第三話 魔王ですけど勇者の恋を応援していますが?
身分違いの恋ってのは見てて歯がゆくなりません?
ま、そんなことはおいておいて。
この作品を読む時は部屋を明るくして、画面から約34cm位離れて読んで下さいね?
それにしても俺は何で勇者として呼ばれたんだろうか?
いや、俺自身夢に見ていたことではあるんだけども。
それに俺じゃあ力不足じゃ無いだろうか?
だって俺はつい最近まで普通の高校生だったんだ。
なんで急にそんなことを言い出したかと言うと、目の前のスライム達に苦戦してるからだよッ!!
「オラァ!ボーナスの為に死ねやぁああ!!」
「オラ達はカツカツなんだよぉ!!」
「知るか!そんなこと!!」
「どうしてこんなにスライムが居るのよッ!!」
糞ッ!!
○
予定通りスライムロードを通ってくれたようだ。
予想以上に勇者を苦戦させてんな……。
スライム達が異常なのか、勇者が今は雑魚なのか……。
「其処の所どォ思う?リア」
「え?なんの話?」
「あ、スマン。つい、な」
それにしてもあのスライム達は凄いな……。
……お、後で送りつけたスライム30体が合流した。
……まさかこんな所で勇者パーティ壊滅なんてコトにはならねェよな?
「勇者達押されてるね~」
「だな。流石に30体はやり過ぎたか?」
「いや、別に良いんじゃないかな~」
こんなところで潰れられるのは嫌だしなァ……。
主に俺の楽しみが減ってしまうコトが嫌な訳なんだが。
「レイナール、アイツ達を呼び戻すことって出来るか?」
「呼ばれて飛び出てデデデデーン!レイナール参上っ!!」
「レイナちゃん、真面目に話聞こうか?」
「あ、はい」
……流石に怖いな。
なんというか具体例をあげるとすれば、某魔王な魔法少女が自分の教え子に必殺技な桃色光線をぶつけたときをアニメで見たときに感じた様な怖さだ。
俺はトラウマになったがな。
その所為でその話の分だけ再放送が見れなくなっちまったからなァ……。
「……もう一回言うぞ?」
「う、うん」
「アイツ達を呼び戻すコトは出来るか?」
「モチロンだよっ!そう言うと思ってもう既に作ってるよ!!」
「「……え?」」
いやいやいやいや!それはおかしい。
『そう言うと思って』?レイナールは何か?未来予知でも出来るのか?
いや、寧ろ森羅万象、つまりアカシックレコードでも知っているのか?
「ううん、僕はアカシックレコードなんて大それた物は知らないよ?知っていることしか知らn」
「そのセリフは色々と駄目だ。今はデリケートな時期でもあるし、今そのセリフは本気で駄目だ」
主に閉鎖的な意味で。
それにしてもコイツは天災という言葉ですら凌駕している気がする。
何時も感じてはいたが、今回に限っては本気でそう感じる。
レイナールは天災なんて器じゃ収まらねェ気がする。
○
「コンチクショウ!!」
「ヒール!!」
今は俺を召喚した巫女さんことアリアに回復魔法をかけて貰うことでなんとか生きていられているが……。
流石にこのままでは不味いぞ……ッ!
そんあコトを考えていると不意に目の前からスライム達の群れが消えた。
俺達は当然目を疑った。
あんなに沢山いた筈のスライムが一瞬の内に消えてしまったんだ。
そりゃ目を疑っても仕方ないだろ?
「……一体どういうこと?」
「もしかして私達は見逃されたというのかッ!?」
「熱くならないで下さい騎士ヴァイス……」
「しかしッ!」
「私とて悔しいのですッ!」
あの姫様がもの凄い形相をしている。
……俺にもっと語彙力が有ればちゃんと表現が出来たんだろうがな。
「姫様、今回は助かった。それでいいじゃないですか」
「アリア……」
「本来なら死んでいてもおかしくないのです。それなのに未だ生きていられている。それだけで良かったじゃないですか……」
……不謹慎だが、今のアリアは凄く美しく感じる。
いやいつも綺麗だし、可愛いし、美しいんだが、今の表情は表現できない程に美しい。
俺はそう思った。
○
「ラブコメってるな、勇者サマ」
「だね~。と、言うわけで私たちもイチャイチャしようか!」
「いやいや、その発想はおかしい」
「じゃ、僕も混ぜて貰って良いかなっ?」
「混ざるなッ!」
「モチロン、共同戦線を張った仲なんだから!」
「共同戦線!?」
何時の間にンなもん作ったんだ!?
つか、共同戦線ってどういうコトだァ!?
……もしかして今俺はリア充してんのかねェ?
ま、どちらにせよ本命はリアで、無論リア一筋なんだがな。
「僕にとっては本気で有り難いよ。僕自身旦那のコトがすきなんだからねっ!」
「私にとっても有り難いよ」
「ン?どういうコトだ?」
「魔王ってのは正妻の他に必ず側室を作らなきゃいけないんだよ」
「……どうしてだ?」
リアの説明を纏めるとこういうコトだ。
・血筋を残す。
これに関しては実力主義なのにどうして何だ?という疑問があったが、リアは先祖代々魔王な家系らしかった。
血筋で魔力量やら基本的なステータスが決まるらしい。
・精力分散
これはそのままだ。
なんか歴代の魔王は性欲がやばかったらしい。
故に正妻だけでは壊れてしまうことになるので、側室を用意するコトになっているのだそうだ。
「さすがは魔王って所か」
精力的な意味で。
「その血が流れているんだけど、私はそれほど欲求不満じゃ無いのよね~」
「ん~、何でだろうね?」
「レイナールでも解らねェのか?」
「さっきも言ったとおり僕は何でも知ってる訳じゃないからね?」
「いや、そうなんだけどなァ」
何だろうか?この若干の残念感は……。
あ、そう言えばユリアを呼ばなければ後で五月蠅いよなァ。
面倒臭ェけどしょうがねェか。
「ケータイとってくれねェか?」
「あ、うん。了解だよっ!」
魔界の金持ち達には携帯電話が広まっている。
俺が連絡用で広めたのだが。
通話料として一月銀貨二枚ほど取っている。
金貨一枚は銀貨百枚で、銀貨一枚は銅貨百枚となっている。
因みに魔界の下級貴族の一月の平均収入は銀貨六十枚程度である。
「……あ~、ユリアか?今暇か?」
『モチロンですッ!』
「……耳が痛ェ」
『あ、すいません……』
「来れるならさっさと来い。そうじゃなけりゃ終わっちまうぜェ?」
『す、直ぐ行きます!』
……ま、連絡いれておいたしいつ終わっても文句は言われないだろ。
○
……それにしてもあのスライムの大群は何だったんだろうか?
ドラ○エでも見たことないレベルだったぞ……?
アレ確か八体が限界だった筈だろうに……。
「大丈夫ですか?勇者様」
「あ、あぁ、無理をさせてしまって悪かったな。アリア……」
「いえ、私は勇者様の為になら命を惜しまないつもりなのですから」
「……アリア、そんなコトを言わないでくれッ!俺は、俺はッ!!」
「それ以上は駄目です。お気持ちは嬉しいですが貴方には姫様が居る」
「だとしても!」
「私だって、貴方のことを愛している。一緒になれるならなりたいのですよ……」
○
……ナニコレ?
いや、別に人の気持ちをどうのこうの言うまで俺は落ちぶれちゃいねェけどよォ、見ているコッチがむず痒くなるようなコトは止めてくれねェかなァ?
ま、向こうからしたら見られてるとは思っては居ないんだろォが。
「葵様ッ!!」
「お、来たか……」
「ハイ!電話が切れた瞬間に魔法を使って服を着替え、転移してきました!」
……魔法の無駄使い過ぎるだろ。
ま、地球で魔法を使うことが出来るなら同じコトをしていたと思うがな。
「じゃ、あと少しだが見ていくか?」
「ハイッ!」
この後見ていると、此処にいる全員がつかず離れずな会話にやきもきすることになった。
コイツ達全員奥手なのか?地球の草食系男子でももうちょいなんとかすんだろう……。
ま、俺はこっからじゃどうとも出来ねェけど、恋愛関係に関しては勇者を応援しているから頑張れよ。
※電話代高過ぎとのことで変更 7/13
※アドバイスがあったので少し変更 7/16




