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ルビーアイ・カタストロフィ  作者: アゲハ
4章 求める強さの先に……
79/157

78話 イメージ

この声は……









聞き覚えが有る……









あの人だ!










「ジャッジメンター!? 貴方なの!?」



【ん? ああ! 咲子か♪】




その声、脳内に直接響く昨日聞いた声……


アノ世界の番人、ジャッジメンターだった



【なるほど…… 到達したね、ソコに♪】



ソコがドコかはもう解って居る




「そうなるのかな?」



【そうさ…… おめでとう♪】



「ありがとう……」



【ん? 浮かない声だな? どうしたね?】



「あ、うん…… 実はね…… 助けたい生物が居るの」



【ほう? それは、そちらの獣医とやらに頼むべきでは?】



「コノ世界の生き物じゃ無いのよ……」



【ソノ世界のじゃ無い…… ふむ…… 呪の穴かな?】



「そうらしいわ……」



【なるほどな…… で、終焉の扉かい?】



「解らないけど…… そうするしかないって知り合いが……」



【知り合い…… か…… ヤレヤレ…… いいだろう…… そういうことならレクチャーしよう】



「ありがとう! そして、どうすれば……?」



【この扉に…… ああ、穴に見えるかも知れないが、ソコに、分解と構成のイメージを強く持って通せば良い、それだけさ】



「イメージ……」



【そ! イメージが大切だ♪ 道標(みちしるべ)も何も無い…… だから、咲子のイメージ通りのエスカレーターを創る感じかな? それが整えば、後は『無』と『呪』の穴がそれぞれ必要な物を、必要な分だけ調達してくれるよ♪】



「そんなに簡単なの!?」



【簡単かどうかはイメージ次第さ♪】



「そうね……」



【ただ、ソノ知り合いってのが扉の開け方を教えてくれたんだろう? なら、《出来る》と期待してくれてるんじゃ無いのか?】



「そうね…… やってみる!」



【それでこそ咲子だ! 僕も期待しているよ♪】



「ありがとう、ジャッジメンター♪ 貴方が友達で良かったわ♪」



【友達……?】



「そ! 友達♪ 色々あってね、解ったんだ…… 友達ってね、信頼して、一緒に居られる…… 心を開ける人の事を言うんだなってさ♪」



【そうか…… 嬉しい響きだ…… じゃ友よ、頑張りな♪】



「うん!」








私はマインラットを手にした








イメージ……








この子を助けたい……








だから……








生きて!!








そして、そっと願いを込め、扉に近付ける








大穴からは奇妙な触手の様な物がウネウネと這い出してきた








怖さは無い








コレは味方








それが何となく、認識出来ていた








その後ソレは、マインラットを包み、持ち上げ……








そして、そのまま穴の中に吸い込んだ








しばらくの時間が過ぎた








ただ、何をすれば良いのか考えだけがグルグルと脳裏を巡る


焦っても仕方がない








そんな時だった








ピ……








何かの音が鳴る








いや、これは…… 鳴き声だ








即座に終焉の扉を見た



ソコからまた、先程の触手の様な物がウネウネと這い出して来る



ソコに抱え込まれて居たのは、紛れもなく、マインラットだった



私が触手の下に両手を伸ばすと、ウネウネと動くソレは、私に返しに来たと言っているように、そっと両手にマインラットを預け、そして穴に縮んで行く



よく解らないソレに、私はつい……



「ありがとう!」



そう言ってしまっていた



一瞬止まった触手は、もう一度ゆっくりと伸び出し、私の頭を一度撫でると、穴に戻って行った








意志がある……








いや、意志を持たせたのか?







私が?








これが、ニア・ラピスなのか……?







そもそも、しばらく待ったといっても、一分足らずなのに……



こんなにもスピーディーに再生出来るなんて……








何かが手首の辺りを()()()()



目を向けると、マインラットが頬ずりしていた








【成功したかな?】








突然、脳裏に響く声




「ジャッジメンター♪ うん! ありがとう♪」



【良かったね♪】



「貴方のお陰よ♪」



【僕は何もしてないよ?】



「レクチャーしてくれたよ!」



【レクチャーだけさ】



「それが助かったのよ♪」



()()()()()からね♪】



「場?」



【そ!】



「ソレは何?」



【あまり教えすぎると、自分本来の感覚の捉え方、慣れ方に支障が出るから言えないなぁ】



「なるほど…… 自分で考えろって事ね♪」



【平たく言えば、そーゆー事♪】



「解ったわ! ホントありがとう♪」



【いえいえ♪ じゃ、用事が済んだら扉を閉じてくれないか?】



「あ! 了解、忙しい所ゴメンね!」



【少し忙しくなるのは約8時間後だよ♪ まだ時間はある、問題ないさ】



「今は10時回ったとこだから、夕方6時位?」



【そうなるね】



「そっか…… それまでどーするの?」



【いつも通りさ】



「いつも通り?」



【待つだけ】



「暇じゃないの?」



【慣れたよ…… ズッと()()()()()って言ったろ?】



「そっか……」








その時だ








ふと、衣服のポケットに個体の感触を捉える








「あ、ねぇ、暇潰しって訳じゃ無いけど、お礼に()()をあげるよ♪」



そう言い、私はポケットの個体をジャッジメンターに渡す気持ちを込め、扉に放り込んだ



【ん? コレはなんだい?】



「ガムっていってね、噛むと味の広がるお菓子よ♪」



【ほう…… 奇妙な物だな? 僕は食べなくても生きて居られるから初めてだ……】



「美味しいよ♪」



【ふむ…… どれ……】








しばしの間が空いた時だった








【ゲホッ!! カッッラ!! 凄く(から)いぞコレ!!!】



「あははははは♪」



(だま)したな!? 咲子、テメェ!!】



「騙してない、騙してない! 慣れると美味しく感じるようになるよ♪」



【ったく…… 慣れるまで何年必要なんだよ……】



「すぐ慣れるよ♪ あ! ゴメンね! また、話し込んじゃった…… じゃ、閉じるね、またね!」



【ああ、なんだかよく解らないコノ食べ物もありがとな♪】




私は両手を合わせる


それと呼応するように、紫色の大穴が縮み、そして消えた





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