第17話 ギルドへの報告
ゴブリンを討伐した俺たちは、街へ戻ることにした。
街道を歩きながら、俺は腰の剣に目を向ける。
「なあ、リナ」
「はい」
「昨日までと比べて、ちょっとだけ剣が扱いやすくなった気がする」
「《剣術》を獲得された影響でしょう」
「やっぱりそうなのかな」
「ですが、スキルがあるだけで強くなるわけではありません」
「やっぱり練習は必要か」
「はい」
リナは迷いなく頷いた。
「実戦だけでなく、基本から身につけることをおすすめします」
「じゃあ、今度教えてくれ」
「承知しました」
そんな話をしているうちに、街が見えてきた。
俺たちはそのまま冒険者ギルドへ向かう。
扉を開けると、いつものように多くの冒険者で賑わっていた。
「お帰りなさいませ、レオン様。リナ様」
受付にいたエレナが俺たちに気づく。
「ああ」
俺は受付へ向かった。
「依頼の報告をしたい」
「承知しました。依頼書をお預かりします」
俺は依頼書を渡す。
「あと、街道近くでゴブリンを見つけたから、それも報告しておきたい」
「ゴブリンですか?」
「ああ。五体ほどいた」
エレナは記録用紙を取り出した。
「場所を教えていただけますか?」
「街道から少し入った森の入口付近」
「分かりました」
エレナは淡々と記録していく。
「他に何かお気づきになったことはありますか?」
「特にはないな。数が多いってくらいだ」
「承知しました。周辺の冒険者にも注意を促しておきます」
「頼む」
エレナは記録を終えると、討伐証明を確認した。
「問題ありません。討伐報酬はこちらになります」
「ありがとう」
報酬を受け取る。
そのとき、エレナの視線が俺の腰に向いた。
「……レオン様」
「ん?」
「剣をお使いになったのですね」
「ああ」
俺は剣に触れる。
「今日、初めて自分一人でゴブリンを倒した」
「それは、おめでとうございます」
エレナが微笑む。
「ありがとう」
「以前よりも、少し頼もしくなられたように感じます」
「そうかな」
「はい」
エレナはそれだけ言って、記録用紙を整理した。
俺は少しだけ照れくさくなり、頭を掻く。
「まあ、まだまだだけどな」
「それでも、成長は大切なことです」
隣にいたリナも頷く。
「その通りです」
「二人とも評価厳しくない?」
「期待しているだけです」
リナが即答する。
「……なら、もっと頑張らないとな」
俺は苦笑した。
受付を離れようとしたところで、エレナが口を開く。
「レオン様」
「ん?」
「今回のゴブリンについてですが、最近この周辺で魔物の目撃報告が少し増えています」
「そうなのか?」
「はい。まだ原因は分かっておりません」
エレナは記録を確認する。
「今のところ大きな被害は確認されていませんが、念のため警戒しておいた方がよろしいかと」
「分かった。俺たちも気をつける」
「お願いします」
俺はリナを見る。
「行こうか」
「はい」
ギルドを出る。
外へ出たところで、俺は腰の剣を見る。
昨日までとは少し違う。
俺には《剣術》という新しい力がある。
まだまだ未熟だ。
でも、少しずつ強くなっている。
「レオン様」
「ん?」
「明日から、剣の鍛錬を始めましょう」
「お、さっそく?」
「はい。ご自身で仰ったではありませんか」
「……言ったな」
俺は笑う。
「よろしく頼む、リナ」
「お任せください」
俺たちは宿へ向かって歩き始めた。
明日からの鍛錬が、少し楽しみになっていた。
ステータス
レオン・アストレア
職業:無職
役職:貴族
レベル:5
HP:94
MP:75
攻撃:34
防御:30
魔力:36
敏捷:35
運:19
スキル:
《チャット》
AIとの会話
遠隔チャット
《剣術》
称号:
アストレア家の嫡男
貴族
冒険者
リナ
職業:アサシン
レベル:10
HP:118
MP:64
攻撃:52
防御:41
魔力:27
敏捷:76
運:35
スキル:
短剣術
隠密
気配察知
暗殺術
称号:
レオンの護衛




