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ルビーアイ・カタストロフィ  作者: アゲハ
4章 求める強さの先に……
76/157

75話 プラン

リリリリリリリリ……








目覚まし時計が私に起床を促す







目覚めが良かった私はボタンをポチリと押し、スヌーズ機能を解除した








パジャマを脱ぎ、準備していた衣服に手を掛ける








ふと、鏡に目を向けた








首元からお腹まで、私の肌とは別の色















そう、紅く線が引かれていた








ライの一閃が付けた傷痕(きずあと)








悲しみは無い








コレは勲章だ








私が()()()()()()








衣服を纏い、腰側からボタンを止めていき、首元の最後に手を掛ける








「今日…… か……」








私は無意識に呟いていた








もう一度鏡を見て身なりを整える








襟元から少し覗く傷痕が気になる








勲章を隠すのでは無い








周りからの心配を避ける為に、少し太めで紅いチョーカーを首に付けた








安易な考えかも知れないが、紅い傷痕を紅いチョーカーで紛らわせると思ったのだ








持ち物の全てを携え、私はリビングに歩みを向ける








そして、ドアノブを捻った








リビングに足を入れると、手早く動き回るママ達の姿が目に入る


キッチンからは、次々と料理がテーブルへと手際良く運ばれていた


椅子に腰を下ろし、母親達が準備してくれた料理に目を向ける





ご飯





味噌汁





ワンプレートに乗った、おかずの数々……





最後にトンと目の前に小瓶が置かれた





リポビタンMAX





そう書いてある





戦場に出向く私に…… 私達に向けた愛情を感じた





そして、その隣には、何故かガムが置いてあった





何故ガム…… しかも()()()()()()()と書いてある……





メッチャ辛いやつじゃね……?





「ねぇ、ママ…… このガム、なに?」





キッチンから私に目を合わせたママが私に笑顔を向けた





「ガムとか、アゴを動かすと集中度が上がるのよ♪」






いや、それは知ってるけど…… 何故、ハードブラック……





ガチャリとリビングの戸が開く





泉だった





その背後には、ライとアーサーが見える





「今日の予定は?」



気を取り直した私が泉に問うた



「戦争が近いだろうからね…… 今日は、図書館に行って調べ物してくるよ」








戦争が近い……?








まさに今日が戦争なのに?








何も知らないの?








口にしようとした私は、その言葉を止めた








昨夜の胡桃ママの言葉を思い出した








()()()()()()()()








泉に言わないのは、()()()()()なのだろう








私は勝手にそんな解釈をし……



「解ったよ♪ お願いね!」



そう口にして食事に箸を走らせた











am8:30


私は家を出た







食事を済ませた頃にパパ達がリビングの戸を開けた



おはよう



そう、いつも通りの挨拶をした




タイミング




それを間違えば……




敵の行動を読み間違えば……




この挨拶が、()()()()()になるかも知れない




私は精一杯の笑顔で、いつも通りの挨拶をした




その紅いチョーカー、可愛いじゃないか♪




そう、龍パパが言ってくれた




ファッションでは無い




それでも、いつもと違うポイントに気が付いてくれたのは、女性として嬉しいものだ




ありがとう、今度龍パパにも買ってあげるね




私は笑顔で言い、要らないよ、と言う龍パパの苦笑いに癒やされながら、家を出た









玄関を出て、家の前の道路に足を踏み入れた時、背中に声を掛けられる



「咲子……」



そう言ったのはライだった



「うん?」



そう聞き返すと、彼はチラリと家を振り向き、()()()()した



【気を付けて】



私だけの時以外は【声】を出す事を躊躇(ためら)ったのだろう



今、皆は家の中に居る



それでも()()()



そう理解した私は同じく()()()()で……



【ありがとう♪】




そう彼に笑顔で返答した




そして、【タイミング】が重要な今日



ライにだけは味方になって貰わなければ困る状況が必ず出来る



そんな確定とも取れる予感が脳裏をよぎる




【ねぇ、ライ】



【ん?】



【もしもの時、私に味方してくれる?】



【勿論さ♪】



【ありがとう♪ でね、もしもの時の…… ()()()ね……】



【プラン……?】



【そう…… プランよ♪】






そう()()()()で話し、()()()()で説明した






他から聞かれるわけにはいかない






【……て感じがプランA】



【君は…… 正気か?】



【正気よ…… それに()()()()()って言ったでしょ♪】



【それはそうだが……】



【そして、プランBは……】






私は、より細かくソレを説明する






【プランB…… そっちの方が狂気の沙汰だな…… それには納得しかねる……】



【でしょうね…… でも、場合によっては必要になる】



【断る、と言ったら?】



【勿論、この戦争に負けるわ…… ジャッジメンターは私の判断によって、今日1000人程度が扉をくぐる…… つまり死ぬと言った…… でも、それじゃ済まないわ…… 桁が変わってくる】



【そうか…… 苦渋の決断だな】



【そうよ…… 貴方とアーサーの力が必要になる…… プランBの時、2人は闘わなくて良い…… ()()()()に集中してくれさえすれば、ね】



【簡単に解ったとは言えない…… だが善処するよ】



【それで良いよ♪ あ、それとプランC……】



【まだあるのか……?】



【んーん、プランCはね…… 臨機応変って事】



【臨機応変…… か…… 嫌いな言葉だな】



【どうして?】



【臨機応変の指示…… それは、指示する者にとって()()は、とても都合の良い言葉だからさ】



【都合が良い?】



【そう…… 臨機応変と指示し、物事がプラスに働けば、それ全てが指示者の利益…… 逆に物事がマイナスに働けばミスした者を叱咤(しった)するだけ…… つまり指示者だけが得をする言葉だ】



【確かにそうね…… 何でミスを選んだのかと怒るだけだもんね…… わかった、じゃプランCはあくまでも最良と思える事をする、って感じで♪】



【承知した】



【ありがとう…… じゃ、行ってくるね……】




そう口にし、大学に向け歩みを進めた


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