くる!?」


リオナ

「『ミラ、お前が隣にいないと落ち着かない。』」


ティナ&カレン

「「ウヒャーッ!♡」」


カレン

「いいねいいね!

リオナ続けて!」


リオナ、声のトーンを落とし低めの声で熱演。


リオナ (低音イケボ)

「『ミラ、もうお前を離さない。ずっと俺のそばにいろ。』」


リオナ (ミラ先生ボイス)

「『私も、あなたのそばにいさせてください。』」


カレン (机バンバン!)

「相思相愛じゃん!!」


ティナ (大興奮)

「うはぁ♡いいね!

なんか暑くなってきた!ブレザー脱ご!」


リオナ

「そして、お2人はその場で抱擁し――」


リオナの妄想話に盛り上がっていると――


――バァァァンッ!!

ドアが激しく開かれる。


3人

(ビクゥッ!?)


女子生徒

「お邪魔するわ!!」


挿絵(By みてみん)


…沈黙…


3人

「「「誰ッ!?」」」


女子生徒

「失礼!自己紹介が遅れたわね!

私は2年B組、“オカルト研究会の代理部長”――

というのは仮の姿――

この世界のバグを修正する為につかわされた、刻を駆ける使者、ロジーよ――」


カレン

「オカ研代理部長!?」


ティナ

「また濃い奴が現れたな!?」


リオナ

「まぁ♪

ご機嫌うるわしゅうございますわ♪」


ロジー

「ふんッ――

ダークに聞いたわよ、ここには“岩竜宿りし巫女”がいると――」


カレン (ティナを指差し)

「あ、この子です。」


リオナ

「まぁ!?

ティナ様、ドラゴンを宿らしていらしたのですか!?」


ティナ

「宿らしてないからッ!

ただの勘違い!ものもらいだっただけだからッ!」


ロジー (ティナに見とれる)

「(うわ、可愛い……!

これならダークが惚れるのもわかるわ。)」


ロジー、ティナを凝視したまま、沈黙。


ティナ (警戒感UP)

「な、なんですか?」


ロジー、ハッと我に返る。


ロジー (気を取り直して)

「あなた、エルフね――

しかもただのエルフじゃないわ――」


ティナ

「え?」


ロジー (眼帯をさすりながら)

「……静かに。

今、この右眼の封印パッチの奥で、時空の残滓ざんしが疼き出したわ――」


ティナ

「(あ、この人もダーク君タイプだ……)」


ロジー

「この右眼が気になる?」


ティナ

「いえ、全く気になりません。」


ロジー

「いいわ。特別に教えてあげる。

この右眼、封印の“刻視眼クロノ・アイ”の事を――

過去という名の残響を、強制的に視せられる呪いよ。」


ティナ

「なんでこういう人たちって話聞かないの!?」


ロジー

「あなた、ただものじゃないわね?

私にはわかる――」


ティナ

「え?」


ロジー

「あなたを見ていると、時空の歪みを感じるの――」


ティナ

「(もしかして、転生してきたってわかるの!?

本物の能力者!?)」


カレン

「えッ!

ガチッ!?」


リオナ

「……まぁ……!?」


ロジー、ゆっくりとティナに近付く。


コツ、コツ――


ティナ (ドキドキ)

「な、なんですか……?」


ロジー (右眼の眼帯に手をかける)

「この封印されし力――解放してあげる――」


――スッ


眼帯が外される。


ロジー

「《刻視眼クロノ・アイッ!》」


眼帯の奥には左眼とは違う、黄金色に染まる瞳――


ティナ

「うお!?目の色が違う!?」


カレン

「オッドアイ!?」


リオナ

「まるで黄水晶のような美しい瞳ですわ!」


ロジー

「ふふっ――

視える、視えるわ――

あなたの過去、前世の姿が――」


ティナ (背筋ゾクッ)

「……待って……

“ガチの人”!?」


ティナ

「(ダーク君と同じ“厨二病患者”かと思ってたけど……

このオカ研部長、ガチの能力者!?)」


ロジー、クワッ!と目を見開く。


ロジー

「あなたの前世は――

あ、ちょっとタンマッ!」


ティナ

「え?」


ロジー、右眼をおさえて悶絶。


ロジー

「痛ったぁー……!

ちょっと待ってコンタクトずれたぁ!」


3人に背を向け右目からずれたコンタクトを回収。


ティナ

「カラコンかよ!!」


ロジー、手のひらのカラーコンタクトレンズを見つめる。


ロジー (涙目)

「……もうこの“キャラ”演じるのやだぁ……

占いだけやりたかったのに……なんでこうなるの……」


ティナ (ヒソヒソ)

「……今、“素”が出てたよね?」


カレン

「うん、めっちゃ普通の子だった。」


リオナ

「むしろ常識的でしたわ。」


ロジー、ハッと我に返る。


ロジー

「……クッ!?

私の刻視眼クロノ・アイが時空の歪みにやられたッ!?」


ティナ

「全力でまぶた開けたからコンタクトずれただけやろ!」


カレン

「またキャラ続行しだした!」


リオナ

「わたくしに負けず劣らず、演技派ですわね。」


ロジー

「ただ、ひとつだけ分かったことがあるわ。

あなた、“面白い存在”なのは間違いないわね。」


ティナ

「それはもう全員に言われてる。」


カレン

「うん。」


リオナ

「ええ。」


ティナ

「即肯定やめろ。」


ロジー

「というわけで――本題よ。」


ティナ

「今の前振りだったの!?」


ロジー

「あなたたち、“ぶら探部”にお願いしたい事があるの。」


カレン

「なんですか?」


ロジー

「共同調査を申し込みに来たの。」


ティナ

「共同?」


リオナ

「まぁ♪ 面白そうですわね♪」


カレン

「いいじゃん!どこ行くの?」


ロジー、フッと笑う。


ロジー

「湖畔の外れにある、“神社”

――通称、“神のやしろ”よ。」


ティナ

「そのまんまじゃん!」


ロジー

「神の社には昔から“神隠し”の噂があるの――」


カレン (ビクッ)

「か、神隠し……?」


カレンのMP (メンタル・ポイント)に15のダメージ。

残りMP15。


ロジー

「ええ。調査に行きたいところなんだけど、

私たちオカ研の顧問は“消息不明”でね、校外学習は禁止されてるのよ――

それで“ぶら探”にお願いしに来たってわけ――」


カレン、顔色が一気に悪くなる。さっきまで妄想恋バナで盛り上がっていた勢いはどこへやら。


カレン (MP15→MP3)

「神隠しって……

幽霊とかお化けの仕業じゃないの!?

ムリムリムリッ!」


カレン (目が泳ぎっぱなし)

「……やっぱ断ろ?」


ティナ

「ロジーさん、うちのカレン怖いの苦手なんだよ。

申し訳ないけど――」


その時、部室のドアが開く。


――ガララッ


ミラ先生

「皆ぁ〜!おっ待たせ〜!

どこ行くか決まったぁ!?」


ロジー

「ええ――

湖畔沿いの“神の社”へ行くわよ。」


ミラ先生

「えッ!?誰ッ!?

神の社って、神社の事!?

調査に最高じゃん!いいねいいね!私も行くー!」


ティナ

「ミラ先生、落ち着いて!?

状況説明から何からすっ飛ばしてるからッ!」


ミラ先生 (にっこにこ)

「神社ってさ、ロマンあるよね〜♪」


リオナ、じ〜っとミラ先生を見つめる。


リオナ(確信)

「ええ、間違いありませんわね。

ミラ先生、やはり“恋したお方の表情”になられてますわ。」


カレン(MP3→MP25)

「……さっきの続き?」


ティナ

「恋バナでMP回復すんのどうなのよ?」


ロジー (ドヤ顔)

「決まりね。

ダークも連れてくるわ。」


ロジー

「(よし!後はダークとあのエルフの子をくっつけさせて……

うふふっ♪私ったら恋のキューピットね♪)」


ロジー、足取り軽く教室を後にする。


ティナ

「……行っちゃったよ……

これってもう、神社行くの決定?」


リオナ (心配そうにカレンを覗き込む)

「カレン様……大丈夫ですか?」


カレン (でもやっぱ怖い)

「ううん……だいじょばないかも……」


ティナ

「神隠しなんて所詮噂でしょ。

絶対何も起きないって!」


カレン

「そ、そうかな……?」


ティナ

「うん、わたしもリオナもいるし、大丈夫だよ!」


リオナ

「ええ!

いざとなればグレイも呼び出しますわ!」


カレン

「……わかった……頑張ってみる……!」


ミラ先生 (キラッキラの笑顔)

「よぉし!じゃぁみんなで神社に出発ぅ〜!!」


ぶら探、まさかのオカ研と共同調査開始!


---


湖畔の外れの神社


――カラン……


誰もいないはずの境内で、鈴が鳴った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ