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ルビーアイ・カタストロフィ  作者: アゲハ
5章 その名はカタストロフィ
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94話 無言の時

競技場を埋め尽くす死者にも似た人の姿


体をフラリフラリと揺らしている




「これは、何!?」




私の疑問に悪魔が答えた




「従順さ…… 私の命令にだけ頷く奴隷だな…… そして、ルビーアイを所持している」








これか……



コレだったのか……







「ニュースで流れているルビーアイ所持者の犯行…… コレの研究だったのね……」



「そう…… 完成させたのは咲子君だがね」




その言葉で咲子を見た


彼女は実に冷静な表情を見せていた








違う……


いや、それ自体は正しいだろう


違うのは、それを知ってて成功させたわけでは無い


多分、結論として()()()()()のだ


今が一番、私自身…… 冷静に居るべきだ




「それ、結論でしょ? 咲子は知ってて荷担したわけでは無い…… 私を揺さぶっても意味ないよ」



「そうか? 残念だな…… 確かに結論だ」



「当たり前よ! 咲子がするわけ無いもの!」



「信頼されてるねぇ、咲子君…… ま、正解したついでに言っておこうか」




何かまだあるのか!?


いちいち布石とは厄介な男……


次はなんだ!?




「さっきね、シルバーチョーカーの説明で、咲子君のチョーカーを外す方法を伝えた」




何!?


なぜソレを咲子はしない!?


出来ないわけでもあったのか!?




「それはね、泉…… 浅田君を殺す事さ……」




私が感じるよりも大きく震えていた


私の腕が……


行き場の無い怒りが込み上げる





「アンタ…… どこまで……」



「まぁ、聞け…… それは嘘だ…… せっかくだからね、試したくなったのだよ…… 本当は浅田君のチョーカーを破壊しても、爆発するのさ」



「テメェ……」





咲子を見た私は、その冷静さを崩さない表情に言葉を無くした


なぜ、こんなにも冷静で居られるんだ、咲子は!?


その咲子が言った




「でしょーね…… アンタならソウするよね」




そう言って呆れた顔をし、少し首を振る


そして言葉を続ける咲子




「今、()()()()()()って事は、整ったんだね? もう、()()()()()()()()()()()とね」



「そうなるねぇ……」





何の話だ?


誤算?


整う?


意味が理解出来ない!


そんな気持ちを余所に咲子が言う





「私にも流れてくるよ…… 【共鳴】だね、コレ?」



「咲子! 共鳴って何!?」





咲子は私に視線を合わせた





「能力者が集まれば、力が共鳴して能力が上がるのよ…… 泉、貴方も感じるでしょ?」





共鳴!?


ナンダそれ!?


私の力が上がっている!?


そんなわけが無い!


そんな力が溢れるような感覚は無い!!





「か、感じないわ…… 力が底上げされたような…… そんな感覚は…… 無い」



「え?」





ようやくだ……


妙な冷静とは違う、()()()()()()()()が見れた事に少し安心を感じる


だが、その意外と取れたその顔は、何か()()()()()()…… そうも取れた


そしてその表情の探り合いとは裏腹に、咲子は状況の説明を始めた





「なるほどね…… そう言う事か…… ()()()()()()()()()()()()()…… ()()()()()()わけね……」



「咲子君…… なるほどな…… ソレを解明しようとしてたわけか…… まぁ、手の内に有る君と浅田君の命…… それのお陰で大した問題では無い…… そう、少なからず意志を共有している者に、共鳴は働く…… 共鳴を感じる咲子君は私達の味方と言う事に…… なるねぇ……」





そして奴は笑った





「まぁ、意志なら共有しているかもね…… 貴方の望む敵を、私は倒す…… そして藍の意志を尊重する……」





藍の意志……


それは、解りきった事


パパとママを殺す事


タダでさえ攻略の難しいルビーアイ使いになったというのに、これ以上、力を付けられては勝てはし無い……






不意に咲子が声を掛けた


私の背中越しに居る者


()()()()()()だった





「ねぇ、ライ…… 色々状況が変わったわ…… 私の味方で居てくれる?」





そう話し掛けられたライは、私の隣に歩み寄り、そして咲子に視線を合わせている









そして、()()()()()()()()()()









ただ、ズッと……









無言だった








咲子もライを見ながら、無言だった








ザァァァァ……








風が流れる








妙な緊張感のせいで、コノ無言の空間が気持ちの悪いプレッシャーをより強く感じさせていた








「いつまで()()()()()んだ?」








悪魔が口を開く



無言に耐えきれなくなった訳では無いだろう



だが、時間を無駄に過ごしたくも無いと考えたであろう言葉に…… 重苦しい空気を醸し出していた状況下で、少し救われた私が居るのも感じた



だが、咲子は言った



ライから目を離さずに言った





「少し黙りなよ…… 爺ちゃん…… ライは私にとって大事な人なんだよ…… だから、味方になって貰わなきゃ困るの」








軽く溜息を吐く悪魔








「まぁ良いだろう」



そう言って、車椅子の背もたれに寄り掛かった









しばしの時間が過ぎた頃、ライが口を開いた








「良イダロウ…… (ディー)…… 理解シタ…… 僕ガ咲子ト共二居ヨウ」





味方になる!?


Dって!?


それは何!?


それに、何を言っているの!?


そんな考えを巡らせていた時、一歩、ライは歩いた


二歩、三歩と歩みを進める


その先に居たのは、咲子


その隣に辿り着いた時、私に振り返った






状況が見えない……




なんだこれは!?




何故…… 敵側につくの!?




ライ…… 何でよ!?




何も話していないのに……




思いが伝わったとでも!?








いや……








違う……








違う……!!








()()()()()()()()んだ……








()()()()()()だ!!








相談していたんだ……








作成を練って居たんだ!!








()()()()による……








モールス信号で!!


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