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ルビーアイ・カタストロフィ  作者: アゲハ
2章 泉
16/157

15話 ゴードン・フリーマン

非常階段のドアノブをゆっくりと捻る


外側から、少し開けて内部を覗き込む


隙間から見える直ぐソコには長い通路が姿を現した


通路の最奥に目を向ける


階下に見た一般的で質素片開きの扉では無い


造作の美しい両開きの扉が在った






アソコか……






その右上には防犯カメラ……


首を振るタイプでは無い


完全にこの通路……


そして、社長室に入る者のみを撮る為の物だろう


さて……


私は非常口の扉から右手だけを通路に入れた


先ずは、アレね……


ルビーを発動し、力を飛ばす


その先は、通路を照らす電灯だ





パチッ…… パチッ…… パチッ……





巧くいった……





小さなショート音と共に、通路が闇へと変わる


いずれ守衛が気付くだろう


私は暗闇の通路に駆けだした





辿り着いた社長室前


扉を引くが、動きは無い


ロックされているか……




私はまた、力を飛ばす




今度はゆっくりと放った




メキョ……




鉄を()()()()音が聞こえる




時間に猶予は無い




私はその扉を一気に開けた


広い部屋


即座に確認


5人!



「ナンダ!?」



中の者達が声を上げると同時に、私は天井へと力を飛ばした


通路と同じ様な暗闇が室内を包む




事はスムーズに進んでいる




5人の男達は暗闇の中で()()()()()()と騒ぎ出す




私は入り口前から少々横に移動して()()()()()


そのままソコに居ては拳銃を放たれる


冷静に進めなければならない


背負っていたリュックサックに手を伸ばす


感覚を増した【触覚】


ソレで用意していた4つの個体を取り出して四方に投げた





一際高いビルのお陰で社長室の窓から入る光はほどんどといっていい程に無い


真っ暗な中でもガラス越しに淡く光る星


その程度


そして、ソレで充分だ


今度は【視覚】に力を流す


無理矢理()()を開いた




見える




(わず)かな光でも、貴様らの姿が手に取るように見えるよ……


私は言った



「「「「こんばんは……」」」」



私の声が部屋中に()()し、奴らの動きが一斉に止まる



「誰ダ!?」


「「「「言う必要は無い…… ってのがアンタ達の対応マニュアルでしょ……?」」」」


「貴様…… ドコダ!? 声ガ反響シテ解ランダト!?」



そうだろう


この為の4個だ


()()()()()()()()


ソレを四隅に()()()()()のだ



「「「「場所なんてどうでも良いわ……」」」」


「何ノ…… ツモリダ…… 何ガ目的ダ?」


「「「「ソレは先に貴方達へ聞きたい…… 何の会議をしていたの?」」」」


「言ウ必要ハ無イ!」


「「「「まったく…… 皆の対応が同じじゃツマラナイね…… まぁ良いわ…… 今日の昼、女性を誘拐しようとしたわね?」」」」


「何故ソレヲ!?」


「「「「ソレはフリーマン社長…… 貴方の指示?」」」」



スマートフォンで検索したゴールド・ファンド社


そのホームページに載っていた男


5人の男達の中に、確かにソイツは居た


私の問い掛けに少し、顔を歪めた様子を見せるが、また元の平常心を映す



「オ前…… 電話ヲシテキタ、リサ・マクドゥガル……ダナ?」



そう言った奴は(ふところ)に手を入れる


拳銃だ


良いね……


予定通りよ……



「「「「ええ…… リサです…… 暗闇の中ですが…… 初めまして♪」」」」


「ソウカ…… デ、少女ノ誘拐ガ何トカ?」


「「「「はい…… Yes? No?」」」」


「オ前二関係ガ有ルノカ? ()()()



何?


外人君だと!?



「ン? 動揺ヲ見セタカネ? ククク……」


「「「「さほどでは無いですがね…… とりあえず聞きましょうか…… なぜ外人と?」」」」


「解ルサ♪ 君ノ英語ハ綺麗スギル…… ソレト話シ方二()()ガ無イ」



やれやれ……


(なま)りが無いって事か……


それに慣れ、か……


英会話教室の授業、その少なさが(あだ)になるとは……


いや、それよりも()()()()()()()()()で冷静だな……


悪事に慣れているのは充分理解出来る


「「「「なるほどね…… ま、隠してもしょうが無いし…… そうよ、他国の人間です♪」」」」


「ホウ…… 素直ダナ?」


「「「「私の方が優位に立ってますからね♪」」」」



そう言った私の言葉で他の4人も懐に手を入れた


5人とも拳銃所持、と♪


ククク……


全てが想定内だ



「「「「ねぇ…… 社長?」」」」


「ナンダ?」


「「「「少女誘拐の件から手を引いてくれない?」」」」


「断ル…… アノ株ハ魅力的ナノデネ」


「「「「命と引き換えでも?」」」」


「構ワン…… 貴様ニハ何ノ()()()モ無イ」


「「「「あら、そう?」」」」



私は男の1人に手を向ける


暗闇の中でもよく解る


右手を懐に入れ、拳銃をいつでも取り出せる姿


だが左手は緊張なのか、左の太腿にピッタリと付いていた


その左手に、力を放った



「グギャャャャ!!!」



その男の体が絶叫と共に()()()に曲がる



「ドウシタ!? 何ガアッタ!?」


「「「「ウルサイから静かにしてよ、社長さん♪ 部下…… 幹部さんなのかな? 彼の左手の爪、()()()()()()()あげたよ♪」」」」


「ナンダト!? ドウイウ意味ダ!」


「「「「そのまんまの意味よ? 彼の指の爪…… 全部無くなっちゃった♪ 社長の責任だからね? 実行力、見せて欲しかったんでしょ?」」」」


「オ前…… 何者ダ……」


「「「「だから女学生だってば……」」」」


「フザケルナ!」


「「「「ふざけて無いよ? ねぇ、もう一度聞くんだけど…… 彼女の件、(あきら)めてくれない?」」」」


「クドイ! オ前ガ諦メロ!」



ふむ……


この男は力で()()()()()()()()者だ


屈するとは思っていないがココまでとは……


まあいい……


時間が押している


そろそろタイムリミットだ






私は暗闇の室内をグルリと見回す


そして5人の立ち位置を把握した



「「「「では、社長…… ならびに幹部クラスの皆様…… 交渉は破棄となりました…… なので、ココでお別れです……」」」」



ザッと聞こえた音と共に全ての男達の手に拳銃が姿を現した


最後の仕上げね……


悪事は罪を持って償いなさいな……




私は室内を一気に駆け回る


そして四方に投げたスピーカーを回収、リュックサックに詰め込み背負う



そしてゴードン・フリーマンの背中に軽く触れた



「ソコカ!!!」



ズダァァァン!!!


室内に響く発砲音



「シ…… 社長……」



苦しみ悶える声がする


フリーマンの放った弾丸が幹部の1人を撃ち抜いた


それと同時に()()()()()()()()()()ボタンを押す


そして()()()()()()()()()()()()で彼等に言った



「残念! コッチよ♪」



そう言葉を掛け、ソファーの陰まで飛び退き、()()()()()を押した



「馬鹿メガ! 声ノ反響ガ止ンダ! 皆、声ノ方へ撃テェェェェ!!」


ズダァァァン!!! ズダァァァン!!! ズダァァァン!!! ズダァァァン!!! ズダァァァン!!! ズダァァァン!!! ズダァァァン!!! ズダァァァン!!! ズダァァァン!!! ズダァァァン!!! ズダァァァン!!! ズダァァァン!!!


鳴り止まぬ銃声


ズダァァァン!!! ズダァァァン!!! ズダァァァン!!! ズダァァァン!!! ズダァァァン!!! ズダァァァン!!! ズダァァァン!!! ズダァァァン!!! ズダァァァン!!! ズダァァァン!!! ズダァァァン!!! ズダァァァン!!!…………








それが……








ようやく、()んだ……








ゆっくりと頭を上げる


ソコには胸の数ヶ所から血を流し倒れる4体の男達


そして息を切らし立ち尽くすゴードン・フリーマンが居た


悪運の強い男ね……


あの銃弾飛び交う中で無傷とは……


奴が息を整え叫んだ



「オ前ゴトキニ…… 私ノ会社ハ…… ゴールド・ファンド社ハ潰サセハシ無イ!!!」



お♪


1番良い言葉が出たね♪




私の持つ携帯電話


ソコから声が聞こえる


(hello!! 今ノ銃声ハ何!? ゴールド・ファンド社!? hello!! 大丈夫デスカ!? 警察デス!! 返事ヲ……)


ソコで私は()()()()()の携帯電話を切った


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