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第五話 なんかイチャイチャましたけど。

この作品を読む時は部屋を明るくして、画面から約36cm位離れて読んで下さいね?

ではどうぞ。

 いつの間にか馴れてしまったことってのは沢山ある。

 目の前に『押すなッ!押すなよッ!』という看板がついてあるボタンがあるのに馴れてしまった。

 それをわざわざ押すヴァイスに馴れてしまった。

 そして、毎回スライム地獄に落ちて気絶するのに馴れてしまった。


 「……どうしてこうなったんだろうか?」



 何でシリアス顔なん?

 そんな疑問は心の内に秘めたまま軍議は進む。


 「魔王様ッ!今が勇者を叩くチャンスでは無いのですかッ!!」


 「そうですッ!!」


 「あ?俺の言うこと聞けないのか?この国までおびき寄せるっつってンだろォが。貴様達の耳は飾りか?」


 俺に反論してくるのは昔からいる重役サマだ。

 わざわざ俺が未だ此処に置いてやってるっつゥのに、何でわざわざ口答えすンのかねェ?

 戦力は最後まで取っておくってのが長期戦の心得だろォに、何ですかァ?コイツ達バカなんですかァ?つか寧ろリアやレイナール、ユリアや俺が勧誘した奴ら以外は頭が固くて本気で使えねェ……。

 まるでRPGのやられ役の考えしか出来ねェなんてよォ、……ハァ。


 「もし勝手な行動をしたら、テメェ達、カッ消すぞ」



 はァ、疲れた。


 「リアぁ、珈琲淹れてくんねェかァ?」


 「ん、了解。それにしても久しぶりに見た」


 「何がだ?」


 「葵の魔王としての姿」


 ……あんな状態でいつも居たら俺の方が参っちまうね。

 つか、やっぱリアやリアの先祖って凄いンだなァ……、少なくとも俺にはあんな状態でいることは出来ないね。


 「はい、ど~ぞ」


 「お、有り難うな」


 ンー、やっぱリアの淹れた珈琲は上手ェな。

 ……それより勇者のあのバカみたいなシーンでのシリアス顔についての疑問が絶えないンだが。


 「シア居るか?」


 「……此処に」


 ……なんで天井に三角座りしてんだコイツ。

 普通にここで膝立ちしたら良い物をどォしてコイツは天井にわざわざ三角座りしてんだァ?


 「……どうされたので?」


 「そろそろあのバカ共が動き出すはずだ。動き出したら捕まえて投獄してくれ」


 「……御意に」


 シア。

 忍者であるが、別に汚くもない。

 シアはエルフと悪魔のハーフであって、中学生くらいの身長だ。

 体つきも普通の女子中学生と同じくらい、そうだな、一言で現すとしたらロリだ。


 「さて、また忙しくなンのかねェ……」


 「そうだね。ま、私もレイナちゃんもいるし何とかなるでしょ」


 書類整理やら雑務やらの整理は二人には勝てねェ。

 ……その時に俺はやっぱ高校生なんだなァと再認識させられた。


 「そう言えばレイナールは何処に行ったんだ?会議(笑)に行く前はこの部屋に居た筈なんだが」


 「レイナちゃんは研究室に行ったみたいだよ」


 ……今度は何を作ってんだァ?

 つか、何を先読みしてんだレイナールはよォ……。



 ……で、だ。

 俺達は山賊のアジトがあると聞いてとある山に来たんだが……。


 「どうしてぶっ壊れてんだ……?」


 「……あの傷跡からするに魔物に襲われたみたいですね」


 「……」


 姫様はとてつもなくイライラしている。

 まるで、自分が考えていたイベントが全て挫折してしまったような状態だ。


 「え、え~と、お腹が空いたんだが……」


 ((空気読め!))



 ば、バカだろ……。

 いや、脳筋やらなんやら以前にバカだろ……。

 思わず抱きしめちまうほどバカで、救い様のねェ位バカだろ……。


 「……え、えと、どうしてこうなったの?」


 「……俺にも全く経緯が解らないんで聞かねェでくれ」


 全くもってバカだろ……。

 取り敢えずあの意味の解らない行動をしている騎士は放っておいて。

 つか、アレに構ってたらツッコミの所為で一日が完全に潰れてしまうんじゃねェだろォかと思うんだがな。

 俺は正直ああ言う輩とは絡みたくねェけどな。


 「……レイナール」


 「はいはい、此処にっ♪」


 「頼んでたアレ出来てるか?」


 「それを完成させるために旦那と会うのを我慢して研究所に籠もってたんだよっ!旦那の望み通りに出来たと思うんだけどどうかなっ?」


 因みに頼んでいた物は銃だ。

 込める物は弾丸では無く魔力を込めて撃ち出す特別製の銃、二丁だ。

 俺の戦闘スタイルでは魔力をバンバン使うって魔法をバンバン撃つなんてコトはしないから、無駄にある魔力を有効活用するために双銃と双剣を使っての戦闘スタイルにすることにした。


 「いつもの如くグッジョブだ、レイナール」


 「知らない物だから作るのに困ったよ~。でも、旦那のためだから頑張った!!」


 笑顔が輝いていて物凄く眩しい。

 何というか直視できねェレベルで眩しい……。


 「レイナール、本当に助かった。有り難うな」


 「……うんッ!!」


 「良かったね~、レイナちゃん。と、言うわけで私は私で葵のために頑張ってみたよ」


 「……ん?」


 「はい、こういう服着るのが好きみたいだったから」


 そう言って渡されたのは真っ黒な長袖のシャツだった。

 うん、凄くシンプルで俺好みだ。


 「……リアも有り難うな」


 「葵のためだからね♪」



 ずっと前に忘れてしまったコトが今になって思い出すなんてコトはよくあるだろ?

 ま、そんなことは今の俺には特に関係無いんだが。


 「でもさ、何で行く先々で山賊のアジトは潰れているんだろうな?」


 「ふぁあ?(さぁ?)」


 ヴァイスはずっと肉まん的な物を頬張っている。

 ……なんなんだろうか?コイツは。


 「勇者様、取り敢えず次の国ではコロシアムに向かいましょう」


 「取り敢えず戦闘経験を積みたいしな」


 ……本当にヴァイスは何なんだろうか?



 本当に何なんだろうなァ?

 俺にも解らないンだよな……。

 取り敢えず勇者と巫女の恋路に邪魔だと言うことは解った。

 と、言うわけで俺はアイツを排除することにする。

 モチロン直接的な手段ではなく、間接的な手段としてスイッチを押したいと思った人間が国に戻されるという罠だ。

 引っかかるのはあの騎士しかいないだろう。


 「それにしてもレイナールは良い物を作ってくれるな」


 試し撃ちをしてみると驚きだった。

 何せ一発案山子に向かって魔力を少なめにして撃ってみたんだが、撃った弾は見えない速度で突き抜けて行ったもんだから吃驚した。


 「有り難きお言葉でさぁ!」


 「もうレイナールとリアが居なければ生きていけない様な気がするぜ、全くよォ」


 「うふふ、私は葵が嫌でもが死ぬまではずっと一緒に居るつもりだからね」


 「僕も旦那には僕の人生を捧げるつもりだからね♪」


 ……物凄く恥ずかしい。

 昔の俺にはこんなラブコメをするなんて想像すらつかなかっただろォなァ……。


 「ッハ、なら俺はお前達を一生離さねェよ」


 何言ってるんだ俺の口ィ!?

 おいおいおい、告白じゃねェか!?


 「良かったね、レイナちゃん。コレで私たちも葵のお嫁さんだねっ」


 「え、えと、この場合は何て呼べば良いのかな……?」


 ……ま、良いか。

 何というか俺自身既にコイツ達が居ないと満足出来ねェだろォしな。

 

 「兎に角、あの馬鹿共をどうにかするのが先だけどなァ」


 「なら、私が消滅させようか?」


 「いや、それは色々不味いだろ……」


 「なら僕がインビジブルって機械を使って暗殺でも仕掛けてこようか?」


 「いやいやいや、俺は今第一手を打った所だから結果が出るまで待っててくれ」


 折角のシアの久々の仕事が台無しになっちまうのは嫌だからな。

 彼奴自身若干仕事をするのが生き甲斐的な感じになってしまっているからなァ……。

 いい男でも見つけて仕事以外の生き甲斐を見つけてくれると俺としては安心なんだけど、未だ早いのかねェ……?


 「お兄さん心配だぜ」


 「え?」


 「いや、放っておいてくれ。独り言だ」


 さて、もう一仕事するか。

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