初心者狩り
皆はどれくらい貰ってるかな?
雅輝は兄弟が多いからまぁまぁとしか言えないな!
これ書いたのは10月だからどれくらい貰ったか想像しながら書いてるよ!
確かに俺の夢は叶った。ただしそれはあくまでこの【ゲーム】の中での話しだが。
『Create of Destroy』
迷宮と呼ばれるダンジョンを創る魔王側と
迷宮と魔王を破壊、滅亡させる勇者側に分かれて様々な闘いをするゲームだ。
魔王は自分の土地を最初に決め、そこに住み着き迷宮を拡大していく。
勇者は転々と街を移動しつつ迷宮を探すのが特徴だ。
だからどうしても勇者は不人気になりやすい。わざわざ罠の中に飛び込まないと行けないからだ。なので魔王は一度倒されると最初からやり直しという鬼畜設定w
レベル1からやり直しは精神的に来るぜ…
まぁそんな事もあって魔王と勇者のバランスは今のところとれている。
その時。
俺の脳内に乾いた金属質のアラーム音が響いた。どうやら勇者さんのお出ましのようだ。
俺はいつも監視用に放っている蚊のようなモンスターと視界をリンクさせた。
ちなみにこの技術はレベル5以上なら誰でも出来る。魔王はまったくあがらないけど。
現れた勇者さんの装備を監視してると、とても奇妙だった。
《二つ名》持ちの俺の迷宮は攻略サイトにも載ってるほどなのだが、勇者の服装はどうみても初期装備なのだ。
魔王がログアウトすると迷宮も消えて他の魔王のが近くに迷宮を創ることもあるので、迷い込んだのかな。
最近強い奴が来ないし、ちょっと遊んでくか。
魔王の特権で迷宮なら自分が戦闘中以外ワープ可能なのだ!てなわけで勇者さんを歓迎しましょ~。
勇者の10m先にワープ、と。
『い、いきなり何だ!お、おま、お前がここの魔王か!』
どうやら突然の登場にご乱心のようだ。ろれつが回っていない。
『初心者がこの《地獄の使い》の迷宮と知ってやってきたのか?それとも迷子か?』
『レベル上げにモンスターを狩りに来ただけだ!』
どうやら効率も考えずに一攫千金をねらっているらしい。
『バカも休み休み言え』
おっとつい本音が。まぁ仕方ないよね、レベル1でラスボスにいくようなものさ。
『ここのモンスターをなめてくれたお礼に魔王直々に相手してやるよ』
『か、かかってこい!』
言ってるわりには足がくがくだし、剣先も安定していない。初心者丸出し。
『黒炎に焼かれて最初の街に戻るが良いわ!』
魔法を使うため魔力を手に集めたら、突如。
世界がグルグル回りながら視界が暗くなり、暗黒が支配した瞬間ダンジョンごといなくなった。ただ茫然とする勇者を残して。




