これはウサギです
やっほい。旬の獲物を狩りに来ました。
移動してきたばかりのハンターは、狩場に慣れるためにも、食べられる手近な獲物から狩るのが普通なのだそうです。
だから、大きい奴は慣れた後にするのです。
というか、狩ったあとに街まで運ぶほうが大変なようです。
お姉さんに、他の人が仕留めたウサギを見せてもらったのです。
なかなか食べごたえがありそうな大きさでしたよ。
おデコがせり出した変な奴でしたが、あれがウサギらしいです。
でも、お姉さんも胸がせり出してましたし、おデコくらい別に変ではないのかもしれません。
まあ、見たというよりは嗅いだというべきなのですが。
人の匂いや血の匂いに混じったウサギの毛とか、脂の匂いを覚えてきたので、それを探せば見付かるはずです。
……ところで、旬ってなんのことですかね?
獲物はすぐに見付かりました。
でも、狩る方はなかなか上手くいきません。
あいつらは私が近付くと、戦おうとせず逃げます。
とにかく逃げます。
それに、途中で私との距離を確認することもないのです。
一度、追い詰めたと思ったのですが、穴に潜られてしまいました。
そういえばお姉さんが、道具は持って行かないのかって気にしてましたね。
道具というのを持って来れば、順調に狩れるのでしょうか?
まあ、久しぶりの追いかけっこが楽しいからいいのです。
ほれほれ、もっと逃げるのです。もっと走るのです。
あう、これはトカゲですね。
追っかけていたウサギを、バクッっとやられました。
なるほど、ウサギは待ち伏せすると楽なのですね。
なんだかトカゲがこっち見てます。やる気なのです。
あのウサギを一口でいくほどなので、なかなかでっかいのですが、動きは速くありません。
コイツは首輪をしてないから、やってもいいやつですね。
トカゲの顎を避けて前足に食い付き、そのまま噛み潰してやります。
すると、嫌がって引き離そうと足を上げたので、今度は下に潜り込んで喉に食い付きます。
あとはこのままひっくり返してやれば時間の問題なのですが、なんだか勝手が違う気がしますね。
以前は喉元に噛み付いたら、首の右側も左側も、まとめて押さえ込むことができました。
今は噛み付いたその場所しか、塞ぐことができません。
でも、私は気が付いたのです。
前足だったものは、ごすじんと同じように手になっているのです。
顎で足りないなら、手を使えばいいのです。えへん。
噛まれないよう、皮越しに下顎の骨を掴んでひっくり返し、何度も喉を食い千切ってやります。
五回目にドバッっと血が出てトカゲの力が弱くなり、そのうち動かなくなりました。
ここで油断してはダメです。セミのように暴れるかもしれません。
さて、片付いたので街に持って行くのです。
コレはお金がもらえる奴なのでしょうか?
まあ、中にウサギが入っているので、それを引き取って貰えばいいのです。
This is an Ex-Rabbit




