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葬式

瑛花の葬式当日



「こんな風に、また集まるなんてね」

葵もわたしも喪服を着ている。

今日は、いつもの会場ではなく、お葬式会場。

いつものクラスメイトが集まるのに、気持ちはいつもと同じじゃない。

「今日で、終わりだね。瑛花のこと」

「湖乃実も頑張ったよ、過去の出来事すべて分かったんだから」

これだけで、終わるとは思えなかった。

たぶん、わたしだけが。


会場に着いてから、わたしは椅子に座って携帯をいじってた。

今まで瑛花のことで連絡しあっていたメールをすべて消そうと思って。

もう終わったんだ。

謎解きは。

「何やってんの?」

祈がわたしの隣に座った。

「いらないメールを整理しようと思って」

普通に答えた。

「瑛花の葬儀が終わったら、前みたいに戻るんだよな」

「...うん」

これが、楽しいと思えた日もあった。

けれどまだピンとこない。

「そういえば、このチケットいる...?」

「?」

わたしに渡してきたもの、それは映画のチケット。

最近ロードショーしたばかりの、気になっていた恋愛映画だった。

「...瑛花のことがきっちり終わったら、行かない?」

わたしは笑顔でうんと頷いた。


お経を上げているとき、ふと後ろを振り返ると

水嶋先輩は目を閉じて、ずっと拝んでいた。

わたしはその様子を見て、とても悲しくなった。

「....」

お経が終わって、ロビーや会場が少しだけにぎやかになった。

そのとき、葵と話していると祈がそばにやってきた。

「実はさ、早笈先輩と果奈が付き合ってるらしいぜ」

早笈真咲はやおいまさき先輩。

水嶋先輩といつも一緒にいて、水嶋先輩と違って明るい感じの人。

といっても、わたし自身はなにも、水嶋先輩のこと..知らないのに。

「でも..果奈は水嶋先輩と付き合ってるんじゃないの?」

わたしは正直にわけを話した。

信号待ちで偶然に聞いたあの話。

「その噂もあったけど、ここ最近は早笈先輩のことしか...」

じゃあ、あの話は何だったのだろう。

今の果奈は、祈が言うとおり..早笈先輩と両思いっぽい。

「湖乃実」

「..何?」

「今は、そんな話いいじゃん」

「でも」

「湖乃実には関係ないこと」

葵が隣にいたのに、わたしは祈と外に出てしまった。

喪服のまま、昼間の都会を歩く。

それがすごく楽しかった。

「わたし、こんなに笑ったの初めてかも」

「俺も」

祈がわたしをジーっと見て、微笑んだ。

わたしもついつい微笑む。

「この後、どこに行く」

「どこでも」

「じゃあ...俺の家」

「うん」

わたしの足が自然と祈にくっついていく感じがする。

気づけば、祈の部屋にいた。

祈の部屋は、男子とは思えないほどきっちりしていて、居心地がいい。

実は、祈と仲がいいなんて、高校生のときに誰にもいったことがない。

ウソをついていたというよりは、隠していた。

祈と仲がいい関係で、ほかの女子に敵を作りたくなかったから。

「やっぱり居心地変わらないね」

「そう?」

「高校生のときと、変わらないよ?」

「よかった」

心臓のバクバクが祈に聞こえていそうなくらい、ドキドキしている。

好きなんて思ったこと、一度もないのに。

「もっと近くにおいでよ」

「....」

わたしを祈がギュッと抱きしめてくれた。

でも、わたしは祈の手をすばやく振り払った。

「こ、こんなの..祈らしくないよ」

「高校の俺と、今の俺。違うから」

気づいたら、わたしは祈とキスをしていた。

知らない間にわたしも..目を閉じていた。

ハッとして。

携帯が鳴っていた。

「もしもし....うん、分かった」

葵からだった。

わたしはすぐに祈の家を出た。

少し大人なお話でしたね!

これからも、どんどん更新していきたいと思います♪

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