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相次ぐ若者の死

僕だけじゃなかったのだ

こっち


やっぱり初田は心臓発作で死んでいた。町中がパニックになったが今日の夜のニュースでびっくりした。この町だけじゃなかったのだ。


「最近相次ぐ若者の心臓発作!」


ってタイトルでニュースが始まった。医学博士が出てたが病気でなってるんじゃないのは分かってた。もっとオカルト的な物だ。


「最近、暑い日が続くでしょ。それで涼しくし過ぎた部屋で冷たい物を食べたりすると発作の危険は高まる」

「熱中症以外にも気を付けないといけませんねぇ」


アナウンサーは棒読みで答える。


「しかし、亡くなった方々がみんな同じ中学に通ってた同学年ですよね?」


ベテランの40歳の女子アナが突っ込んだ。

ドキッとした。俺が殺したようなもんだからか。


「大阪も東京も名古屋も福岡も共通点は中学校が一緒の同級生って事ですよね?」

「この話はまた後日。CM後は天気予報です」


ぶった切られてホッとした。


両親も町中も大騒ぎになっていた。そりゃそうだ。知り合いが立て続けに5人死んだのだ。しかもみんな29歳。中学一緒。不気味でしょうがないだろう。


「これからやのにねぇ」

「ほんまに結婚して子供産んでこれから人生楽しくなるのに」


葬式ではこんな会話がなされた。初田の葬式は4人の次の日に行われた。


「・・・明るくリーダーシップもあり」


と言われていた。僕が死んだら何て言われるんだろう。その時は木村ってちゃんと呼んでほしいな。


葬式の帰りしな森田にハンバーガー屋に誘われた。


「俺らヤバないか?」

「そうやなぁ」


「だって、前の同窓会で一緒の席に座った子らが死んで初田も死んで、あの同窓会呪われてるんちゃうか。俺らの席で残ってるの俺とお前やし、恐いねん俺」


(お前の事は嫌いちゃうから大丈夫やで)

と思ったが口には出さなかった。代わりに


「大丈夫やって」(そう言うしかない)

「色んな所で若者が死んでるやん。何か怒ってるんちゃうか」

「不気味やんなぁ」

「後さ、この地域以外で死んだ奴に共通点あんの知ってる?」

「同じ中学やろ?」


「もう1つあってな。死んだ子の中の1人は絶対ニートやった」


「えっ?」心臓がバクバクした。

「29歳であの中学で今ニートなんお前だけやん。多分」

「うん」(ヤバい!)


「何か知ってる?」


「いや、何も」(言わん方がいい気がした)

「・・・まぁ知らんよな。あまりにオカルト過ぎる」

「・・・うん」


ニートとそいつが嫌いな奴が他の場所でも死んでるんやで。教えてやりたいが、教えたらロクな事がない気がしたから黙った。


夢でまた老婆にあった。

「エライなぁ」

褒められた。


「森田に言ってたら終わってたで自分」

「そんな気がしましたよ」

「言ってたら武器が支給されへんし、包丁も無い。丸腰で化け物退治や」

「えっ?」

「死刑言うてるようなもんや」


「正社員になれたら、なった後は脱出出来るんですよね?」


「あぁ」

「じゃあそん時にマスコミに言ったらどうなる?」

「あっち行って丸腰で化け物退治。言わん方が身のためだ」

「・・・そうですね」

「後、自信あんねやったら別にいいが、嫌いな人作らないと化け物とタイマンじゃよ」

「・・・」

「クラスメイトを嫌うのはちょっと」


「面接行って落とされたら面接官嫌いになればいい」


「えっ!同級生じゃなくてもいいんですか?」

「別に構わんよ。」

「・・・死んだ人間の共通点を消すためですか?」


物凄い顔で睨まれた。ひるみながらも


「死んだ人間の年齢バラバラにしたら難解に出来ますよね?」

「フフッ」不気味に老婆は笑った。

「何がおかしいんですか?」

「お前以外の3人のニートは死んだが、あいつらに報復のチャンスもやろうと思ったんじゃ。ウイルス侵入させた罪滅ぼしでな。あいつらイジメられっ子だったから当時イジメてた奴に援護させたんじゃ。君のように活かせてなかったけど」

「同窓会は?」

「他の地区はしてない。君だけだ」

「俺はイジメられてなかった。もし同窓会が無かったら?」


「いやいや、君も不良にイジメられてたがな。機嫌悪い言うて殴られてたがな」

「って事は同窓会無かったら元ヤンが来たんですか?

「その通り。あいつらラッキーじゃな。母子家庭にならんで済んで。君の戦い方やったらあいつらおとりじゃろ」


「・・・」俺は何も言い返せなかった。


「あと、死んだニート達も親の職業タイムスリップでやらせてたから、状況は君と一緒じゃ。まぁ、元々は就職してもらうためのプログラムやし」

「はぁ」

「何せ就活しんさい」

そう言って老婆は消えた。僕の命を懸けた就活が始まった。

就職を決めたら生き残れる

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