ソルの決心
先程までぐっすり寝ていたソルは目を覚ました。
隣にはソルに体を寄せながら眠るメアの姿があった。
ソルは時間を確認する為に、メアを横たわらせ一度洞窟を出た。
あたりを見渡すと、もう月が上がりあたりも暗くなっていた。
しかしおかしな事に村の方だけやけに明るい。
「いつもならここから村の光が見える筈ないのに…どうゆう事だ?」
ソルの頭に二つの不安が横切った。
一つ目は単なるボヤ騒ぎ、ここまで明るいと、なにかが燃えているのは確実だろう。
そしてもう一つは何者かによる攻撃、こちらが一番最悪だ。
火事だけならともかく、敵までいるとなると多数の犠牲はままならないな。
ソルは一度洞窟に戻りメアを起こした。
「どうしたの?」
「本当なら起こすつもりはなかったんだけどな、村で何か起こってるみたいなんだ。寝かしたまま行くのは少し不味い気がしたんだ」
「なんで?」
「魔族が来てるかもしれない…」
ソルは今起こっている可能性のある事を話した。
「だからここで待っててくれないか…それで明日の朝までに戻らなければここを離れてくれ」
「やだ…」
「危険なんだよ…あいつを倒した時だってまぐれに近い、それに今回は敵の数も強さもわからない」
「だから一緒にいくの!本当に魔族が来てるんだったら私が捕まるのは時間の問題…それに好きな人の代わりに生きるなんてもう絶対に嫌だ!」
メアが初めてソルに反対した。
はっきりとした意思を持った目でソルを見つめる。
ソルは安心しきっていたのだ。
メアならいつもみたいに言う事を聞いて逃げてるれると…そう思い込んでいた。
しかしメアにも意思はある、良いものは良いし嫌なものは嫌なのだ。
少し考えればわかる事だった…大切な物を失う悲しみを知るメアに逃げろなんて言ったって聞くわけがない…
それに…好きな人って…まさか俺か!?
いや今は考えてる暇は無い…
「わかった…仕方ない…俺の側にいろ、これからも俺がお前を守ってやる」
「うん!」
メアは今までに無いほど満足気に笑った。
その笑顔を見たソルは決心した…この笑顔を絶やしてはならないと…
「いくぞ、メア」
「うん」
ソルとメアは一斉に村に向かって走り出した。




