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ルビーアイ・カタストロフィ  作者: アゲハ
4章 求める強さの先に……
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68話 大河

ココはドコ……








先程の暗闇とは違い、そこには光が満ちていた








そして、目の前には大河……








よく見ると、あまり深くは無いのだろうか……








人が河を掻き分け、こちらに向かって来る








ただ無言で、向かって来る








恐ろしさは無い








彼らに表情は無い








この岸に向かうべきして向かっているような、義務にも見える淡々とした歩み








うっすらと見える対岸から私が足を立てる岸に()()()()で到達し、尚、歩みをまだ止めない








私に目もくれず、ただ、歩き去った








河に視線を戻すと、また1人、こちらに向かう人が居る








その人もまた、表情は無い








無心で水を掻き分け、向かって来た








私は背後に目を向ける








先程通り過ぎた人は、もう居無かった








「……」








かすかに声が、また聞こえる








それは対岸から聞こえたように思えた








聞き覚えの無い、でも、優しい声








私は導かれるように、対岸に足を運ぶ








パチャン……








入水した音が耳に響き、歩みを進めると、先程こちらに向かってきた人とすれ違う








無表情の中にある眼が私を捉えた








女性だった








彼女は言った








【貴方だけ…… 何故……】








そう言い、私に手を差し出した








その眼はとても深い闇を映している








いや、闇ではない








もはや……








()()()()()()()








恐れは無い








恐れてはいない








だが、その手を取ってはいけないと、心にブザーが()()()()()()鳴る









私は、とにかく水を掻き分け走った








水の抵抗が激しく、中々前に進めない








それでも河を走った








無我夢中で








走った








息が切れる








捕まるわけにはいかない








ただ、走っていた








振り返り、安心できたのは、少ししてからの事だ








眼球の無い、その女性は、こちらに向かうことも無く、先程の位置に留まったまま……








(うらや)ましそうに








(ねた)ましそうに








憎ましそうに








ただ、私を見ていた








私はようやく対岸に着いた



足元には砂漠の様なサラサラとした砂が敷き詰められていた



どこまでも、どこまでも……



ここは砂漠なのだろうか……?



不意に先程までに感じなかった妙な感覚を覚える



それはとても自然な



説明に困るが……








()()という








そこに()()、という








単純な感覚








ただ、明確に違うのは








先程までの闇の、無い、というモノとは全く違うナニか……








私は見た








そして、見上げた








ずっと先に……








ずっと、ずっと先に……








天の先に刺さっているような……








上限の見えない、縦長の【扉】が見えた








私はその【扉】の元に歩いてみる








ただ無心に歩いても、その【扉】に見えるソレは、近付いては来ない








長い距離を、ただひたすらに歩く








【扉】が大きすぎる為なのか、どの位距離を縮めたのか検討もつかない








もう、疲れて歩けない……








そう思えた頃に、【扉】の足元が見えた








そこに辿りついた時、その扉の前に一人のナニか、が居る








いや、人では無いかも知れない








影……








そんな物にも見える、ただの闇








ヒトの形をした闇が座って居た


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