やきもちグアダルーペ
グアダルーペはどんな細やかな事でも妬まずにはいられなかった。
初めて羨望が妬みに変わったのは生後間もなくの事だった。
貴族の産まれだったグアダルーペには本妻、側室の子を含めると12人の兄妹がいた。
その中には歳の近い弟もいたのだが、2人して同じベッドで子守りを受ける事が日常であった。
ある日、自分を抱いていた乳母は泣いた弟をあやす為、自分をベッドの上に置き弟を抱き上げた。
それを目の当たりにした時、信じられない妬みにかられ怒りとも悲しみとも呼べる感情が胸の奥からフツフツと込み上げた。
腹が減っても、眠くなっても泣かなかったグアダルーペは雄叫びにも似た泣き声をあげ、その注目をひいた。
そうすると簡単に乳母弟を下ろし、自分を抱き上げた。
誰しもが何よりも自分を大事にするべき。そう信じて止まなかった。
それから月日は立ち、グアダルーペが12歳になった時だった。
父親と2人きりで出かける機会が訪れる。
普段、忙しくなかなか父親と2人で出かける事はないのだが、この機会にある疑問をぶつけた。
お父様は兄妹の中で誰が1番好きなの?
他の兄妹もいないこの状況であれば自分だと言われる事を確信した質問だった。
しかし、父親は皆平等に愛している。そこに優劣はない。
と返答した。
何故この男はそんな事を言うのか理解できなかった。自分の名を言う選択肢以外この世にありはしないだろうと怒りが湧いた。
ならば自分がする事は1つ。
グアダルーペはその日の内に他の兄妹全てを殺した。
そしてあろう事か、自分を選ばなかった父親すらも手にかけたのだった。
その結果グアダルーペに与えられた判決は死刑。
家族殺し、更には上流貴族を皆殺しにした彼女は打首となりこの世を去った。
その亡骸から放たれた魂は追い求めるように、とある神殿に辿り着いた。
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