表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
57/108

寝落ちの後の快進撃。

猿神との邂逅を経て、神域での滞在で掛かった疲労を癒したギルドメンバー達は、普段以上の食欲を発揮してユイの手料理をかき込む様に食べていた。

腹に詰め込めるだけ詰め込んだ後に、腹が熟れた頃にようやくミーティングが始まる。


「ふぅ、食えるだけ食ったしぼちぼち腰を据えてダンジョン攻略も考えなきゃな。」

「今回は新しい階層の特徴と対策を知る事が出来たし、次回までに準備を整えて15階層まで攻略していく予定?」

「だな、とりあえず今回で装備の慣らしは済んだし、猿神さまから貰ったチカラも帰りの道中で試しておけば心配は無いだろ。」


ハジメとカケルに残された次回は残り11ヶ月。

人類の滅亡以上に短いタイムリミットにもっと焦ってもいいはずなのに、割と悠長な二人に周りの方が焦りを覚えるのは仕方ない事かもしれない。


「そんな悠長にしてたら他のチームに追い付けねぇんじゃねぇか?」

「...リュウに同意。」

「あんまり焦っても仕方ねぇだろ。それよか無茶な攻略で欠員を出す様な事態は避けたい。」

「攻略の最前線じゃなくていいのか?」

「なははっ、俺達なら普通にしてるだけで最前線までいけるって心配すんな。それに今日はツイてない気がするんだよねー。」


暢気に返事を返すカケルに呆れた様子のメンバー達がお手上げと言わんばかりに従う姿勢を見せる。

全員が納得したところで、眠って居た間懸命に警護に当たってくれた小猿達に礼をしつつ、10階層に繋がる境界線まで案内してもらう。


「生意気だった小猿も随分と懐いたな。密林地帯の階層では心強い案内役として活躍してくれそうだね。」

「そうだな。まぁなんで猿の言葉が分かるのか、猿神さまって一体何者なのかとか色々と謎はあるけどな。」


そんな話しをしながら地上へと帰還すれば、迎えに来たスタッフ達に荷物を預けて自室へ向かう。

そのまま休息を取り、次のダンジョン攻略に備えて英気を養う事三日。


ダンジョン攻略当日になり、やけに張り切った様子のメンバー達に話しを聞けば、かなりの長期計画で組まれた攻略プランに随分とご満悦らしい。


「予定期間七日も組んでるってマジなの?何だかんだ言いながら攻略をやる気満々なのはカケルも一緒なんじゃん。」

「あー、いやなんかこう、ビビッと直感が働いてな。」

「へぇ、直感ねぇ。」


どこまでも暢気なカケルの自然体な姿に、今度はハジメが呆れてしまう。


出発前に恒例のクリスタル操作を行ない、十階層へと侵入を果たせば本気のダンジョン攻略が始まる。

各自で魔力を込めておいたバリアを発動させ虫対策を行えば、道を遮る草を切り払いながら進めば小猿達が出迎えにやってくる。


「ウキャキャ!!」

「おーう、ご苦労さん。とりあえず行けるとこまで案内よろしくなー!」

「「「ウッキー!!」」」


カケルの見事な猿使いっぷりに驚きながらも、流石は猿神の加護を持つだけの事はある、と御都合主義な解釈で自分を納得させる。


そのまま猿達の案内と心強い仲間達の戦いによって次々と階層を更新していき、もはや湿度がどうとか、歩きづらいとか関係無い位に凄まじい進行速度で駆け足気味にダンジョン攻略は進んでいく。


「ふぅ、ぼちぼちひと休み入れるか。猿達も走りっぱなしで疲れただろ。」

「「「ウキャッ!!」」」

「俺達より返事が立派とは大したもんじゃねぇかオレも見習うべきか?」

「リュウの従順な姿なんて想像出来ないよ。」

「なははっ、確かにな。リュウはそのままの方が似合ってるぜ。」


ケラケラと笑いながら楽しい休憩時間を過ごせば、15階層への挑戦が始まる。

以前はハジメが張り切り過ぎてクリスタルを確認出来なかったが、今度は一面火の海に変える事は無いだろうからクリスタルを確認するチャンスである。


「リュウが張り切ってると開幕ワンパンで決まりそうだから怖いよね。」

「ハジメじゃねぇんだから加減位はするさ。」

「あの時は使うの初めてで加減が分からなかったんだから仕方ないだろ!?」

「ダハハ、それで一面火の海たぁ流石はハジメ大先生っ頼りになるな!」


楽しげな足取りで境界線を越えたリュウから魔力が立ち昇り全身を覆っていく。

衝撃をそのまま破壊エネルギーとして運用するリュウの攻撃力はギルド内でも最強である。

そこに加減を覚えたハジメがケセラセラの強化バフを追加で重ねれば、そこに生まれるのは圧倒的な破壊の一撃。


-ズガァァァアアガガガアアアア!!


目に入る範囲一面を巨人が薙ぎ払ったかのような超絶凄まじい一撃の痕跡に絶句する二人を他所に、ため息混じりで肩をすくめる後続のメンバー達。


「...やり過ぎバカ兄弟。」

「ほんっと、バカだよね。」


男の浪漫を理解出来ない女子二人からバカにされながらも、エリア中央に出現したクリスタルを自慢げに誇る。


カラカラと笑いながら階層を更新したギルドメンバー達は楽しげに攻略を続けていく。



ニートのダンジョン攻略記。

小猿の案内というアドバンテージと圧倒的な戦闘力で敵をねじ伏せるギルドの攻略は止まらない。

次回、さらば友よ、絆は永遠に。

乞うご期待。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ