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実は召喚したくなかったって言われても困る  作者: 極楽とんぼ


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1352/1370

1352. 商会との話し合い(2)

 取り敢えず商会の人間に会うに当たって、出来れば彼方に『招かれ人との伝手』以上の熱意を持って貰いたい。

 としたら、やはりここはカカオをチョコレートにして食べさせるのが一番だろう。

 上手く作れれば。


 と言うことで、隆一は神殿が薬として入荷してあったカカオを取りだしてより詳細に鑑定を試みることにした。願わくは詳細鑑定でチョコレートの作り方が分かると有り難いのだが。

 在庫のかなりの部分を買い取らせて貰ったので、ある程度は試行錯誤出来る、筈。

 カカオからどの程度の量のチョコレートが作れるのか、隆一は知らないが。


「鑑定」

『BMG547(通称カカオニブ)#E62~64:カロリー値が高く滋養強壮効果あり。より細かくすりつぶすと細胞内のココアバターが滲み出てペースト状になり、甘味成分を加えることでチョコレートに精製出来る。

 ココアバターが抜けた後のココアパウダーには血流改善・集中力改善効果などがある ……』


「おや?」

 思わず声が漏れた。


 神殿でざっと鑑定した時は『カカオ』としか出てこず、その時点で滋養強壮効果ありと出てきていたし『カカオ』という言葉を見た時点で満足していたのだが、詳細鑑定するとどうやらカカオパウダーではなく、その一つ前の段階の状態らしい。


 チョコレートを作るにはココアバターかカカオバターか知らないが、何かバターが必要な筈だと思っていたので、どうしようかと思っていたのだが、どうやら現時点での状態でもすりつぶせば欲しいココアバターが抽出できるらしい。


 出てきたバターの量をそのまま全部使って砂糖を足せばいいのか、一部バターを減らした方が良いのか、微妙に不明だが。


 確か妹に進められたラノベの中ではチョコレートを作るのに細かくすりつぶすのと、温度をあげないのが重要で大変だとかいった記載があった筈だと隆一は記憶の中から役に立ちそうな情報を引っ張り出した。


 熱くなってはいけないという事は、冷ませばいいのだろうか?

 すりつぶすための機械と言うのが何があるのか不明だし。

 確か妹に進められたラノベでは、乳鉢でやると温度が上がり、石臼がお勧めなのかもだが中々難しくて魔法でやっていたとかいう話だった気がする。


 細胞を壊してバター成分を出すという話なのだったら、錬金術のスキルである抽出で普通に出せないだろうか?

 舌触りを良くするために細かく潰す必要もあるらしいが。


 取り敢えず。

 隆一は貰ったカカオの一部を金属ボウルに取り出し、しっかり鑑定しながら魔力を通した。

「抽出:ココアバター」

 ココアバターを別の金属カップに移す形でスキルで抽出する。


 ポタ。

 ポタポタ。

 ポタポタポタ。

 最初はゆっくりと、徐々にもう少し早くなって油分らしきものがカップに移っていく。

 取り敢えず、最終的にはココアパウダーになるのが正しいらしいのだ。

 完全にカラカラになってバターが出なくなるまでやればいいのだろうと、隆一は只管魔力を込めて抽出をつづけた。


 やがて、カカオだった物が半分ぐらいに嵩が減り、抽出に魔力を込めても何も出てこなくなった。

 鑑定しなおすと、詳細鑑定で『カカオニブ』だったものが『ココアケーキ』になっていた。


「ケーキ??

 まあ、取り敢えず粉砕」

 金属ボウルに蓋を掛けて、錬金術の加工スキルで出来るだけ細かい粉にするように魔力を籠める。


 此方も只管魔力を込めて、これ以上細かくならないというところまで粉砕して、反応が無くなったところで蓋をどけてみた。


 日本で見たことがあるような、砂糖ゼロのココアパウダーっぽい粉が残っていた。

 鑑定結果も、『ココアパウダー』になっている。


 さて。

 確か砂糖なしのココアパウダーから飲むためのココアを作る時は大体同量の砂糖を足した気がする。


 取り敢えず、大匙一杯分のココアパウダーを別の小さ目なボウルに取り出し、砂糖を同量足して先ほど抽出したココアバターを数的垂らして混ぜてみた。

 多少は牛乳も入れた方が良いのかも?


 まあ、そこら辺のアレンジは後でタルニーナ達に任せればいいだろう。

 取り敢えず、それっぽいチョコレートが出来ればいいのだ。

 態々抽出したバターを戻すのってなんか間抜けな気もするが、徐々にココアバターを戻し、加工スキルでペースト状にした上で適当に鉄板(バット)の上に少しずつに分けて取り出し、ゆっくりと冷やしていく。


 見ていたら、やがてペースト状だった物が固まってきた。


 完全に固まったところで一つ手に取り、口に放り込んでみた。


 ……一応チョコレートの味だが、微妙に口当たりが悪い。

「食べてみるか?」

 一つ、エフゲルトに渡してみる。


 恐る恐る茶色い物体を口に含み……一瞬後にぱぁっと顔が明るくなった。

「美味しいです!!」


「そうか? それは良かった。

 アリスナやザファード、ダーシュにも味見させて、南大陸への交易を増やそうと思わせるだけの効果があるか、聞いてみようか」

 素人が作った物なので、これで最高品質じゃないだろうし、現実的な生産過程はこうもスキル使いまくりじゃあ高くつきすぎると思うが。


 味さえよければ、作り方は色々と工夫が可能だろう。



魔道具を作るのと、錬金スキル持ちを雇うのと、どちらが製造費用が安くなるんでしょうね?

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― 新着の感想 ―
こんな手の込んだやり方をどうやって思い付いたのかホントに謎です ひょっとしてタイムトラベラー!?
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