特異(得意)なバスケで異世界攻略 第22話
大分投稿間隔が開きました。
今月末までリアルの仕事がヤバすぎて…。
少しずつですが、投稿再開していきます。
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ミリカに指輪をプレゼントした次の日、ギルドには寄らず先日盗賊から聞き出したアジトへ早朝から向かった。もし残党が残っていて仲間が帰ってこない事でアジトの場所を移動されてしまっては困るからだ。
レベルが上がり全力疾走しても全く疲れ亡くなった俺は30分程度で山の麓にあるアジトらしい洞窟にたどり着いた。
入り口に見張りが居ない事を確認し、洞窟入り口まで進んだ俺は大声で奥に向かって叫んだ。
「お前らのボスは殺した!大人しく出てくればザコは見逃してやる。今から10数えるまでに出てこい!1.2.3‥10。」と言ったと同時にいかにも下っ端感満載のヒョロヒョロのおっさんが慌てて出てきたが、「しっしっ」と払うように手を振るとどこかへ一目散に逃げて行った。
もう誰もいないだろうと思い洞窟の奥へ進んで行くといくつかの部屋に分かれていた。ほとんどの部屋には大したものは何もなかったが一か所、盗品の保管場所にはかなり沢山のお金や物品があったのでとりあえず全てバスケットの中に収納した。盗賊討伐の説明をしたときに盗賊の持ち物は全て発見者の物となる事を確認していたからだ。
全て回収し終わって「ふうーっ」っと一息を着いた時、まだ見ていないアジトの奥から人の気配を感じた。(残党か?)と思って少しの間息を殺していると、すすり泣くような声が聞こえて来た。
(もしかして囚われた人がいるのか?)と思い、アジトの奥の声がする方へ進んで行った。すると一番奥に入り口を木の扉でふさいだ部屋がありその中から声が聞こえている。
俺は慌てて扉を蹴破った。
するとそこには見た目が瓜二つの少女が2人寄り添い怯えた目で俺の方を見ていた。歳は俺と同じ位の15.6歳って所だろうか。俺は咄嗟に攫われた女の子だと判断し、膝を着き目線を合わせてから2人に向かって出来るだけ優しく喋りかけた。
「はじめまして。俺の名前はロウ。冒険者だから安心していいよ。これから君たちを縛っているその縄を解きたいんだけど傍に近づいてもいいかな?」
すると一人の女の子が頷いたので、彼女たちを縛っている縄を解き解放してあげた。それからこの場所から早く出た方が良いだろうと判断しアジトを出た。
とりあえず街まで連れて行こうと思い「一緒に街まで行こう。冒険者ギルドって分かるかな?そこの見た目厳ついけど面倒見の良いギルドマスターを知っているから一緒に相談しに行こう。」と言いエスカの街へと向かった。
道中色々質問してみたが、ほとんど喋ってくれずに気まずい空気のまま無言で半日程の道のりを進んだ。
日も暮れかけ空が赤く染まってきた頃、エスカの冒険者ギルドに着いた。
2人と一緒にミリカの元へ行き、簡単に経緯を話しゴッズの元へ取り次いで貰った。
ミリカが「後は任せて貰って大丈夫ですよ。」と言ってくれたので、お言葉に甘える事にした。
「じゃ、よろしく。詳細はまた聞かせてね」と言い手を挙げて立ち去ろうとすると、2人の少女が『本当に街へ行けるか分からなく、怖くて何も喋れませんでした。ごめんなさい。それと助けていただき本当にありがとうございました。』とハモリながら同時に深々と頭を下げてくれたのだった。
俺は再び手を上げ「おう」とだけ言い、ギルドを後にした。
次の日の朝ギルドへ向かうと、ギルマスの部屋に呼ばれた。
そこで昨日の女の子たちについて教えて貰った。
まず彼女達は双子で名前は”ウリル”と”リルア”。王都で小さい宿を家族経営しており、数年ぶりの家族旅行に向かっている際盗賊に襲われたそうだ。両親は目の前で殺され、2人は奴隷商に売られる為囚われていたそうだ。今は教会の方で保護をしてもらっていて、騎士団の事情聴取を受けた後王都へと送って行ってくれるみたいだ。俺は対応してくれたゴッズに礼を言い、世話になったお礼だと盗賊団のアジトからかっぱらってきた高級そうな酒を置いて部屋を出た。
簡単に人が死ぬこの世界に少し思う所があり、今日はデートの気分にならなかったので、受付に寄り寮にいるミリカへの伝言を頼み一人でぶらっと街を歩いた。適当に屋台で食事をしたり数件飲み屋をはしごしたりと、久しぶりに独りで過ごした。
現世でも嫌な事や納得いかない事があればよく一人でぶらついて気持ちを切り替えていた。
「よし!自重はしない。腹を括ったぞ!俺がこのクソみたいな世界を変えてやる!」と眠りに着いたのは深夜になってからだった。




