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ざいあくひげき  作者: Balance
セーヌ帝国編
8/219

8話 トレーニング

数時間後……


クラス分け試験がついに終了した。生徒たちは学園の東棟にある新しい教室へと案内された。


上位10名の生徒のために用意されたエリートクラスであるAクラスは、豪華に装飾されていた。机と椅子は高級なマホガニーから彫り出され、大きな窓からは中央庭園を見下ろすことができた。


ラッキーとジャンヌは最後列に並んで座り、未だに『武器の雨』コンボについて興奮気味に囁き合っていた。最前列には静かな濃紺の髪の少女(潜在能力B+、出力E++)が座り、そして……ローランドは部屋の隅で硬直して座り、自分を透明人間に見せようと必死に努力していた。


突然、重くリズミカルな足音が廊下から響いてきた。教室内の私語は一瞬にして止んだ。


ドアがゆっくりと押し開けられる。


背の高い男が中へ入ってきた。彼は清潔な白い教師用のローブなどは着ておらず、代わりに無数の戦場を渡り歩いてきたかのような、ボロボロの黒い革のダスターコートを身に纏っていた。髪は無造作に後ろで結ばれ、顔の左側には目を横切るようにギザギザの傷跡が縦に走っている。鷹のように鋭い彼の視線が部屋を舐め回すと、Aクラスの室温が数度下がったかのように感じられた。


恐れを知らないジャンヌでさえ、本能的に姿勢を正した。この男は、戦場の血を浴びた捕食者のような、息の詰まるような危険のオーラを放っていたのだ。


男は教室の前まで歩いてくると、抜身のロングソードを教師用デスクに乱暴に叩きつけ(ガンッ!)、目の前にいる10人の神童たちを睨み下ろした。


「オレの名前はサイラス。元・最前線ハンターであり、今日からお前たちの担任だ」男は低い声で唸り、そのしゃがれた声は机を振動させた。彼は、全く歓迎の意を感じさせない薄い冷笑を浮かべた。


「今年は黄金世代を受け取ったと聞いた――小さなバケモノどもで溢れた部屋だとな。さて……お前たちの精神力が、自慢の潜在能力と同じくらい強いかどうか、見せてもらおうか」


Aクラスの静寂はあまりにも深く、壁掛け時計の秒針の音がハンマーを打ち下ろす音のように聞こえた。呼吸をする勇気のある子供は一人もいなかった。サイラスの短剣のような視線は、彼らの若々しい顔の裏に隠された勇気を値踏みし、一人一人を切り刻んでいくかのようだった。


「アーサー校長から、今年は見事な大漁だと聞かされているぞ」サイラスは黒板の前をゆっくりと歩き回りながら話し始めた。革のブーツが軋む音を立てる。「Bランクの潜在能力を持つ貴族のガキ。S+++を誇る少年と少女」


サイラスはピタリと立ち止まり、ラッキーとジャンヌの机の真正面に立った。革のコートを着たその男は身を乗り出し、傷だらけの顔を彼らの顔の高さまで下げた。近くで見ると、その傷跡はさらに凄惨に見えた。


「だが、城壁の外でその『アルファベット』が何を意味するか知っているか?」サイラスは暗く、脅すような声で囁いた。「何の意味もねぇ。その文字は、モンスターがお前たちを咀嚼する時に、お前たちの肉がどれくらい風味豊かかを決めるだけだ」


隅で縮こまっていたローランドがゴクリと唾を飲み込んだ。彼の青白い顔から、残っていたわずかな血の気さえも引いていく。


サイラスが突然、背筋を伸ばした。ブォン!!


一瞬にして、極めて恐ろしいオーラが男の体から爆発した。それは水晶石の時のように単なる魔力の波動ではない。これは純粋な『殺気さっき』――最前線で何百体ものモンスターを屠ってきたことで研ぎ澄まされた、混じり気のない血の渇望だった。明るく照らされていたはずの教室が、凍りつくような暗闇に突き落とされたように感じられた。空気がひどく重くなり、肺が焼けるように痛む。


最前列に座っていた紺色の髪の少女は、気を失わないように必死に耐え、血が出るまで唇を噛み締めていた。ローランドはすべての力を失い、椅子から滑り落ちて床に倒れ込み、空気を求めて喘いでいた。


最後列では、ジャンヌが歯をギリギリと食いしばっていた。真珠ほどの大きさの冷や汗が彼女のこめかみを伝い落ちる。彼女の戦闘本能がこの致命的な脅威に反発し、圧倒的な精神的重圧の下で全身を震わせながらも、彼女の手は防衛用の短剣を召喚しようともがき、反抗的な青い光を放っていた。


しかし、ラッキーの反応は全く異なっていた。サイラスの殺気が部屋を掃き清めた瞬間、ラッキーの体内のエネルギーは純粋な本能で反応したのだ。薄く、目に見えない『重力のドーム』が即座に少年の体を包み込んだ。


彼は他の生徒たちのように震えることはなかった。だが、そのオッドアイを大きく見開き、まばたき一つしない極度の警戒心でサイラスを睨みつけていた。ラッキーは生まれて初めて、真の、存在を脅かすような危険――彼が知っていた平和な村とは全く無縁の何か――を感じ取っていた。


「面白い」サイラスは小さく笑った。ラッキーが純粋な念動力の盾で自身のオーラを積極的に弾き返していること、そしてジャンヌがいまだに武器を抜こうとするほどの根性を持ち合わせていることに気がついたのだ。


サイラスが指を鳴らすと、瞬時にその恐ろしい圧力は跡形もなく消え去った。部屋は明るく温かい状態に戻った。生徒たちは一斉に、まるで海の底から引き上げられたかのように、深く貪欲に空気を吸い込んだ。


「それが『恐怖』というものだ」サイラスは教師用デスクに背中を寄りかからせて言った。「最前線では、敵はお前たちがエネルギーを集中させるのを待ってはくれない。お前たちの出力がランクEだろうがD+だろうが、知ったことではない。もし恐怖で凍りつけば、お前たちは死ぬ」


サイラスはチョークを一本拾い上げ、ローランドの顔に向かって弾き飛ばした。チョークは、いまだに床にへたり込んでいる貴族の少年の額で鋭く跳ね返った。


「お前たちの今日の最初の授業だ」サイラスは妥協を許さない口調で発表した。「先ほどグラウンドで受けた賞賛などすべて忘れろ。自分がどれほどの天才だと思っていようが忘れろ。オレのクラスでは、お前らは生存について何一つ知らない、ただのひ弱い赤ん坊に過ぎない」


凶悪な顔つきの男は窓の方を指差し、学園の寮を取り囲む広大な芝生のグラウンドを示した。


「そのお高く止まった制服はロッカーに置いてこい。訓練着に着替えろ。10分後、全員グラウンドに出ていること。まずは学園の敷地内を20周走ることから始めるぞ!」


「に、20周!?」数人の貴族の子供たちが信じられないというように甲高い声を上げた。その距離は、優に10キロを超えるのだ!


「昼飯までに走り終えなかった奴には、今日の配給はないと思え」サイラスは冷酷に言い放った。「10分のカウントダウンは今からだ。動け!」


「残り9分50秒だ!」サイラスが吠え、銀の懐中時計に目をやった。彼自身が引き起こしたパニックなど、全く気にも留めていない。


残り時間が刻一刻と減っていくのを聞いて、Aクラスの10人の生徒たちは、狼に追われる羊の群れのように一斉に教室から飛び出した。普段は計算された優雅さで歩く貴族の子供たちでさえ、今は更衣室に向かって必死に猛ダッシュしていた。


8分足らずで、10人の子供全員が学園の芝生のグラウンドの端に集まっていた。彼らの清潔な制服は、通気性が良く、汗を吸収しやすい綿の訓練着へと着替えられていた。

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