第25話 最後の希望のエーデル砲
ルミナスサイド
私は機関長メトロノクスから
メインエンジンは万全ではないけど
航行はできることを確認したので
ドルシア様の命を果たすために私は
再びミルキースター上空の
バリアゾーン中心部に向けて
艦隊を出撃させることにした。
私はブリッジ内の全クルーに
告げた。
ルミナス「・・では、これより、再び
ミルキースター上空の
バリアゾーン中心部に
可能な限り接近します。
そしてバリアの現状を
確認します。
エーデル号発進用意。」
ミルス「・・こうでなくてはな。」
私は、機関長代理のドルフィに
指示を出した。
ルミナス「・・ドルフィーノ様、機関部に
メインエンジン作動の指示を
出して下さい。」
ドルフィは慌てて言った
ドルフィ「・・あああ、わ、分かりました
し、指示ね・・ええっと。」
ティナ「・・大丈夫かな?ドルフィ」
リヌエット「・・クスクス・・ドルフィの
お兄ちゃん頑張れ・・」
ドルフィーノ様は慌てて
マイクの通信で機関部に
指示を出した。
ドルフィ「・・えっと、機関部の皆さん
メインエンジンの作動を
お願いします。」
艦内に機関部よりアナウンス
が入った。
機関部「・・メインエンジン点火、
出力、20%へ」
ドルフィ「・・フウ・・」
私はさらにドルフィに
尋ねた。
ルミナス「・・ドルフィーノ様、
メインエンジンの出力は
何パーセントまで上昇して
いますか?」
ドルフィ「・・ええっと、60%
です。」
ルミナス「・・分かりました。」
私は全艦艇に指示を出した。
ルミナス「・・全艦に告げます。これより
我が艦隊は再び、ミルキースター
上空のバリアゾーン中心部に
向かいます。エーデル号の
両舷に従い、発進してください。」
私は再びドルフィに指示を
出した。
ルミナス「・・ドルフィーノ様
首速前進、5にセット
してください。」
ドルフィ「・・りょ、了解、ええっと、
首速前進5」
ルミナス「・・エーデル号発進」
こうしてエーデル号は再び
ミルキースターを目指した。
ミルキースターの雲は、
未だに赤黒い炎の渦に包まれてた。
私はティナに指示をだした。
ルミナス「・・クリスティーナ様」
ティナ「・・ああ、何でしょう?」
ルミナス「・・補速前進2,上下角
+30度、取り舵15度。
お願いします。」
ティナ「・・了解、補足前進、2、
上下角+30度、取り舵15度」
ティナは指示道理にレバーを
引き、舵輪を左に15回、回した
そして正確にミルキースターに
船体が向くとゆっくり舵を
0に戻した。
ルミナス「・・完璧ですよ、
クリスティーナ様」
ドルフィ「・・す、すごい、ティナ」
ミルス「・・二人とも、まだ慣れないのに
やるじゃねえか。」
ルミナス「・・では、コースと速度は
現状を維持してください。
通信およびレーダー分析班長
代理のリヌエット」
リヌエット「・・はい、ルミナス様」
ルミナス「・・ミルキースターまでの
アステロイドなどの
障害物やエネルギー反応は?」
リヌエット「・・現状のところ、レーダー
反応はありません。」
ルミナス「・・分かったわ。」
エーデル号率いる艦隊は
ミルキースターの重力圏付近
まで、到達した。
そこは既に、エミリウス様が
放った、ダークエネルギーが
まだ渦を巻いていて
振動が激しくこれ以上進む
ことが困難な状態だった。
ミルス「・・くうう、これ以上前進
するのは危険だ、ルミナス」
ルミナス「・・分かったわ。」
私は全艦艇に指示を
出した。
ルミナス「・・全艦、この空域に
停泊してください。」
ドルフィは首速前進レバーを
0に合わせてまたティナも補速
前進レバーを0に戻して
エーデル号を停船させた。
艦隊はこの位置で停泊した。
私はリヌエットに尋ねた。
ルミナス「・・リヌエット」
リヌエット「・・はい」
ルミナス「・・これ以上艦隊は
先には進めそうにないけど
ここから、バリアゾーンの様子は
パネルに映るかしら。」
リヌエット「・・やってみます。」
リヌエットは無人偵察
ロボットを約40機、エーデル号の
飛行甲板から出動させた。
残りは約160機ほどだ。
これが無くなれば、もう偵察と
撮影はできなくなる。
ルミナス「・・リヌエット、ビデオパネルに
繋いでください。」
ミヌエット「・・了解しました。」
リヌエットは僕達にも
状況が分かるように天上の
ビデオパネルに繋いでくれた。
しかし偵察ロボットは
ミルキースター上空に
未だに燃え盛って渦を巻いてる
赤黒い炎に阻まれてうまく
ミルキースター中心部の
空域を撮影できなかった。
偵察ロボットは炎の壁に
あたって、出撃した40機は
全て燃え尽きて全滅した。
ルミナス「・・これでは、とても
中心部のバリアの様子を
伺えないわね。どうすれば?
皆さん、何かいい考えは
ありませんか?」
私はブリッジ内のクルーに
助言を求めた。
ドルフィとティナは腕を組んで
難しそうな顔をしていた。
ドルフィ「・・ううん、このままもっと接近
するわけにもいかないし」
ティナ「・・ねえ、ドルフィ、ドラゴンに
変身してまた行って来てよ。
カメラ持ってさあ。」
ドルフィ「・・じゃあ君も乗せて
あげるから一緒に
来るかい?」
ティナ「・・じょ、冗談だってば。」
ルミナス「・・・・・・・・・」
ダメだ、これは・・ミルスが
私に言った。
ミルス「・・この位置からエーデル砲を
撃ってみればどうだろう?」
ルミナス「・・何ですって?」
ミルス「・・エーデル砲なら、バリア中心部は
破壊できなくても、赤黒い炎の渦くらい
は吹き飛ばせるはず、
そして吹き飛んだら、偵察機を
また飛ばすか、エーデル号で
中心部の空域まで直接行けば
いいのじゃないか?」
ルミナス「・・なる程、明暗ね、だけど
この位置から撃てばまた
衝撃などで、船体が
持つかどうか分からないわ。
それに今度は一度目の時の
ように反転離脱はできないし。」
ミルスは私を怒鳴った。
ミルス「・・おい、ルミナス!!」
ルミナス「・・えっ!?」
ミルス「・・お前も艦隊司令の
代理なら、覚悟を決めろ
そして、早く指示を出せ。」
ルミナス「・・ミルス、グスン。」
ドルフィ「・・・・・・・・・・」
ティナ「・・ルミナスちゃん・・」
リヌエット「・・ルミナス様・・」
そうだった、確かに、ミルスの
意見は正しい、もうそれしか方法が
なかった、しかし、もしこの位置で
エーデル砲を撃てば、そして
反転離脱ができないのなら、また
誰かが犠牲となる。だけど
もうやるしかないのだ。
ルミナス「・・グスン、分かったわ
ミルス、ではエーデル砲の
発射工程に入ってください。」
ミルス「・・ああ、ではエーデル砲
スタンバイ、エーデル砲への
エネルギー装填開始。」
私は他の艦隊に指示を出した。
エーデル号の船腹が開いて、
巨大な砲身のエーデル砲が
スタンバイされた。
ルミナス「・・これよりエーデル砲を
ミルキースターを取り巻く
炎の球体に向けて放ちます
全艦および全空母は
安全な空域まで
退避してください。」
しかし後方の空母機動部隊
の司令官から提案があった。
空母司令官「・・われわれ空母機動部隊も
最後の使命を果たさせて
ください。」
ルミナス「・・どういうことですか?」
艦長「・・残る全航空機を炎の球体が
吹き飛んだら目標空域の
偵察に向かわせたいのです。」
ルミナス「・・無茶です、向かうのは
旗艦のエーデル号一隻で
充分です。犠牲者がまた
増えるかも知れません。
許可はできません。グスン」
しかし、機動部隊の
司令官は引かない
艦長「・・偵察なら我々に任せて
下さい、総司令代理。」
ルミナス「・・でも・・」
ミルスが私の肩に手を置いて
言った
ミルス「・・行かせてやれよ、ルミナス。
エーデル号のような図体がでかい
船よりも航空機の方がはるかに
偵察はやりやすい、俺たちの
使命を果たすために。」
ルミナス「・・そ、そうね、分かったわ
許可しましょう。」
後方の2隻の空母から全ての
航空機が発艦した。その数は
約120機。
ミルス「・・では・・エーデル砲
発射するぜ、・・・全艦に継ぐ、
エーデル砲のショックと閃光に
備えろ。いくぜ、
エーデル砲、はっしゃあああああ!!」
ミルスはエーデル砲の引き金を
引いた。
太くて青白いレーザー光線が
ミルキースターを包んでいた
赤黒い炎の球体に向けて伸びて行った。
船は大きな衝撃と閃光に包まれた。
ルミナス、「・・ぐうううううう・・」
ミルス「・・いけええええええ」
ドルフィ「・・いいぞおおおおお・・」
ティナ「・・きゃあああああ。」
ミヌエット「・・あああああ・・」
エーデル砲の太くて青白い
レーザーは見事に炎の球体に
トンネルのような
穴を開いた。
私はリヌエットに指示を
出した。
ルミナス「・・今よ、リヌエット、
後方に待機させてる全ての
無人偵察ロボットを、
ミルキースター
中心部の空域に送りなさい
そして映像をカメラに撮って
エーデル号の中枢コンピューターに
転送するのです。」
ミヌエット「・・ぐうう、分かりました
ルミナス様・・」
リヌエットは閃光に包まれ
ながらも待機させていた偵察用
ロボットを、作ったトンネル
の中にレバーとボタン操作して
飛ばした。
それと同時に2隻の空母から
飛び立った、航空機も炎のトンネル
をくぐった、しかし約半数が
炎の壁や渦に当たって燃え尽きた。




