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ルビーアイ・カタストロフィ  作者: アゲハ
5章 その名はカタストロフィ
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90話 リビング

私達は急いで家の玄関をくぐる


そしてスリッパも履かず、バタバタとリビングに入った







中ではキッチンに向かい、2人のママが夕食の準備を進めていた







私は携帯電話を取り出す


そしてママ達の目の前まで走り寄り、先程撮った新聞記事、その写真を向けた



「桜ママ!! この写真見て!!」


「ん?」



そう言い、覗き込んだ桜ママの表情が変わった


そして、(うつむ)き、目を()らして言った



「ソレを、どこで……?」


「図書館の記事よ! ()()って!!?」


「うん、パパね……」


「だよね!? つまり…… 咲子のお爺さんね!!?」


「そうなる、わね…… それがどうしたの……?」


「言ってたよね!? 先の戦いで倒したって!? 敵だったって!?」


「そうよ…… 私達で戦い、加藤君が倒した……」


「大学の教授なのよ!」


「大学?」


()()()()()()()()! 咲子の行く生物学研究室の管理者よ!!!」


「え!? それじゃ!?」


「そうよ! 生きていたのよ! そして【敵】の研究スタッフになってたのよ! 咲子は!!」






カランと乾いた音を立て、まな板に包丁が転がる






そして桜ママは両手を口にあて、私のママを見た


肩はワナワナと震えている


その姿を見たママは、桜ママの肩に手を置き言った




「大丈夫よ、桜子…… あの子の強さは知っているでしょう?」


「でも…… でも……」


「信じなさい! 私達の娘でしょ!!」


「そ、そうね…… でも胡桃…… 貴方、()()()()()()?」








全員の視線がママに集まる









いや、全員では無い








ライだけは目を閉じていた







ママは言った








「ええ、知っていたわ」








私は詰め寄った



「なんで教えてくれなかったよの!?」


()()()()()では無かったからよ」


「タイミング!? それは何!?」


「チャンスがあるのは今日なの」


「今日!? 訳分かんない! 知ってること全部教えて!!」








ママは調理器具を置き、目を閉じた








そして呟く様に言葉を発した








「全てを識ってるわけでは無いわ…… 識ったのはつい先日の事よ…… 咲子が()()()()()()()()()()()()()()()、と」



「そして!?」



「私は調べたわ…… そうしたら出てきた、マスターが……」



「マスターって何!?」



「私達のルビーアイの生みの親…… そして、桜子の父親よ」



「そこまで識ってて…… なんで……」



「識ったら飛び込むでしょ? 貴方なら……」



「当たり前よ! それが使命でしょ!!」



()()()()()()()()()()()…… ()()()()()()()()



「どういう意味よ!?」



()()()()()()()()()()、それでは……」



「全てって!? ハッキリ言ってよ! 回りくどい事しないでさぁ!!」



「救いたいのよ、藍さんも!」







何故そこで藍が出てくる!?







もう、この件に藍も巻き込まれていると言うのか!?








聞かなきゃ解らない!








「どういう意味!? 藍がどうしてソコで出てくるの!?」



「この件で藍さんも救われる! 昨日じゃダメなの! 昨日までじゃダメなのよ!」



「ど、どういう事よ……?」



「それは…… これから解るわ…… 真実は…… 全て託した」



「託した!? 真実!? 誰に!?」



「今は…… 言えない……」



「なんでよ!?」



「タイミングじゃ無いから……」








私はイライラした気持ちが止まらなかった








「タイミング、タイミングって…… それは何よ!? それが間違えば世界が消えるとでも言いたいの!?」









ママは目を開いた









そして言った








ハッキリと、言った







「そうよ、()()()()()()()()()()()()()()()()






そう言った



出任せでは無い







そんな物で誤魔化す人では無い







ソレは十二分(じゅうにぶん)に識っている








だから、私は聞いた








「ホントなの……?」








「ええ……」








「解った…… それに咲子が危険なのも解った…… 今から行ってくる」



「どこに!?」



「決まっているでしょ! 咲子の大学よ!」





ママは慌ててキッチンから走り寄る


そして私の隣を過ぎ、リビングのドア前に手を広げて行く手を遮った





「ダメよ! まだ、ダメなの!」



「どいて! ダメって何がよ!? 咲子が危ないのよ!!」



「待って! 少し待って!!」



「待ってって、いつまでよ!?」



「18分…… いえ、貴方達なら…… 14分待って!!」



「なんでそんな細かい数字を!?」



「まだその時じゃ無いからよ!」



「時とかタイミングとか…… 咲子がどうなっても良いの!?」



「いいわけ無いでしょ!!! でもダメなの! 解って泉! 解ってよ!!」







隣に気配を感じた



ふと、そちらに目を向けると桜ママが居た



私の眼を、優しく見つめ、静かに言った



「胡桃が私達の娘、咲子を心配に思っていない訳が無いでしょ…… それに、こんなに必死な胡桃を何年も見てないわ…… だから、信じましょ♪」





そう言って、私の頭を撫でた



私は後ろを振り向く



アーサーがコクリと頷いた



ライは少し、悲しそうな顔を見せ、私から目を逸らした

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