米国奪還、台風少女の大奮闘。
他の魔石とは別格の光を宿した、女神からの報酬で得た魔石を丁寧に魔力水でコーティングしていき、魔力エネルギーを動力としたMacへと命を吹き込む。
最後の一台を無事に完成させた事への安堵かここしばらくの間休む間もなく働いた事の疲れからか、ふぅ、と大きく息を吐いて深呼吸。
すぐに携帯を取り出し上官へと連絡すれば、クリスマスのプレゼントを待ちわびていた子供の様にすぐに駆け付けて来る。
「とりあえず全機完成デス。これでスタンピードを制圧出来るデス?」
「ああ、これの素晴らしさは既に証明出来ているし、大統領からの命令も出てる以上後には引けん。今こそ忌まわしきモンスター共から国を取り戻す!」
既に国土の3割近くをスタンピードに侵略され、国民からも不安の声が多く出ている
そこに現れた新装備はダンジョン攻略を大きく進め、圧倒的な力でモンスターを蹂躙したと言うのうだから期待も大きい。
すぐさま大統領命令によって米国チーム主導によるスタンピード殲滅の指示が出された。
それに伴い、生産出来る限りではあるが、期待の新装備Macと誰でも扱う事の出来る新装備MAGの生産が急いで行われて、着々と準備を整えつつあった。
そして決戦の日が来る。
国民の期待を一身に背負った米軍の出立。
総計12機のMacに攻略チーム所属のメンバーが装着し先陣を切り、後続には訓練を受けた兵士達400人がMAGを装備して続いていく。
ダンジョン外という強みを活かし、圧倒的な物量に対してこちらも圧倒的な物量で対抗していくやり方は、かつてハジメ達を苦しめたスタンピードを上回るモンスターの群勢を簡単に薙ぎ払っていく。
その激戦の中でも一際目立つのが、やはり新装備のMacを装着したダンジョン攻略チームの面々である。
特別仕様のMAGの火力もさる事ながら、強烈な反動を軽く制御する安定性とモンスター達の攻撃を物ともしない高い防御性。
そして、そんな無茶を可能にした高純度魔石を利用したリアクターの出力が素晴らしい。
唯一の難点は燃費の悪さによる継戦能力の低さだが、チームワークでお互いにカバーし合い、撤退時にはMAGを装備した兵士達がフォローに入る事で危なげない戦いを見せ、戦いを開始して一週間で国土の1割を取り戻す事に成功する。
その結果は全世界へと伝わり、モンスターに苦しむ各地の人達に希望を与える事となる。
「ふあっぁああ!?こんなにいっぱいの差し入れいいのデスカ!?センキューなのデス。」
「そんな喜んで貰えるならオバさんも作った甲斐がありってものだね。」
そんな戦いに身を置くアリス達を少しでも労う為に、彼らの休んでいる拠点には多くの差し入れが届くことがある。
今日もカップケーキ店を営んでいた夫婦が大量の差し入れを持ってきたかと思えば、口いっぱいに頬張り恥ずかしそうにはにかむ姿に周囲の人は和まされている。
そんなアリスに付いた名が、救国の聖女。
本人はそう呼ばれるたびに恥ずかしそうに俯くのだが、その姿もまた彼女の謙虚さを表していると周囲は称え、またMacという強大な力を軍事利用させないという彼女の信念は大きな反響を生み、多くの人がアリスの考えに同調し、望まずしてアリスは大きな力を得ることとなった。
そして、全世界から注目を集めていたスタンピード殲滅作戦は思いもしなかった結果で終わりを告げる。
全世界同時タイミングでのスタンピード発生。
それは攻略活動を行なっていなかったダンジョンを対象として起こった悲劇であり、対策を講じていた国以外は半壊。
また、国を埋め尽くす程のモンスターが群勢となり押し寄せてくることで、陸続きの国家は大きな問題を抱える事となり、この事件を境に全世界の人口は大きく減少する事となった。
ニートのダンジョン攻略記。
遂に起きてしまったスタンピードの悲劇。
組織によって対策は講じられていたが、それも決して十分では無く多くの国が、そこに住む人達が被害を受ける事となった。
そして神の試練が始まって一年が経った今、世界は未曾有の危機へと直面する事となった。
次回、悪童吠える。
乞うご期待。
どうも源助です。
稚拙なこの作品をここまで読んでくださっている読者の皆さんには心からの感謝を。
作中ではあまり時間経過について書く事が少なく、いつの間に一年も経ってたの!?と思う方もいるかと思いますが、そこは御都合主義な世界だから仕方ないか、と割り切って読んで下さい(苦笑。
この事件を境に世界は荒れ、新たなエネルギーとして魔力が利用され始め、ダンジョン攻略を全世界がこれまで以上に行なう事となります。
そして作者にはその全てを文字にする力はまだありませんので、これまで以上に御都合主義が全開な作品となっていきますが、これからもニートのダンジョン攻略記をよろしくお願いします。




