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強敵襲来、日本の国技舐めんじゃねぇ!2

一歩踏み出し階層の境界線を越えれば、拓けた場所にある原始的なゴブリンの砦。


遠目に見える見張り台には弓を構えるゴブリンが数体見え、粗末な門の先に控えるゴブリンの数は、メグが言うには40体以上。


「さて、最初の関門が来たわけだが。なんかあれだな、スタンピードで百体以上を相手してるから緊張感に欠けるな。」

「ボス級はいねぇんだろ?さっさと片付けて次行こうや。」

「...油断は禁物。」


情報にあった通りのゴブリン砦の様子に、当初の計画通りに魔石数個を使い強烈な先制攻撃をお見舞いする。

ここまで戦闘に参加してこなかった分のフラストレーションを爆発させた一撃は、ハジメの中で一番の火力を持つ爆裂魔法。


ハジメから放たれた圧縮された魔力が紅蓮の炎に変わり、爆発的に質量を増した結果行き場を無くした炎が衝撃と共に溢れ出しゴブリン砦を襲う。


粗末な門は吹き飛び、見張り台を薙ぎ倒し、慌てるゴブリン達を焼き殺す。


魔法を放ったハジメさえも、これほどの結果を生み出すとは思っておらず、冷や汗をかきながら油の切れたブリキのようにギルドメンバーへと視線を向ける。


「...ちょっと気合い入れすぎちゃったかな?」

「いや、ちょっとどころじゃねぇだろ!」

「ははっ、流石はハジメだ。美味しいとこ全部持って行きやがって!」


バシバシとリュウに背中を叩かれながら、ゴブリンの残党を探るメグが全滅を確認すればあっさりと最初の関門が終了する。


「ねぇハジメ、無茶はしないって約束じゃなかったっけ?」

「いやいや、無茶も無理もしてないよ?ほら、俺って魔力量多いし、補助に魔石も使ったしさ。」


ジト目を向けて来るユイに釈明しながら、荷物を背負い直し次の階層へと向かう。


「ちょっとは苦戦すると思ってたけど、まさかの一撃とはねぇ...流石はハジメ大先生ってか!なははっ」

「もうその話はいいだろ、実戦で使うのが始めてだから加減が分からなかったんだよ。」


階層の境界線を越えながらカケルと談笑しながら進めば、六階層も変わらず洞窟な事には変わらないが、道幅は広くなり多少なりとも整備された感じがある。


メグがこの階層の敵勢を調査している間も、ギルドメンバーからの揶揄い交じりの称賛を受けながら、先ほどの魔法についてユイと雑談を交えながら考察を重ねていく。


魔力圧縮の利点と危険性。

カケルの進める冒険者資格の欠点として挙げられた、冒険者の危険性は従来の警戒網を容易く潜り抜けて人々に危険に晒す可能性がある部分だ。


その身一つで広範囲を殲滅出来るだけの魔法を放てるということは、戦争やテロ等のパターンを多彩化させ一般人の生活を脅かす可能性がある。


それは冒険者=危険人物という構図を生み出し、嫌悪の対象になりかねず、カケルの描く未来の邪魔になってしまう。


「まぁ魔力圧縮だけが危険ってわけじゃ無いし、いずれ気付いて使う人も出てくるだろうね。それまではギルドメンバーだけの秘密って事にしようか。」

「そうね、チカラの使い方はそれぞれに委ねられてるけど、対策本部の人達が前例になった事で世間の目は厳しいから、この技術は隠しておいた方がいいかもね。」


やや重い話しになってしまった為に、気分転換にと新しく発明した魔道具をユイに見せながら感想を聞く。

案の定乗っかって来たユイに、やっぱり研究バカだなぁとしみじみと思っていれば、その視線に気が付いたユイからバシバシ叩かれながら楽しい時間を過ごす。


「お二人さーん、楽しそうにしてるとこ申し訳無いけども戦闘ですよー。」


ハッと気付いた時には、ギルドメンバー全員から生暖かい視線を向けられていて、二人揃って俯くことに。


「いやいや、戦闘だから下向いちゃダメだって」

「わ、悪い。」


カケルの突っ込みに謝りながら、慌てて正面を向けば、5階層で見たゴブリンのようにきちんと武装した数体のゴブリン達が隊列を組みながらこちらへ向かって来ているのが分かる。


「五階層以降は武装したゴブリンが主体っぽいな、気抜かなけりゃ大丈夫だろ。」


行くぞ、とカケルの軽い合図と共に飛び出したリュウがゴブリンの前衛を一撃で押し潰したと思えば、弓矢を構えるゴブリンの額に突き刺さるメグの一撃。

リュウの猛攻をすり抜け、こちらへ迫るゴブリンを危なげなく抑え込むタモツとそれを易々と仕留めて行くカケルの聖剣。


手を出す暇もなく、あっという間に殲滅してしまったメンバー達に肩を竦めながら、残された魔石を拾い集めて荷物に納めて行く。


「圧倒的だね、ついでにレベルアップおめでと」

「おー、なんか久々のレベルアップだな。」

「もしかしたら階層毎にレベルの上限値が決まってたりするのかもしれないね。」


そんな仮説を立てたユイと話しを始めれば、隣から聞こえる咳払いに赤面しながら謝る。


「うちの研究バカ二人は所構わずイチャイチャするから困ったもんだねぇ。」

「イチャイチャはしてないだろっ!?」


揶揄うカケルに反論しながらも、反省する点もあったために強くは出られず大人しく揶揄われることにする。


なんだかんだとスムーズに進むダンジョン攻略を楽しみながら進むギルドメンバー達は次の階層へと足を踏み入れるのだった。



ニートのダンジョン攻略記。

階層を更新した結果、レベルキャップを開放したギルドメンバー達はまた一つ強くなる。

彼等を待つ次の試練は、前人未到の十階層。

そこで待つ強敵とは!...続く。

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