表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生はかすり傷に入りますか?――エルフJK、好物は干し芋。  作者: ひなゆづ
部活創部編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

30/34

部活、作ることになった。


帰りのホームルーム前。職員室。

ミラ先生は生徒たちに配布するプリントの確認中。


教頭先生

「ミラ先生、ちょっといいですかな?」


ミラ先生 (ビクッ)

「あ、教頭先生……お疲れ様です……

どうかされましたか……?」


教頭先生

「うむ、ミラ先生、部活動の顧問の話なんだが、

どうされますかな?」


ミラ先生

「あ、えっと……

まだ何部の顧問にするか決めてなくて……

今“顧問不足の部活動”って何がありましたっけ?」


教頭先生

「顧問が足りてないのは“オカルト研究会”と“武道全般”ですな。

オカルト研究会の顧問はある日突然消息不明……

何やら消息が途絶える前日に“ハデスへ通ずる扉が開いた”と言っていたそうだ。」


教頭先生

「まったく、最近の若い教師と来たら……

どこで道草食ってるのでしょうな。」


ミラ先生(ドン引き)

「ひっ……

わ、私はちょっとついていけない世界です……」


教頭先生

「でしょうな。

後は武道系の部活は新一年生が体験入部した際、

軒並み顧問を病院送りにしてしまいましてな。」


ミラ先生(冷や汗)

「(その子、うちのクラスの生徒なんだよなぁ……)」


ミラ先生(胃がキリキリ)

「(ホワイトロックさん……

いい子なんだけど……加減を覚えてほしい……)」


ミラ先生(ひきつり笑い)

「ぶ、武道も私は習ってなかったんで……

教えることも出来ないし、無理かなぁ〜って……」


教頭先生

「うぅむ……

困りましたな。生徒たちに部活動を強制してる手前、

教師が顧問をしてないとなると、生徒たちに顔向けできませんぞ?」


ミラ先生(小さい声が更に小さく)

「はい……申し訳ございません……」


教頭先生

「生徒たちの入部期限は今週まででしたな?

ミラ先生も今週中に何かしらの顧問になるか決めてもらうように。

わかりましたな?」


ミラ先生

「はい……わかりました……」


---


学校の廊下。


ミラ先生(ホームルームに向かう)

「(うぅ……どうしよう……

オカルト研究会なんて興味ないし、なんか怖いし……)」


ミラ先生

「(武道全般だって……私、ルールとかわかんないし……

それに痛そうだし、部員の子たちちょっと怖い……)」


ミラ先生(ため息)

「……はぁ〜……

(なんか、ゆるくて楽しそうな文化系の部活ないかな……)」


ミラ先生

「(例えば……

裁縫部とか、料理研究部とかいいかも。

でもどっちももう別の先生が顧問になってるんだよなぁ……)」


ミラ先生(教室の前で立ち止まる)

「(今週中までに何部の顧問になるか決めなきゃ……)」


――ガララッ。


ミラ先生

「は〜い……

みんな〜、ホームルーム始めるから席ついて〜」


---


ホームルーム後。

他の生徒たちはそれぞれの部活、同好会に向かっていった。

教室に残っているのは担任と脳筋、エルフ、貴族の4人のみ。


カレン

「ミラ先生!

部活のことで相談したいことがあるんですけど!」


ミラ先生

「ん?何部にするか決めたのかな?」


ティナ

「決めたと言うより、新しい部活を作りたいんです!」


リオナ

「ええ!

わたくし達、3名で部活を創部したいのですわ!」


ミラ先生

「ヘッ!?

創部……?

で、でも、創部するなら部員数、最低5人必要だよ……?」


ティナ

「え〜っ!?

じゃぁ創部は無理なの!?

わたしの“まっすぐお家に帰ろう部”が……」


カレン

「それ、帰宅部と何が違うの?」


ティナ

「帰宅部だと即却下されるじゃん?

だから名前考えたの!」


リオナ

「名称は違いますが内容が変わってませんわよ。」


ミラ先生

「あはは……

まっすぐお家帰ろう部も即却下だね……」


ティナ

「そんなッ!?

午後の授業中、ずっと名前考えてたのに!」


カレン

「うん。ちゃんと授業聞こ?」


ティナ

「くそッ!カレンに正論言われたッ!!」


カレン

「まぁどっちみち、あと2人誘わないと作れないのかー」


ミラ先生

「あ、でも同好会なら最低3人からいけたかも……」


リオナ

「まぁ!

それならわたくし達、3名で創部できますわね!」


ミラ先生

「同好会だと部費が出なくなっちゃうんだけど……

それでもいいなら申請は出来るよ。」


カレン

「全然おっけーです!

申請ってどうすればいいんですか?」


ミラ先生

「職員室に申請用紙があるから持ってくるね。

ちょっと待ってて?」


---


ミラ先生が職員室から戻ってくる。


ミラ先生

「お、お待たせ〜……

申請用紙持ってきたよ〜……」


ティナ達に差し出された、部活・同好会創部申請用紙。


・活動名

・活動内容

・部員名

・顧問教師


の記入欄。


カレン

「まず活動名からか〜、

ティナの案は却下として、どうしよっか?」


ティナ(ムッとして)

「一生懸命考えたんだけどな……」


リオナ

「わたくし、外の世界を経験したいので、

“新たなる扉を開く会”などはいかがでしょう?」


ティナ

「なにそれ、新しい宗教?」


カレン

「オカルト研究会と同じ匂いがする!」


ミラ先生(ひきつり笑い)

「あはは……

そもそも、どういった活動内容の予定なのかな?」


ティナ

「出席だけ取ったら、なにもせずグダグダする系です!」


カレン

「筋トレとかランニングとか自分の限界にチャレンジする系です!」


リオナ

「わたくし、外の世界をたくさん見てみたいのです!」


ミラ先生

「え……?

3人、バラバラのこと言ってる……!」


カレン

「ようするに、なんでもおっけーなゆるい内容にしたいんです!」


ティナ

「そうそう!

帰るのも自由!寄り道も自由!学校に残るのも自由な感じで!」


ミラ先生

「さすがにそれは申請通らないかなぁ〜……

もうちょっと課外学習っぽい内容にしないと……」


ティナ

「ん〜……そっかぁ……」


カレン

「何か建前だけでも考えないと!」


リオナ(顎に手を当てて)

「悩みますわねぇ……」


……


その時、廊下で待機してたグレイが教室へ入ってくる。


グレイ

「――失礼いたします。

お話を伺ったところ、妙案を思いつきました。」


リオナ

「まぁ!仰ってくださいまし!」


グレイ

「お嬢様の外の世界への憧れ、ティナ様の怠惰、カレン様のアクティブ、

それを全て可能にする活動内容……」


ティナ・カレン・リオナ・ミラ先生

「(ごくり……)」


グレイ

「“放課後ぶらり探検倶楽部”でございます。」


4人

「「「「え?」」」」


グレイ(澄んだ声で)

「この湖畔の街を散策していただき、

おすすめの商店、景色の良い所、落ち着く公園等を探していただくのです。

その内容をレポートし、他の生徒様達に発表する事が活動内容でございます。」


リオナ

「なるほど……!

それならわたくしの外の世界への憧れも叶いますわ!」


カレン

「あたしは走ったりしながら探せばいいってこと?」


ティナ

「わたしは帰る途中で適当におすすめの場所を探せばいいってことか!」


グレイ(お辞儀)

「左様でございます。」


ミラ先生

「う〜ん……

そ、それなら一応校外学習扱いになる、かな……?」


カレン

「よしっ!

じゃぁ後は顧問になってくれる先生探しだね!」


ティナ

「誰か顧問になってくれる人いないかな?

優しい先生がいいな〜」


リオナ

「グレイが顧問ではだめですの?」


グレイ

「ワタクシはこの学校の教師ではありませんので。」


ミラ先生

「(オカ研や武道より、ゆるそうだし……

この子たちの顧問ならできるかも……)」


ミラ先生が小さく手を上げる。


ミラ先生

「あ……私、顧問やってあげれるよ……」


ティナ

「ほんとですか!?やったー!」


カレン

「よっしゃッ!

じゃぁ早速申請用紙に書いちゃお!」


リオナ

「部活動での校外学習……

学校生活が更に楽しくなりそうですわ!」


ミラ先生

「あはは……

まだ申請通ったわけじゃないから……

あんまり期待しないで、第2候補とかも考えといてね?」


3人

「「「は〜い!」」」


その時、執事グレイの目がきらりと光ったが、誰も気づかなかった――


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ