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第19話 旅立ち

翌朝。


 俺とリナは、宿の部屋で荷物をまとめていた。


「本当に今日出発されるのですね」


「ああ」


 荷物を整理しながら答える。


 昨日まで通っていた冒険者ギルドとも、しばらく離れることになる。


 エレナには昨日のうちに話してある。


 ギルドを離れる。


 そう決めると、少しだけ寂しい気もした。


「準備は終わりましたか?」


「俺は大丈夫」


「では、参りましょう」


 俺たちは宿を出た。


 そして最後に、冒険者ギルドへ立ち寄る。


 扉を開けると、エレナが受付にいた。


「おはようございます、レオン様。リナ様」


「おはよう」


 俺は受付まで歩いていく。


「今日、ここを出る」


「はい。昨日伺っております」


「しばらく別の場所で活動することになると思う」


「承知しました」


 エレナはいつものように落ち着いた表情で答える。


「こちらに戻られることがあれば、ぜひお立ち寄りください」


「もちろん」


 少し考えてから、俺は続ける。


「エレナも、無理はしないでくれよ」


「……私の心配をしてくださるのですか?」


「そりゃするだろ」


 エレナは一瞬だけ驚いた顔をして、それから微笑んだ。


「ありがとうございます」


 リナが隣で静かにこちらを見ている。


「何?」


「いえ」


「絶対何か思っただろ」


「何も」


 リナはそう言ったが、ほんの少しだけ口元が緩んでいた。


「それでは」


 エレナが頭を下げる。


「お気をつけて」


「ああ。またな」


 俺とリナはギルドを出た。


 振り返る。


 エレナはまだ入口に立っていた。


 俺は軽く手を上げる。


 エレナも小さく手を振り返した。


 そして俺たちは街の外へ向かって歩き始めた。


「次はどこへ行くんだっけ?」


「隣の街です。その先に大きなダンジョンがあるそうです」


「ダンジョンか……」


 その言葉を聞くと、少し胸が高鳴る。


 今まで受けてきた依頼とは違う。


 未知の場所を、自分たちの力で進んでいく。


「俺たちだけで大丈夫かな」


「私がいます」


「それ、すごい安心するんだけど」


「では問題ありませんね」


「……そういうことにしておく」


 街を出る。


 広がる街道。


 その先には、まだ見たことのない場所が待っている。


 俺は腰の剣に触れた。


 《剣術》を覚えてから、まだ一日。


 もっと強くならなければならない。


 いつかリナに追いつくためにも。


 そして――。


 自分の身近な人間くらい、自分の力で守れるようになるためにも。


「行こう、リナ」


「はい、レオン様」


 二人で街道を進む。


 新しい冒険が、始まった。


ステータス


レオン・アストレア


職業:無職


役職:貴族


レベル:5


HP:94


MP:75


攻撃:34


防御:30


魔力:36


敏捷:35


運:19


スキル:


《チャット》


AIとの会話


遠隔チャット


《剣術》


称号:


アストレア家の嫡男


貴族


冒険者


リナ


職業:アサシン


レベル:10


HP:118


MP:64


攻撃:52


防御:41


魔力:27


敏捷:76


運:35


スキル:


短剣術


隠密


気配察知


暗殺術


称号:


レオンの護衛

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