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「九命猫」

「人間ごときが、わらわを倒すじゃと? 愚かな、命を無駄にするでない」

「たった九個の命だろう! 自爆魔法を覚えた人間九人で済むなら、安いもんだ!」

「それでも人間かおぬしら!? たった一つの命じゃろう、軽々しく扱うでないわこの馬鹿者!」

 ――九命猫と九人隊



 猫には、九つの命がある。

 世界各地で似た話があるが、その多くは誤解によって生まれたものが大半だ。

 

 東の国では、化け猫を退治しようとした退魔師が使った武器が、儀式用で刃の無いものだったため、九度叩いても効いていなかっただけのこと。

 西の国にいる銀風猫に、九発魔法を撃ち込んだ軍隊は、猫が魔法の耐性だけは異様に高いことを知らなかった。


 多くは勘違いによるものだが、これだけたくさんの場所で、同じような話があるのだ。

 どれか一つくらいは、本当の話もあるのだろうか。

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