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026話 討ち入りの結末

第一話 物語の始まりの部分を大幅改稿しました。入りは非常に難しく表現がいまいちでした。

少しは具体的に表現できたかと思います。よかったらもう一度読み返してみて下さい。



 元禄14年12月14日(1702年1月30日)、赤穂浪士は吉良上野介邸に討ち入り見事武士の本懐をとげた。

刃傷沙汰から約9ヶ月(史実では約1年9ヶ月)を経て、吉良邸に侵入し吉良の首を挙げ、 その首を浅野内匠頭の墓所泉岳寺へ供えたのである。


 浪士たちには助命論もあったが、幕府は「江戸の治安を乱した」として46人に切腹を命じた。12月20日(史実では翌年2月4日)に細川、松平、毛利、水野の各藩邸で切腹した。

切腹した46人は、浅野内匠頭が眠る泉岳寺に葬られた。幕府の法に基づき処罰されたのである。

 幕府が問題視したのは、47人の浪人が武器を持って集まり組織的に行動したからである。今風に言うと銃刀法違反、騒乱罪に値する。

大名や旗本も幕府の命令がなければ、組織的な武力行使はできないというのが幕府方針であった。




 ここは江戸、徳川幕府の都である


 美髯(びぜん)(こう)と呼ばれる男は夕日に向かって(たたず)んでいた。何をする訳でもなくじっと佇んでいるのである。実は軍師からの通信による指令を聞いていた。前回に続いて遺体回収の指揮は関羽がとる事になっている。


「はぁ~ 全く軍師も人使いが荒いな。今度は46人遺体を持ち帰れだとの指示だ、首と体が生き別れなやつかどうかは知らんが....」


 今回はホムンクルス部隊全員が動員された。関羽班、張飛班、趙雲班、黄忠班、木下組の合わせて25人である。一人が二つ棺桶を持てばよい計算なにる。

夜も更けた頃に泉岳寺に忍び込むつもりであった。考えたらおかしい、浅野内匠頭が泉岳寺に埋葬されていないのを知るのは関羽達だけである。

イワレヒコが手駒増えると喜んでいるため仕方がない、事実人手が足りないのである。それもこれも急激な支配領域の拡大が原因であった。


 さて、夜明けまでに回収という仕事を終えた関羽らは東海道を西に爆走していた。もちろん馬という便利な物は無い、人力である。

彼らは人力と言ってもよいのかホムンクルスという名の人造人間である。

一人が棺桶を二個両手に持って走る、25人が走る。もちろん休みは無しだ、誰も文句を言う奴がいないからだ。




 元禄14年12月30日(1702年1月)、江戸城宝物庫にて 


 年の瀬も迫る12月30日のことである。江戸城宝物庫にて係の役人が例年のように大掃除をしていた。ゴトリ...着物の袖に引っ掛かり何かが落ちた音がした。

足元に落ちた文箱を見ても見覚えがない。よく見ると蒔絵(まきえ)に漆塗りで仕上げてあり見るからに高級そうであった。


「あれ? こんな物あっただろうか? 見覚えは無いが一応確認しておくか」


 その役人は上蓋を開け二通の文を取り出した。それに目を通していくうちに次第に顔が青ざめる。


「た、たい、大変だ! ご老中様に知らせなくては」


 慌てた役人は宝物庫を飛び出して、宝物庫上役のところへ駆けり込んだ。もちろん、書籍や文書を担当とする書物奉行のところである。


 発見されたのは神君家康公の『誓約書』とこれに対する『お墨付き』だったのである。お墨付きとはイワレヒコが家康に宛てたものだった。上位者が下位の者に宛てる永久許可証のようなものである。




 江戸城 老中評定の間


 元禄14年12月30日(1702年1月)、江戸城老中評定の間の出来事である。

老中評定の間でいつものように円座になり、稲葉正通、小笠原長重、秋元喬知らが談話していたところである。そこに血相を変えた書物奉行が飛び込んで来た。


「ご老中、先ほど宝物庫でこんな物が見つかりました。ご覧下され」

「なんだそれは? じつに見事な文箱であるな」

「それが...中に入っているのは神君家康公の『誓約書』と『お墨付き』でした」

「なにっ、それを寄越せ」


 と筆頭格の土屋政直が取り上げ目を通す。見る見るうちに顔が青ざめていく。1枚目を隣に座っていた稲葉正通に渡す、2枚目を読んでまた隣に渡す。しばらく経つと全員が読み終わり、全員が途方に暮れていた。土屋政直がまず発言する


「なんという事だ! もしこれが事実とすれば徳川幕府の我らの方が謀反を起こした事になってしまう」

「なぜこんな物が今頃出てくるのだ?」

「各々方、これをなんとする? 見つからなかった事にして隠蔽してしまおうか」

「いやそれば拙い、一応上様にお知らせせねばならぬ」

「一応とは何ぞ、一応とは」

「あー、上様があの様なご性格でなければ...」

「いや、今更それを言っても仕方あるまいに」


もう老中達は恐慌に落ち入って収拾がつかなくなってしまうのであった......




 安芸の国、野貝原山 地中の拠点


「おーい 孔明さんよう、ちょっと出て来てくれないか」

『はい、はい、はーい。お呼びでございますか』

「ずっと居るくせに、どこにでも居るくせに白々しいな。要件は例の家康の誓約書のことだが、今までなんで見つからなかったんだ?」

『そりゃあもう今まで奥の方へ押し込めてあったのを、私めが見つかり易い所に移動させたからですよ』

「なるほどな道理でいいタイミングで出てきた訳だ。で、誰が宝物庫に隠したんだ?」

『少々お待ちください。判りました、人工脳の記憶セクターによると三代将軍家光との事です。そもそも家康の誓約書の存在を知っていたのは、本人と二代将軍秀忠と春日局(かすがのつぼね)の3人だけでした。』


 孔明が人工脳の記憶セクターを呼び出し確認したのは以下の通りだ。要約すると

1. 誓約書の存在を知っていたのは、家康と秀忠と春日局(かすがのつぼね)の3人だけ

2. 家光は徳川の治世が安定したため、もう必要ないと判断して破棄しようとした

3. 破ぶろうとしても燃やそうとしても出来ないため、どこかに捨てようとした

4. 捨ててもいつの間にか戻って来るため、秘密裡に宝物庫の奥に隠した


さらに孔明の説明によると紙は特殊な素材で出来ており破損は不可能とのこと。

加えて紙にはマイクロチップが仕込んであり、捨てても回収できるとのこと

回収は人工脳の手下を使い元の場所に戻したとのこと

最後に孔明は

『これは自分のせいではない、自分と合体する前の性能が低い人工脳がやりました』

だってよ......



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