復讐編 1
木の上で男の首に縄をかけた。一瞬でいい。呼吸ができなくなれば、意識は簡単に落ちる。
憎しみにかられて強く首を吊ってしまえば、簡単にあの世行き。…そんなのもったいないでしょう?もっと、苦しめたいでしょう?そう説得すれば、目を金色に光らせてうなづいてくれた。木の人はドン引きしていたようだが。怖いとつぶやいていたが聞こえなかったふりは得意なので問題なし。
怖がっていたわりに木の人はいい仕事をしてくれてよい脅しになった。
「あの、あの、協力させてくれませんか?あの、あんな酷い事を笑いながらやるなんて、木の風上にもおけません。あの、できる事があれば、なんですが…。ご、ご迷惑じゃなければ、なんですが。」
最後は、声が小さくなって尻窄みになっていったが、きちんと聞こえた。いい人…いや、いい木さんだな。感心した。ちゃんと、罪悪感も正義感も持ち合わせている。
「あの、あの、汚ったないものの養分などは、いりませんので、よろしくお願いします。」
「あっ、はい。」
力強く、力説されて目的意識もあると自我がはっきりありまくるとここまで言えるのだとさらに感心した。
木の人は、生きれば生きるほど体重が増して、自由に動けない。その代わりに根が長く伸びて土の中を動き回っているそうだ。上に伸びた分だけ、根も伸びる。だから、骨をいっぱい歩く所に出してくれた。それにより男たちが足を止めて立ち止まった。首を吊るのによい場所に。
四人を確保して、これからどうするのか。それは、黒チーター君が決める事。
捕まえるだけが、私の落とし所。私は、ただの協力者で、傍観者。あとは、黒チーター君の心次第。
草で男たちを縛って転がしておく。…四人を同じ場所に連れて来るのは骨が折れた〜。力はあるが、身長が足りなくてお姫様抱っこしたら、タバコ臭いし、酒臭いし、風呂に入っていないせいか男臭い。うぷっ。息できねー!鼻呼吸をしたら、うぷっ。黒チーター君に任せたら、首を一発で噛みちぎりそうな危うさで、任せられなかった。
前の二人組の方がまだ、食欲をそそる匂いだった〜。ダメ…こいつら。発酵しきって腐りかけ。私、臭すぎ食品はちょっと。
黒チーター君にお任せします。
てな事で、私は四人と黒チーター君を残してさよなら。二人組の方に行きます。土に埋めて一昼夜。木に縛り付けて一昼夜。どうなっているでしょうか?筋肉の張りが抜けて、素直になっているといいのだが。
「あの、あの、土に埋めている方の人、虫に食べられかけています。あの、木に縛られている方も、蛇と蜘蛛にやられてまして、あの、小汚くなっているので。あの、お願いします。」
あっ、はい。ほっとき過ぎたらしい。でも、幼女の足は遅い。…まぁ、いいか。




