表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生はかすり傷に入りますか?――エルフJK、好物は干し芋。  作者: ひなゆづ
高校生活開始編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

18/35

一人だけ、信じてくれた。


保健室。


――ガララッ。


カレン

「失礼しまーす。

あれ?先生いないや。」


ティナ(べそかき)

「……」


カレン(ベッドに腰掛けて)

「まぁいいや!

ちょっとここで話してこ?

ほら、ティナも座りな?」


ティナ(隣に腰掛ける)

「……うん。」


――カランカラーン♪


カレン

「ホームルーム、始まったね。」


ティナ

「……うん。」


……


静寂。


カレン

「まずさ、からかいすぎた。

ごめんね……」


ティナ

「もういいよ……どうせみんな信じてくれないし。」


カレン

「……ほんとにティナは転生者なの?」


ティナ

「……」


ティナ

「わたし、嘘なんかついてない。

じいちゃんに“冗談は言え。だけど嘘はつくな”って言われてたから。」


カレン

「……そっか。

わかった。今度こそ信じるよ。」


ティナ

「……本当に?」


カレン

「今度こそほんと!

よくよく考えてみればさぁ、

リリサさんの家に突然住み着いてる時点でおかしいじゃん?」


ティナ(また涙腺が……)

「カレン……ッ!」


カレン

「だって“怪しい魔法使い”の家に突然こんな可愛い子が一緒に住み始めたんだよ?

“誘拐”か“洗脳”か“転生”くらいしかありえないでしょ!」


ティナ(涙が引っ込む)

「……たしかに!!」


カレン

「それにさ。」


ティナ

「ん?」


カレン

「転生者だろうが、そうじゃなかろうが、ティナはティナじゃん?」


ティナ

「……ありがと……」


カレン

「あたしは、たい焼きは背びれから食べる派のティナが好きだから!」


ティナ

「そう!背びれの“カリカリ”は“鮮度が命”だから!」


カレン

「あはは!元気出てきたね!

じゃぁさ、ティナのいた前の世界の話教えてよ!」


ティナ

「んー、日本っていう国でさ、

この世界とあんまり違いは無いけど、魔法は無い世界だったよ。」


カレン

「へぇ〜。

じゃぁ結構不便だったんじゃない?

お風呂とか料理とか薪使ったりしてたの?」


ティナ

「文明退化させないで。

お風呂も料理もガス使ってたよ。」


カレン

「がす?」


ティナ

「なんかよく分かんないけど、よく燃える物質。」


カレン

「ふ〜ん。」


ティナ

「あと、スマホが神だった。」


カレン

「すまほ?何それ?」


ティナ

「えっと……持ち運びできる電話でさ、

電話以外にもメッセージのやり取りとか動画見たりとか

写真も撮れたり何でも出来るやつ。」


カレン

「なにそれ!?めっちゃ神じゃん!!」


ティナ

「そう!神だったの!!

この世界、スマホないの暇すぎてさぁ……」


カレン

「でもそんなのあったら、寝る時間過ぎても布団でずっといじっちゃいそう。」


ティナ

「まさしくそれ。毎日寝不足。」


カレン

「あ、やっぱり!なんかティナらしいね。」


ティナ

「わたし以外もみんなそうだったよ?

あとねぇ、前の世界には人間しかいなかったなぁ。」


カレン

「え?他の動物いなかったの?」


ティナ

「あ、動物はいたよ。

エルフとかドワーフとか、こんなに色んな種族がいなかったってこと。」


カレン

「なるほどね。じゃぁティナは人間だったの?」


ティナ

「そうだよ〜!」


カレン

「じゃぁ、こっちに来てエルフになったってこと?

種族が変わってどんな感じ?」


ティナ

「えっと、耳が長くなったから耳で鼻くそほじれるようになった!」


カレン(噴き出す)

「ブッ!!

そ、それだけ?」


ティナ

「うん。それ以外はあんまり変わってない。」


カレン(目を輝かせて)

「ちょっとやってみてよ!」


ティナ、耳をくいっと曲げる。


ティナ(耳の先が鼻の中へ)

「ほら。」


カレン

「ギャハハ!!それヤバイって!!」


ティナ(反対の耳も鼻の中へ)

「反対もいけるよ。」


ティナ、真顔。

両耳が鼻の中へ。


カレン

「ギャハハハハ!!

ヤバイって!真顔やめてッ!?」


ティナ(耳先鼻IN)

「……」


カレン

「ブフゥ!!

ま、待って……!?ブフッ!!

その顔で見つめてこないで!?

息が……息が出来ない!!」


ティナ(耳を戻して)

「これが、エルフになった特典かな。」


カレン

「ひ、ヒィ……ッ!お腹痛い!!

特典ショボすぎでしょ!!」


ティナ

「あ、あとスタイル良くなったよ!

おっぱいの大きさはあんまり変わってないけどね!」


カレン(スッと無表情に)

「……は?」


空気が重くなる。


ティナ

「え?」


カレン

「……おっぱい?」


ティナ

「うん。

あっ……」


ティナ、視線がカレンの胸元へ。


カレン

「……ティナ?」


ティナ

「……大丈夫だよカレン!

まだ希望はあるって!!」


カレン(ピクッ)

「……二度と光を見せてやらなくしてやろうか?」


ティナ

「ひッ!?ごめんなさい!!」


カレン(ケロッと)

「なぁんてね!冗談冗談♪」


ティナ

「(今のオーラ、絶対冗談じゃなかった……)」


カレン

「そういえば、目は大丈夫?

ものもらいなんでしょ?」


ティナ(眼帯を擦りながら)

「う〜ん……まだちょっと痛いなぁ。」


カレン

「てかなんでそんな黒いオーラ出てんの?」


ティナ

「リリサがさ、ものもらいに効くポーション塗ってくれたんだよ。

そしたら臭すぎてさ。」


カレン

「うん。」


ティナ

「匂いを取る魔法も使ってくれたの。

匂いは無くなる代償に可視化されちゃったんだけどね。」


カレン

「へ、へぇ?」


ティナ

「まぁ半日着けてれば治るらしいから、それまでは我慢だよ。」


カレン

「ようは治療中だったわけだ。

どっからどう見ても厨二病のキャラ作りアイテムにしか見えないけど。」


ティナ(ムッとして)

「だからぁ〜!」


カレン(遮る)

「わかってるって!

今どれくらい治ったのか見てあげようか?」


ティナ

「……たしかに、ちょっと気になるかも。」


カレン

「ほら、見してみ?」


ティナ、眼帯をずらす。

まだ右目のまぶたは腫れていた。


カレン

「……」


カレン

「……ブッサ!!」


ティナ

「おい!?」


カレン

「放送事故じゃん!隠せ隠せ!」


ティナ(プルプル)

「こいつ……!!」


カレン

「お昼まで封印しとこ?

その岩竜ロックドラゴン。」


ティナ

「やめろぉ!その名前を出すな!!」


カレン

「あはは!!

教室のみんなには誤解だったってあたしから説明しといてあげるから。」


ティナ

「ありがと……」


カレン

「岩竜ロックドラゴンよりヤバい放送事故が封印されてたってね!!」


ティナ

「お前ぇぇぇ!!!」


カレン

「うそうそ♪

もう、厨二病扱いもされないように説明しとくよ!」


ティナ

「……頼むよ?」


カレン

「まかせな!

じゃぁあたしは先に戻るから。

ティナは午前中は保健室にいな!

目が治ったら教室来なよ!」


ティナ

「わかった!」


カレン(ドアノブに手をかけて)

「じゃぁ、また後でね〜!」


ティナ(手を振って)

「うん、また後で!」


――ガララッ。


ティナ(ベッドに横になって)

「(カレンと友達になれて、良かったな。)」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ