表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ルビーアイ・カタストロフィ  作者: アゲハ
4章 求める強さの先に……
61/157

60話 学校案内

泉の事を高田教授は知っているのだろうか……



最悪の情報提供



そして、アノ顔は……



多分、泉を知っている……








もう一度、勇気と無感情を持って見たその顔は、やはり……








口の端は吊り上がり








悪魔を思わせる笑顔だった








そして何か呟いているようにも見えた







退散してもらうに越した事は無い







この状況はマズイが、マズイならマズイなりに取るべき行動はある








今のマズさの為にある行動、そして言動だ








私は遠くに見える高田教授に、少し声のボリュームを上げて、聞いた



「あれ? 高田教授も泉を知ってるんですか?」



この状況を無駄には出来無い


情報を与えた分の見返りは貰わなければ!


だが教授から発された、こちらに届く言葉は、祈りを裏切った



「いーや、知らないねぇ…… じゃあスティを頼んだよ」



そう言い、視界から消えた








最悪だ








最悪の結末だ








私としたことが……








巧く、スティの口車に乗せられてしまったのか……








私は床を見て考えていた








そして、より深く








最悪の想定をしてしまった








口車に乗せられたと、()()()()()()()








顔を上げれば、ソコに居るスティの前で思ってしまった








心を読めるかも知れないのに……








いや、無理だ








戦闘になれば、否が応でも作戦がつきものだ








それすら筒抜けでは、もうどんな事があろうと勝てはしない







私は顔を上げた








もう、負けなんだ








やけくそで……








私は聞く事にした








いや、思ってみた








否定して欲しい








否定なら表情は変わらないはず








その思い、一心で、私は心で問いかけた








【プロフェッサー・スティ…… 貴方は心が読めるの?】








その心の問い掛けには、残酷な答えが返ってきた








「Yes…… 解ルヨ……」








私達の戦いは、敗北が決まった



藍が、急に話し出した意味の解らないスティの言葉に首を傾げている









終わりだ








全て、終わり








私達が向かって行く敵は、これほどまでに私達の遥か先を行っていた








後ろ姿すら見えぬ程遠くに……








遙かに次元の違う敵だった事を、思い知らされた








そして、まだまだ思慮の浅い自分の愚かさに涙が出た








その涙を隠すように、私の頭をスティの腕が包み込む








そして耳元で囁いた








「咲子…… 安心しろ…… 心配事は俺が敵か味方か、だろ? 大丈夫、俺は味方は出来ないが、敵じゃ無い」



そう言って、ソノ腕を、近付けた顔を離した



涙が止まる



その声には、なぜか安心出来る何かを感じた



そして何より、その言葉に違和感を持った



()()()を話していた



今までの()()()()()()()では無く、日本人の様な……



()()()()()()()()を話していた



安心は…… 確かにした



だが、それよりも酷く、違和感が(まさ)








何故だ?








聞きたい……








「申シ訳ナイガ、ソレハ無理ダヨ」







そう言い、スティは笑顔を見せた


また藍が首を傾げる


それもそのはず



私は思い、彼はそれに答えているだけの()()()に見えているハズだ



「君達、時間ハ大丈夫ナノカイ?」


「時間?」



聞き返した藍は、直後、アッと言う声と共に口元に手を当てる



「早くプロフェッサーを案内してご飯食べなきゃだね!」



そう言い校内を歩き出した


私とスティもそれに続く



「今日の午後のは必修科目じゃ無いから余裕はあるけど、ご飯が遠のくのはヤだね!」



今できる精一杯の笑顔で私は答えた








テクテクと歩き、校内を案内する


東棟は教室だけなので、ほとんどショートカットといった所だ


ただ、無駄に大きい大学の為、歩いていても時間は掛かる


そうこう何だかんだと、つまらない話をしながら案内すると、曲がり角が見えてきた



階段を降り、1階へ向かう



北側には巨大な体育館がある



その内部に案内した



藍が、無駄に大きいでしょ?



そう笑顔でスティに話し掛ける



「ソウダネ……」



そう言いながら彼は懐かしそうな笑顔で、体育館天井の換気窓を見つめていた


体育館を出ると、北側連絡通路を抜けて西棟に私達は向かう


職員室を越え、DIY室を覗き、視聴覚室を覗きと、様々な会話を続けながら案内した


階段の上り下りは老体にキツいかも知れないと手を差し伸べもする




優しい子に育ったね




そう言うスティに私は、両親を知っているの?



私は聞いたが、Noと彼は答えた



では何故そんな事を?



そう更に聞くと、泉は良い子だから彼女の姉妹がソウでない訳が無い



そして、2人を見ると良い親御さん達なのはよく解る、そう彼は答えた



何故、親御さん【達】と私達の環境を知っているのか少々の疑問はあったが、泉が話した事があるのかも知れないと、深くは追求しないでおいた

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ