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転生はかすり傷に入りますか?――エルフJK、好物は干し芋。  作者: ひなゆづ
高校生活開始編

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遠投は、迫撃砲。(イラスト付き)


昼食後。


カレン

「やった!次の授業は体育だ!!

ティナ、着替え行こ?」


ティナ

「え〜……

ご飯食べた後、すぐ体動かすとお腹痛くなるんだけどなぁ……」


カレン

「まぁまぁ!

今日の授業は“遠投”らしいし、見てる時間の方が長いって!」


ティナ

「それならまだいいかぁ。」


カレン

「ほら、ジャージ持って、更衣室行こ?」


ティナ

「はいは〜い。」


---


学校の校庭。


体育教師

「お〜い。集まったか〜?

じゃぁ今日は、遠投の記録を取るぞ〜。」


ティナ(ジャージ姿)

「(こっちの世界に来て初ジャージ!

やっぱジャージしか勝たんッ!)」


カレン

「ティナ、何ニヤニヤしてるの?」


ティナ

「え、いや、久しぶりにジャージ着れたから。

嬉しくてつい。」


カレン

「ティナって体育会系だったっけ?」


ティナ

「ぜんぜん?

でも、わたしからすればジャージは正装みたいなもんだから。

正しい鞘に収まった気分。」


カレン

「ふ〜ん。」


体育教師

「じゃぁ、先に男子から記録取るぞ〜。

女子から何人か、記録係やってくれー。

後は見学してろ〜。」


ティナ

「わたしは見学でいいや。」


カレン

「あたしもー。

他人の記録に興味無いし!」


三人の女子生徒が記録係に。


体育教師

「じゃぁ、ルール説明な。

手前の白線から助走して、奥の白線でソフトボールを投げる。

以上だ〜。」


ティナ(体育座り、小声)

「これ、説明する必要あった?」


カレン(体育座り、小声)

「ね。見ればわかるよね?」


体育教師

「あ、あと魔力使うのは禁止だぞー。」


生徒達

「えー!」「せっかくバフ掛け魔法練習したのにー!」「ケチー!」


体育教師

「うるせぇぞー!

基礎的な体力測定なんだから、魔法使ったら意味ねぇだろ。」


生徒達

「「「は〜い……」」」


ティナ

「(わたしには関係ないや。

そもそも、魔法の使い方わからんし。)」


男子一人目。

二本の大きな角が特徴的な魔族。

体格も、態度も、声もデカイ。


魔族男子

「よっしゃ!じゃぁまずは俺からな!」


女子生徒達(黄色い声援)

「キャー!!」「頑張れー!!」「応援してるー!!」


ティナ

「あの子、モテモテだね。」


カレン

「そうだね。

明るいし、威張らないし、運動できるからね。」


魔族男子、ソフトボール片手に助走を付ける。


――タタタッ!


魔族男子

「――オラァッ!!」


――ビュンッ!


ソフトボールが大きな弧を描き、地面に落ちた。


生徒達

「「「おぉ〜!」」」


ティナ

「すげぇ……!

100mくらい飛んだんじゃない?」


カレン(にやり)

「うん、中々やるね!」


魔族男子

「よっしゃ!手応えあり!」


記録係

「えっと……記録88mです!」


生徒達

「すげぇ!」「キャー!かっこいー!」「あこがれるゥ!」


魔族男子(渾身のドヤ顔)

「へへっ!

お前らは俺の記録を超えられるかな!?」


続いて種族、人間。


男子生徒

「――おりゃぁ!!」


記録係

「記録、48mです!」


男子生徒

「まぁ、こんなもんかな。」


次はドワーフ男子。


ドワーフ男子(無言で助走)

「……」


――タタタッ!


ドワーフ男子

「……フンッ!」


……


記録係

「記録、62mです!」


ドワーフ男子(小さく頷く)

「……」


ティナ

「すごいね。あんな小っちゃいのに62mだって。」


カレン

「ドワーフは力持ちだからね!

でも腕が短いからあそこまでが限界かなー。」


ティナ

「……十分じゃない?」


カレン

「そう?やるからには1位じゃないと。」


その後も、男子生徒達の遠投は続いていく。


「記録35m!」「45m!」「53m!」


ティナ

「あ、最後はダーク君みたい。」


カレン

「ほんとだ。」


ダーク(右腕の包帯をほどきながら)

「……我が腕に封印されし“暗黒竜ダークドラゴン”……

貴様の力を解き放つ……ッ!!」


生徒達

「がんばれー。」「右腕だけ白すぎない?」

「ずっと包帯巻いてるから、日焼けしてないんでしょ。」


ダーク

「……目覚めよッ!暗黒竜ダークドラゴンッ!!」


――タタタッ!


ダーク

「キェェェェ!!!」


――ビュンッ!

ポトッ……


記録係

「……記録、15mです!」


ダーク(涼しい笑み)

「……フッ……」


ダーク(ちらっとティナを見る)

「(……岩竜宿りし巫女よ。

恐れおののいたか?これが暗黒竜ダークドラゴンの力だ。)」


ティナ(肩を震わせ、ヒソヒソ)

「いやいやいや!

“やってやった”感全開だけど、記録ショボすぎだって!!」


カレン(まじめに考察)

「ダークドラゴンの制御が上手くいかなかったんじゃない?」


ティナ(ヒソヒソ)

「カレン、まじめな顔して何言ってんの?」


ダーク

「(……フッ……

岩竜の巫女も暗黒竜ダークドラゴンの力を恐れているな?)」


……


ダーク

「(俺が投げるところ……ずっと、見ていたのか……)」


ダーク(顔真っ赤、ドキドキ)

「(……またかッ!

また暗黒竜ダークドラゴンが岩竜ロックドラゴンと共鳴を……

静まれ……ッ!)」


赤面、うつむきながら待機スペースへ。


ティナ

「なんか、ダーク君挙動不審じゃなかった?」


カレン

「そう?いつもあんな感じだよ?」


ティナ

「そっか。まぁキャラ自体が挙動不審だもんね。」


カレン

「言い方。」


---


続いて女子達の番。


体育教師

「じゃぁ次は女子達なー。

男子達は記録手伝ってくれー。」


男子生徒

「うぃー。」「俺やるわー。」「じゃぁ俺もー。」


文系ドワーフ女子(小声)

「わ、私が最初……?」


生徒達

「「がんばれー!」」


ティナ

「あの子、大人しそうだし、小さいし、あんまり飛ばなそうだね。」


カレン

「どうかな?ドワーフだしワンチャンあるんじゃない?」


文系ドワーフ女子(ボールを構えて)

「――えいっ!」


――ピューン!


記録係

「えっと、33m!」


ティナ

「……すげぇ。」


カレン

「ね。見かけによらないよねー!」


文系ドワーフ女子

「(……やった!新記録だ!)」


続いて魔族女子の番。魔族男子と同じく二本の角が生えている。


魔族女子(派手目)

「はぁい☆

次はウチの番ね〜!」


ティナ

「あの子、派手だね。」


カレン

「だね〜。ギャルってやつだね。」


ティナ

「ああいう感じの子、ちょっと苦手なんだよね……」


カレン

「そう?話すと結構面白いよ?」


ティナ

「……何の話すればいいかわかんないもん。」


カレン

「えー、お菓子の話とか、なんでもいいじゃん。」


ティナ

「あの子と和菓子の話で盛り上がれるとは思えない。」


カレン

「あの子ん家、和菓子屋だよ?」


ティナ

「あの見た目でッ!?」


カレン

「商店街でも結構評判良いんだよ!

あたしもあの子ん家のいちご大福好きなんだ〜!」


ティナ

「じゃぁ、仲良くなれるかも。」


カレン

「仲良くなれるかの線引きが和菓子オンリーなの、どうなのよ。」


魔族女子(ボールを構えて)

「いっくよー☆!

おりゃぁ!!」


――ビュンッ!


生徒達

「「「おぉ〜!!」」」


記録係

「記録、63m!」


生徒達

「すげー!」「男子より飛んでる!」


魔族女子 (ギャルピっ☆)

「よっしゃ!☆

新記録!」


その後、女子達の遠投は続いていく。


「23m!」「19m!」「32m!」


カレン

「次、ティナの番じゃん!

ファイト!!」


ティナ

「よっしゃ!

一発かましてくるわ!ビリにならない程度に!」


ティナ(ボールを構えて)

「(集中集中……

普通に投げれば20mは行くっしょ……)」


――テテテッ!


ティナ(大きく振りかぶって)

「はぁンッ♡!!」


――ピューン、ポトッ。


……


ざわっ。


生徒達

「何今の声!?」「掛け声にしては色っぽい!」「(ドキドキ……)」


記録係

「……記録、7mです。」


ティナ(絶望)

「(力みすぎて、変な声出てもうたぁ……!)」


ティナ、待機スペースへ。


カレン(爆笑)

「ギャハハハ!

ティナ、今の声はヤバいって!!

しかも7mって!!」


ティナ(真っ赤)

「う、うるさい!

あれがわたしの全力なの!」


ティナ

「全力出して……

ダーク君に負けたの普通に悔しいんだけど……」


カレン

「まぁまぁ、仇はあたしが取るから!

ちょっくらテッペン取ってくるわ!」


カレン、ボールを受け取る。


カレン(にっこにこ)

「いっくよー!」


軽く助走。

フォームは教科書通り、無駄がない。


カレン

「フンッ!!!」


――ビュンッ!!


挿絵(By みてみん)


次の瞬間。


ドォォォォン!!!


空気が裂け、ソニックブームが発生。


砂埃が舞い上がり、生徒達が思わず身を屈める。


「わぁー!!」「キャー!!」


……


測定係(震える声)

「……ボール、見失いました……」


見学してた生徒

「キラーンって……星になってました……」


体育教師

「……ホワイトロック。加減って知ってるか?」


カレン

「え?加減したつもりなんですけど……」


体育教師

「……そうか。なら仕方ないな。

記録は測定不能で。」


カレン、待機スペースに戻ってくる。


ティナ

「遠投というより迫撃砲だったんだけど。」


カレン(ピース)

「イエイ!!」


ティナ

「喜ぶな!!

今の、人間の範囲超えてるから!!」


カレン

「バフ掛け魔法は使ってないよ?」


ティナ

「化け物かよ……」


カレン(ピース)

「照れますなぁ!」


ティナ

「褒めてねぇよ!」


――フィジカルモンスター、カレンの伝説は始まったばかり。


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