Catch And Undo
角の人が潜り込んできたせいで、あまりゆっくり休めませんでした。
ごすじんに危害を与える気はないみたいなので、そこは心配していません。
ただ、角の人が大きな体で場所を取るので、寝るときに好きな体勢が取れませんでした。
三回目に起きた時、ごすじんは角の人に抱え込まれていましたよ。
ごすじんは一度眠ると、朝まで起きないことが多いのですが、目を覚まして困った顔をしていました。
仕方がないので、角の人の腕をほどいて、ごすじんを取り返しましたよ。
そんなこんなで、ヘビ狩りが始まりました。
焚き火に変な匂いの枝を投げ込むと、もっと変な匂いが漂ってきます。
この匂いに引き寄せられて、ヘビが飛んでくるのだそうです。
ヘビはスーっと飛んできて、ニョロっと巻き付いて、カプっと噛み付くみたいです。
巻き付くのは相手の動きを止めるためでもありますが、牙を刺すための支えがいるのだそうです。
よくわかりませんが、飛んでいるときは噛んでこないということですね。
ふおお!
本当にスーっと飛んできました。
長い体の両側に、胴から尻尾まで薄いヒレのようなものが付いています。
これは……この飛び方は、ほとんど円盤と同じではないですか。
わくわくが湧き上がってきましたよ。
こう来て……こう行って……ここで――捕ります!バッチリです。
でも、円盤と違って、捕った後に始末をしないといけません。
このヘビはそんなに太くないので、一口で噛み切ることができます。
捕ったら頭のすぐ下をガジっとブチっとしてやります。
それから、こいつらは頭を落としても、しばらくニョロニョロ動いています。
頭がないので、そのまま巻き付かれても噛まれることはないのですが、動きにくくなります。
頭を落としたら早めにぽいっとしますが、巻き付いたときはごすじんが手伝ってくれました。
他のハンターも、何人かでまとまって狩りをしているみたいです。
私たちとおんなじです。
飛んできたヘビを一度地面に落としてから仕留めている組と、そのまま捕っている組がいます。
落とされたヘビは逃げようとするので、仕留めるのに少し手間取ってしまうみたいですね。
今日の分の狩りが終わりました。
焚き火は早めに消して、これ以上匂いが飛ばないようにしています。
「予定数は問題なく確保できています。この調子で明日もお願いしますね」
お昼を少し過ぎたくらいですが、明日も元気に狩りができるように、休むのだそうです。
「マイカガシの分布や移動も考えてるんですよ。丸一日続けても非効率ですからね」
よくわかりませんが、ごすじんがすぐ横で聞いているので心配いりません。
その後は明日まで休憩なので、また円盤捕りができますね。
ヘビを何度も捕りましたが、円盤には円盤の良さがあるのです。
ごすじんと円盤捕りをしていると、ハンターが何人か近付いてきました。
「なあ、あんたのそれ――」
「おや、夕食のお誘いかい?それとも同衾のお願いかねえ?」
また角の人が割り込んできます。
この人は何がしたいのですか?
「いや、見える場所でやってるから、秘伝ってことは無いと思うが、筋は通しておきたい」
このハンターも、何を言っているのかわからないですね。
「今日の狩りをみて分かったんだ。それ、マイカガシを捕る特訓だろ?」
そうなのですか?
……んん?でも、円盤捕りはいつもやっていることなのです。
「昨日それを真似してた奴らは、飛んでる奴を直接捉えることが出来ていた」
そういえば、何組かいましたね。
「だから、一応許可を貰いに来た。俺たちもそれ、やってもいいか?」
「……ダメ。お皿、私の」
「いや……皿は勿論、自分らのを使うつもりだけどよ……」
あ、違いました。お皿はごすじんのですね。
次の日の狩りでは、飛んでいるヘビを掴む人が増えていました。




