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ルビーアイ・カタストロフィ  作者: アゲハ
3章 咲子
44/157

43話 再会

空を見ていた








ゆっくりと流れる雲が








また、形を変える








優しい風が








また








髪を撫でる








「え?」








隣で藍が声を上げた








私は藍に目を向ける



藍は真っ直ぐ前を見ていた



ただ、真っ直ぐ前を……



私はつられて、その視線の先を見る






驚いた……



人の姿があった



いや、そんな事は当たり前だ…… どうでもいい



その人は……



美しい顔立ち



美しい金髪



美しいオーシャンブルーの瞳の米国人



先程の彼だった







私はあっけにとられる



藍もまた、あっけにとられていた




「ちゃんとお礼言ってなかった……」




そう口にした藍は、私の手を掴み立ち上がる



私は、お礼は、した



最低限の、モールス信号による【ありがとう】を……



でも、そんな事は藍には解らない



だから、彼女にとっては無言で別れたに他ならない



私を連れ、彼に向かう藍



目の前まで足を運ぶと、大きく体を曲げて、




「先ほどは、ありがとうございました!」




そう、伝えた



米国人の彼は驚いた表情を見せる



そして、




「what?」




そう言った



それ位は私にも解る



何? と、意味が解らないと、そう言ったのだ



何より彼は、アノ時の彼と少し違っている事に気付く








話した








声を出した








先ほどの彼は、声が出せない…… と思う……



で、なければ、モールス信号など使って会話しようとはし無いはず



言葉が通じなくても、英語で話して居たはずなのだ



私は藍に告げる




「藍…… この人は、さっきの人じゃ無い」




曲げていた体を起こし、藍は私を見た



そして彼と私を交互に見る




「え? でも、顔が……」




そこまで藍が口にした時だった



その米国人の彼は、何かを思いついたような表情を見せた



そして私と藍を交互に指差して言った




「サキコ? アイ?」




私達は驚いた



なぜ、()()()()()の正解を出せた!?



誰だ、この人は……






その時、誰かの声が聞こえた




「アーサー!! 見つかったー?」




その声は彼の背中越しに聞こえる



アーサーと呼ばれた目の前の彼が顔だけ背後を見た



この人はアーサーというのか?



目の前の彼に向け、近寄りながら女性が声を掛ける




「ホント、ライはどこに行っちゃったのよー!?」




それより、彼の背中越しで見えなくても、間違えようの無い懐かしい声だった



背後から彼の肩に手が乗る



私はその手を掴んだ






「ひゃっ!!」






そう彼越しに声を上げた女性は、体を横に倒し、上半身を私に見せる



私も掴んだ手をそのままに、同じ方向に体を倒した



女性が満面の笑顔で声を上げる




「咲子!? 驚かせないでよ!!」


「アハハハ!! ようやく会えたね! 泉♪」




そう、彼女は私の姉妹



()()()()



彼女は、そのままの姿で私の隣の藍に目を向ける


交互に私と藍を何度も見た泉は、笑顔に変わった


そしてアーサーと呼ばれた彼の前に廻り、思いっきり抱きついたのだ…… 藍に!






「ひゃっ!!」






これまた、ついさっきの泉と同じ声で驚く藍



抱きついたままピョンピョンと跳ねて泉は声を上げた




「貴女、藍でしょ!? 藍でしょ!? 絶対藍だ!! 初めましてーーー!!! 私、泉だよーーーー!!!!!」




すんごいテンション高ぁぁ!!!



あっけにとられた藍は呆然とし、抱きつかれてピョンピョンと体を揺すられたまま




「泉? 泉!? 泉!!!! 初めましてーーー!!!! よーやく会えたーー!!!!! これからもよろしくねーーーー!!!!!!!!」




こっちもテンション高ぁぁ!!!








いや、いいんだ








()()()()()








むしろ、コレで()()()()








もう、戻った








さっきの()()()()()()()姿()の藍は、もう、見たくない








「そーいえば泉? ライって人? が、どーとか?」




探し人らしき名を話していた事に私は気付き、問い掛ける


泉は、抱き付いていた藍から離れ、私に向き直った




「そうなのよ咲子…… ライはアーサーの双子の兄弟なんだけどね…… 駅から出た瞬間、全速力で走って行っちゃってね……」



「双子の…… 兄弟…… 泉…… もしかして、先日電話くれた時にモールス信号…… じゃ無くて、なんてゆーか…… 携帯電話を叩いてた彼がライって人?」




私は率直な質問をする


そして泉の顔が変わった




「あー! そうそう! 彼がライよ♪」


「やっぱり……」


「ん? 会ったの? ライと?」




私は藍と顔を見合わせる


そして、泉を向き、頷いた




「うん、会ったよ…… ちょっとあってね…… 私達を助けてくれた……」




私は泉にそう伝えると、藍を見て頷く



藍は少し視線を下げた



泉が怪訝(けげん)な顔で聞いてくる




「助けてくれた? 2人を? ()()()()()()()?」


「泉……」




そう言った私は()()()()()()()()




「あっ……」




そう呟く泉に、今更ながら伝わったようだった



女性として、危険な事に巻き込まれそうだったとしても、()()()なら問題が有るわけは無い



そう、泉は思っていたはずだ



藍が一緒に居たから、軽はずみにルビーアイを使えない



そういう事なのだ







今まで黙っていたアーサーが口を開く






それは、驚きの言葉だった


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