「湯だ、作る」
風呂というものは、入ってみると出られなくなる。
昭和のおじさんはそこで色々と考えたものだ。
砂まみれになるならお風呂。常識だろうが。
当然のように砂漠の一日というのは、砂との戦いだ。
朝に顔を洗えば砂が入る。歩けば砂が舞う。飯を食えばじゃり、じゃりと砂の味がする。寝て起きれば髪に砂がたまっている。ソレイユに着いて三日目、田中が宿の洗面台で顔を拭きながら、手ぬぐいの砂粒を数えた。数えるのをやめた。無駄だった。
「不衛生だ《きたない》」
それだけ言って、田中は洗面台を離れた。
朝食の席でトルネコが「砂漠でっさかい、まあしゃあないですわ〜」と干し肉をかじりながら言った。
「しゃあなくない」
「そうは言われましても〜、風呂でもないと洗えませんわ〜」
「作る」
トルネコが干し肉を持った手を止めた。「……風呂を、でっか」
「ここには何がある」
「砂しかありませんよ〜」
「砂岩もある。陶器質の素材もある。砂漠の日差しがある。全部使えば湯が沸く。昭和にあった。作れる。作る」
エリュシアが内心でメモを書き始めた。
(本日の田中さんの発明宣言:大衆浴場)
(根拠:砂岩・陶器素材・太陽熱)
(コスト:推定ほぼゼロ)
(無謀度:記録しません)
(……でも止める理由がないのが毎回問題です)
アルスがぴょんぴょん跳ねながら「(ぴょん)師匠!!風呂を作るとは!!(ぴょん)筋肉の回復にも最適です!!(ぴょん)」と叫んだ。
「跳ねながら食うな。行儀が悪い」
「(ぴょん)すみません!!(ぴょん)でも嬉しいです!!(ぴょん)」
「嬉しいのはわかった。跳ねるな」
「(ぴょん)体が!!(ぴょん)」
ゴツン!!田中がアルスの頭にゲンコ。
「すいません師匠~(ぴょん)」 いつもの光景だった。
ギルが黙って朝食を終えた。立ち上がりながら、「……砂岩の入手ルートなら心当たりがある。昨日の市場で石材商に話をつけた」とだけ言った。
「なぜ先に動いた」
「気になったから調べただけだ。使うかどうかは別の話だ」
田中がギルを三秒見た。
「使う。案内しろ」
ギルが「……わかった」と言って先に歩き出した。フィルナが「なんか楽しそう!! お風呂ですよね!! よかった!!」と両手を合わせ、フィオが「……建てるのか」と石を磨きながら言い、ネネが「我も、砂が入る。砂漠は嫌いだ」と腕を組んで言った。
「嫌いでも砂漠だ」と田中が言った。
「わかっている」
ネネが「そうか、と言うな」と先手を打った。
田中が少し止まった。「……そうか」
「言った!!」
エリュシア (言いましたね、やっぱり田中さんです)
******
午前中いっぱいかけて、素材を集めた。
ギルが石材商から砂岩ブロックを仕入れ、トルネコが陶器管と砂漠布の調達に走り、アルスが重量物の運搬を「筋トレを兼ねて」全部引き受けた。砂岩ブロックを一抱えずつ担いでぴょんぴょん跳ねながら運ぶアルスを、通りがかった商人が三人連続で二度見した。たぶん、そのでかい身体と、異常な動き。両方の意味だった。
「筋トレしながら運ぶな。効率が落ちる」と田中が言った。
「(ぴょん)落ちてません!!(ぴょん)」
「落ちてる。ブロックが傾いてる」
「(ぴょん)体幹で補正します!!(ぴょん)」
「跳ねてる分が無駄だ。削れ」
「(ぴょん)でも筋トレが!!(ぴょん)」
「論外だ」
アルスが跳ねるのをやめた。三秒後にまた跳ねた。体が戻った。習慣というのは、そういうものだ。
建設自体は早かった。宿の裏手の空き地に、田中が地面に図を引いて指示を出し、ギルが石積みを計算し、アルスが壁を積んだ。屋根の上には黒く染めた陶器管を何本も並べて日光に晒す構造を作り、管の中を水が循環して徐々に温まる仕組みだ。ウォータースライダーは男女両側に一本ずつ、排水効率のために田中が最初から設計に入れていた。
「……排水の効率化にしては、楽しそうな形をしていますが」とエリュシアが言った。
「効率化だ」
「……くるくると螺旋を描いています」
「排水の効率化だ」
「……はい」
(記録します。田中さんは二回「排水の効率化」と言いました)
(同じことを二回言う時は、だいたいそうではないことが多いです)
(でも聞けません)
男女の仕切り壁も砂岩で積んだ。田中がぽん、と壁の上部を叩いた。
「……少し低いな」
「積み直しますか」とギルが言った。
「いや。時間が惜しい。このままでいい」
この判断が、後の全ての原因になる。誰もそのときは気づかなかった。
******
浴場が完成した昼過ぎ、ネネのケータイが鳴った。
ネネが画面を一秒見て「グレインから」と言った。『今どこだ』という一行だった。ネネが『浴場。来てぇ~』と返した。一秒だった。
三十分後、砂漠の大通りの向こうからグレインが歩いてきた。腕を組んで、まっすぐな目をして、どこか不満そうな顔をしていた。
「……認めてないが来た」とグレインが言った。
「来たのか」とネネが言った。
「偵察だ。田中が何かを建てたと聞いた。確認が必要だと判断した」
「そうか」
「認めてないからな」
その五分後に、ゼフィーラが書類を一束持って現れた。「四天王第一席次として、魔王ネネ様の活動状況の現地確認に参りました」と言いながら、建設されたばかりの浴場をさりげなく見ていた。目の端が少しばかり、いや――、キラキラと輝いていた。
「……ゼフィーラ、目が輝いているぞ」とグレインが言った。
「輝いていません」
「輝いてる」
「業務確認の目です!」
「もうよい。いろいろとわかった」
さらに十分後、カーヴェが神界からひとりで降りてきた。エリュシアを見つけて「来ると言いましたので」とだけ言った。
「……いつ言いましたか」とエリュシアが言った。
「神界で。ウルダ様に」
「主神に言っても私には届きません」
「だーかーら、直接届けに来ました」
エリュシアが内心で一行書いた。
(ハァ。カーヴェさんが来ました)
(……なぜか、少し複雑な気持ちがあります)
(書きません)
******
午後、湯が沸いた。
入湯料は一回5G に設定した。トルネコが入口に立って呼び込みを始めると、砂漠の珍しい施設に客が集まり、昼を過ぎると行列ができていた。ウォータースライダーには一般の客も滑り込み、子供と大人が入りじまった歓声が外まで聞こえるくらい盛況であった。
「本日の入湯料収入、すでに300G 超えてますわ〜!!」とトルネコが帳面を叩きながら叫んだ。
「まだ昼だ」と田中が言った。
「たまりまへん〜!!」
******
女湯に、今日だけにしては妙に豪華な面子が集まっていた。
白いタオルを胸元でまとめたエリュシアが、湯の縁に腰かけていた。豊満な胸部以外は余分なものが何もない、すらりとした長身は、浴場の湯気の中でも女神らしい格調を失っていなかった。隣でネネが肩まで湯に沈んでいた。少女のように小柄だが、芯のある体型で、湯の中でも背筋がまっすぐに伸びている。魔王としての矜持が体に刻まれているのか、あるいは単純に性格なのか、判断がつかない。
フィルナが湯の中で「はあ〜!! あったかい!! よかった!!」と目を閉じて声を上げた。ふんわりとした丸みが全身にある。千年魔王ネネの幼馴染らしく、今日一番リラックスしていた。
グレインが腕を組んだまま湯に入っていた。そのプロポーションは無駄のない筋肉が四肢にあり、強い女性像そのままであった。また姿勢は湯の中でも緩んでいない。「……認めてないが悪くない」と低い声で言った。
「悪くないということはいいということだ」とネネが言った。
「違う」
「どう違う」
「……悪くない、だ」
ゼフィーラが湯の端で書類を確認しようとして、エリュシアに「浴場で書類を広げてはいけません」と止められていた。キビキビした印象のスマートな体型が、珍しく落ち着きなく動いていた。細身で隙がない体つきなのに、その顔のみが、今日だけは何かを楽しんでいる顔をしている。今日一番の謎だった。
「……ゼフィーラさん、もしかして風呂がお好きですか」とエリュシアが聞いた。
「業務確認です」
「でも顔が——」
「た、だ、の業務確認です」
カーヴェが湯の中で、エリュシアからほどよく距離を取って座っていた。柔らかな曲線を持つ均整の取れた体型で、顔だけが赤かった。「湯気のせいです」と先に言った。
「何も聞いていません」
「……聞きそうだったので」
エリュシアが内心で書いた。
(カーヴェさんの顔が赤いです)
(湯気のせいだそうです)
(私の顔も赤いです)
(こちらも湯気のせいです)
(同じ理由です)
(書きません)
フィオが湯の端で石を三個並べていた。16歳らしい若々しい細身に、引き締まった四肢。常に動ける状態で静止しているような体で、今も石から目を離していなかった。
「……フィオ」とグレインが言った。
「何だ」
「その持っている石は何だ」
「磨いている」
「浴場でか」
「効率がいい」
グレインが一秒止まって「……なるほど(わからん)」と言った。
「グレインさん!!なるほどって言ったねぇ~!!」とフィルナが言った。
「言ってない」
「言いましたよ!! 田中さんみたいです!! よかったあ!!」
「よくない!!」とグレインが珍しく声を上げた。
エリュシア、ネネ、カーヴェ、ゼフィーラが一斉に「「「「よくないですね」」」」と言った。四声が重なった。その後、女湯はしばらく静かになった。
そこへ、フィオが石を一つ、仕切り壁の方向へ構えた。
「……フィオ!!」とエリュシアが静かに言った。
「壁の上部だ。外れたとしても——」
「投げないでください」
「当たらない」
「今まで全部外れてるんですって!!」
「今回は感覚が違う」
「根拠を言え」とグレインが言った。
「感覚だ」
「却下だ。勘で投げるな」
「田中と同じことを言ったな?」とフィオが言った。
グレインが「ハッ……田中と同じことを言った」と一人でつぶやいた。その顔が微妙に複雑になった。フィルナが「グレインさん、また田中さんっぽかったです!! よかった~!!」と言った。
「なんもよくない!!」
「ちなみに」とカーヴェが静かに言った。「あの壁の上部、少し低くなっているところがありますね」
「……見えるのか」とネネが言った。
「女神の目は解像度が高いですから」
「やめなさい」とエリュシアが言った。「変な情報を提供しないでください」
「そうですね」とカーヴェが言った。「失礼しました」
そう言うか終わるが速いか――
フィオが石を投げた。
******
石は、壁の「少し低くなっている部分」に命中した。
ごとん。ぐらり。ずざざざざ――――――――――――――――――――――っ!!!!!
バシャーアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!!!
壁の上部が、崩れた。湯気の向こうに、視界が開いた。
「「「「「「「きゃーっ!!!」」」」」」」
七声が重なった。フィオだけ叫ばなかった。
男湯側では、田中が桶に湯を汲みながら背中を向けたまま続けて体をぴしゃり、ぴしゃりと洗っていた。ギルが崩れた壁の方を見た瞬間に手で目を覆って「見ていないぞ!!」と叫んだ。アルスがウォータースライダーから着地して「(ぴょん)ぐあっ!!(ぴょん)」と言いながら砂岩の破片を踏んだ。
湯気が、白く濃く漂っていた。見えるような見えないような状態が、数秒続いた。
エリュシアが内心で、何かを書こうとして止まった。
(……見えたのか、見えなかったのか)
(湯気があったので、たぶん)
(……田中さんは、背中を向けていました)
(向けていましたよね)
(……向けていました)
(書きません!!!)
ネネが湯の中に肩まで沈んで「……見たな」と低い声で言った。少し間を置いて「……まあ、よい」と言った。顔が、うっすら赤かった。
グレインが腕で胸元を押さえながら「……認めてないが恥ずかしい」と言った。これは認めている。
ゼフィーラが書類で顔を隠していた。書類が震えていた。業務確認の書類だった。
カーヴェが「……解像度が高すぎました。反省しています」と静かに言った。
フィルナが崩れた壁を見て、男湯側を見て、全員を見て、両手を合わせながら言った。
「みんな、田中さんに見てもらえてよかったね~~~!!」
七人が一斉に振り返った。
「「「「「「「よくない!!」」」」」」」
「え!? 違いましたか!! ごめんなさい!! なんか皆さんの顔が赤くて、よかったのかなって!!」
「違います!!」
「でもネネちゃんが「まあよい」って——」
「砂漠だから!!」
「グレインさんも「恥ずかしい」って言いながら顔が——」
「認めてない!!」
「ゼフィーラさんも書類が——」
「業務確認です!!」
「カーヴェさんはさっきから顔が——」
「湯気のせいです!!」
フィルナが「じゃあみんな砂漠の暑さと湯気のせいで顔が赤いんですね!! よかった!!」と全部まとめた。
全員が黙った。
それが一番正しい結論だった。全員がそれを採用した。
一方――、田中は男湯で黙々と体を洗い続けていた。
******
修繕は、その場で行われた。
田中が崩れた砂岩を積み直し、今度は五センチ高く仕上げた。作業中、一度も女湯側を向かなかった。エリュシアはそれを見ていた。ネネも見ていた。グレインも見ていた。カーヴェも見ていた。誰も何も言わなかった。
「修繕費はフィオ持ちだ」と田中が言った。
「いくらだ」とフィオが聞いた。
「8G だ。材料費のみだ。工賃は請求しない」
「なぜ」
「お前が石を投げるのはわかっていた。設計に入れなかった俺の見積もり不足だ」
フィオが少し止まった。「……それは」
「次は壁を厚く積む。以上だ」
「修繕費、払う」
「そうか」
グレインが田中の横に並んで、積み直した壁を一度叩いた。「……五センチ、高くなった」
「そうだ」
「……最初からこうしていれば」
「フィオが投げなかったら材料費がかかるだけだ。無駄だ」
グレインが少し黙った。「……つまり、投げるのをわかっていて、わざと低く積んで、投げさせてから高く積み直した。材料費はフィオ持ち。工賃はゼロ。完成品は五センチ高い」
「そうだ」
「……」
「なるほどか」
「……今回だけは言わない」
エリュシアが内心でまとめた。
(グレインさんが「なるほど」を言い止めました)
(田中さんに先を読まれていました)
(……田中さんは全部計算していました)
(フィオさんの石外れも、修繕費の回収も、壁の高さも)
(書く欄:今日はたくさんありました)
(全部は書きません)
「あと、ぜぇぇぇぇぇったい、見られましたよね!?みてましたよねぇぇぇ!!」
心の声が、エリュシアから漏れ出ていた。
(でも別に嫌じゃないんです)(いや、イヤじゃないとおかしいんですよ、私)
(しっかりして女神エリュシア!あなたはできる子!!)
******
夜、トルネコが帳面を広げた。
「本日の入湯料収入、1070G でっせ〜!! 材料費と修繕費を引いても1062G の黒字でんな〜!! たまりまへん〜!!」
「明日も開ける」と田中が言った。
「もちろんでっせ〜!!」
アルスが「(ぴょん)師匠!!ウォータースライダー、合計四十二回滑りました!!(ぴょん)」と言った。
「排水の効率化に貢献したな」
「(ぴょん)は——……(ぴょん)排水?(ぴょん)」
「そうだ」
「(ぴょん)……はい!!(ぴょん)」
グレインが腕を組んで「今日は偵察だった」と言った。「認めていない。ただ……悪くなかった」
「来てよかったでしょう!!」とフィルナが言った。
「認めてない」
「でも顔が——」
「砂漠の暑さだ」
「あ! そうか!! よかった!!」
ゼフィーラが書類を閉じた。「……現地確認は終わりました。ネネ様の活動状況:良好。以上です」と言った。書類を閉じた手が、少しだけゆっくりだった。
カーヴェがエリュシアの隣に座って「……来てよかったです」と小さく言った。
「そうですか」
「エリュシアが楽しそうだったので」
「……楽しんでいません」
「顔が言っていました」
「湯気のせいです」
「……そうですね」
カーヴェが少し笑った。エリュシアが内心で「(……笑った)(書きません)」と書いた。
田中が次の素材仕入れの計算を始めていた。浴場の収益を、次の冷却グッズの素材費に充てる計算だ。誰かが楽しんでいたかどうか、気にする様子は一切なかった。
それが田中という人間だった。読者だけが、それでも田中が「このままでいい」と判断した壁の高さのことを知っている。
******
その頃、神界では——
「本日の浴場の来場者数:一般客含め二百十四名。収益 1070G。修繕費8G。差し引き1062G の黒字」とカーヴェが書類を一枚置きながら言った。「カーヴェさんから報告が届いています。現地確認済みとのことです」
ウルダが「……カーヴェさん、現地に行きましたね」と言った。
「行くと言いましたので」
「神界を離れていいんですか」
「主神には事後報告しました」
「……私が許可を出した記憶がありません」
「出す前に行きました。事後報告なので」
沈黙があった。
「……田中さんに感化されていますよね」
「否定できません」
ウルダが腕を組んで窓の外を見た。「……仕切り壁は最終的に五センチ高くなったようですが」
「はい」
「最初からそうしていれば崩れなかったはずです」
「はい」
「……田中さんは、最初からわかっていたんでしょうね」
「たぶん」
「……寛大に、見守るしかありませんね」
その顔は、珍しく、少し笑っていた。
■神界業務日報 第73回 記録者:エリュシア
本日の発明:大衆浴場(太陽熱式)。
来場者:グレインさん・ゼフィーラさん・カーヴェさんが突然来ました。
仕切り壁が崩壊しました。原因:フィオさんの石投げ。
田中さんは背中を向けていました。
向けていましたよね。
向けていました。
顔が赤かったのは湯気のせいです。
書く欄:今日はたくさんありました。全部は書きません。
以上です。
■魔王の家計簿 第73回 記録者:ネネ
支出:入湯料0G(作ったので)。修繕費:フィオ持ち。黒字:四百六十四G。
グレインが「悪くなかった」と言っていた。
ゼフィーラが書類を震わせていた。
壁が崩れた。田中は背中を向けていた。はずだ。
……まあよい。
顔が赤かったのは砂漠のせいだ。
以上。
■フィルナのおたより
今日はお風呂ができました!! よかった!!
グレインさんとゼフィーラさんとカーヴェさんも来てくれました!! よかった!!
壁が崩れて田中さんに見てもらえてよかったと言ったら全員に怒られました!!
理由がよくわかりませんが、砂漠の暑さのせいで皆さんの顔が赤かったので、
みんな元気そうでよかったです!!
■グレイン状況報告 特別枠
本日の偵察結果:浴場、機能的。収益、良好。
田中の設計:効率的。認めてない。
仕切り壁崩壊:フィオの石投げによる。田中は背中を向けていた。
顔が赤かったのは砂漠の暑さだ。
以上。
(「認めてない」の回数:本日七回。過去最多)
■※おじさん解説!
今日の田中さんが作った「太陽熱温水器」について解説するぞ!
昭和の日本では、屋根の上に黒い水タンクや金属管を並べた装置が
よく見られた。「太陽熱温水器」というやつだ。
太陽の熱で水を温めて、そのままお風呂に使う。
ガス代も電気代もいらない。コストゼロだ。
1970年代のオイルショック後に爆発的に普及した。
砂漠では、日差しが強すぎてむしろ最強の装置になる。
銭湯は昭和文化の一つだ。
入湯料5G は、だいたい75円くらい。
昭和のおじさんには、それくらいが体に馴染む。
田中的結論:「砂漠の太陽は最高の熱源だ。コストゼロ。常識だろうが」
ウォータースライダーは排水の効率化だ。
アルスが四十二回滑ったのも、排水の効率化だ。
おじさんにはよくわからないが、たぶんそういうことだ。
――――
ここからはゲームのお風呂ネタだ。
【牧場物語シリーズ】
スーパーファミコンから続く農業シミュレーションゲームだ。
シリーズによっては、村に温泉を掘り当てる・施設を建設するイベントがある。
自分で素材を集めて風呂を作る、という点で今日の田中さんに一番近い。
田中的評価:「農業と節約は親和性が高い。先行投資だ」
【ドラゴンクエストシリーズ】
宿屋に泊まると全回復する。
シリーズによっては「ぬるぬるした泉」「いやしの湯」が登場する。
DQ4の「ぬるぬるした泉」はたしか回復効果があったはずだ。
田中的評価:「宿代より安ければ使う。以上」
【ときめきメモリアル・各種ギャルゲー】
温泉旅行イベントといえば、平成のギャルゲーの定番だった。
隣の部屋に誰かがいる、壁一枚の向こうで何かが起きている、という
定番コメディ構造が確立していたジャンルだ。
今日の仕切り壁崩壊は、このフォーマットにきわめて忠実だった。
投げたのがヒロインの意中の相手ではなくフィオさんだったが。
田中的評価:「設計に入れていなかった。以上」
【昭和のゲームセンター:脱衣麻雀】
昭和のゲームセンターには、麻雀に勝つと相手の……
今は規制されている。
おじさんも詳しくは知らない。
本当に知らない。
田中的評価:「……削れ。以上」




