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寄り道も大事

狩場(かりば)に着く前に()(みち)をしました。

本番でいきなり使うのではなく、使(つか)心地(ごこち)を知っておいて使うのだそうです。

ごすじんは慎重(しんちょう)なのですよ。

でも、これを付けていることが弱点になるかもしれないなら、いきなり本番は危なかったですね。


鉤手甲(かぎてっこう)から伸びているのは、クチバシではなく爪なのだそうです。

こんな長くて曲がった爪もあるのですね。

まあ、手からクチバシが生えているのは変なので、爪の方が間違えないですね。


低い姿勢だと、爪を地面に()ってしまいそうになります。

でも、腕をだらんと伸ばさなければ大丈夫でした。

パチンコは、形がよくない石を(たま)にすると、変な飛びかたをします。

でも、普通の石は普通に飛びました。


それから、パチンコにはまだ真の姿が隠されていて、

部品を付け足すと、それが明らかになるのだそうです。

それを聞いたお店のおやじさんが、ごすじんに()()っていましたね。

殺す気か?とか、ヒトデナシとか言ってましたが、顔は(うれ)しそうだったのですよ。

やっぱり、モモヨのところのおやじさんに似ていますね。


いろいろと試してみましたが、特に問題はありませんでした。

いよいよ本番です。今日はウサギ狩りなのです。

お姉さんから、最初にお(すす)めされたやつですね。

前にウサギを狙ったときは、逃げるウサギを追いかけて噛み付こうとしていました。

()()ぐ逃げているときなら、追いつくことはできます。

でも、噛み付くためにはウサギを(つか)まえないといけません。

捕まえようとすると、私だけ遅くなってしまうのです。

だから、その間に引き離されていました。


そこで鉤手甲なのです。

これはなかなか頼もしいものですよ。

ウサギとすれ違うように腕を振ると、ウサギが引っ掛かって付いてくるのです。

急に腕が重くなってびっくりしたのですが、なんとウサギが爪の先にぶら下がっていました。

捕まえるために遅くなっていた時間が無くなったのです。


それに、この爪は私の爪ではないのです。

なので、(かた)い石や木にぶつけても痛くありません。

ということは、口元や鼻先みたいに噛まれてしまいそうな場所も、恐れずに(つか)みにいけるということなのです。


パチンコの方は、上手く当たれば、逃げ足を(にぶ)らせることができたのですが、そんな当たり方をすることはなかなかありませんね。

それどころか、当たらなかったときに、落ちた石が出す音でウサギが逃げ出してしまいます。

だから、ウサギ狩りにパチンコは使わないことにしましたよ。

逃げ出してから追いかけるより、始めから走って近づいた方が追い付きやすいのです。

パチンコは獲物がウサギじゃないときに、また試してみるのだそうです。


仕留(しと)めたウサギは六匹です。

ごすじんが言うには、ウサギは鳥と同じ数え方をするらしいのですが……

鳥の数え方が分からないので、六匹なのです。

そういえば、ちゃんとウサギを仕留めたのは初めてですね。

ということは……狩ることができなかった相手を、獲物にできるようになったということですよ!

これが、ごすじんのすごいところなのです。


あ、はい。そうでしたね。

持って帰らないと、狩りをしたことにならないですね。

このウサギはそこそこでっかいので、そこそこ重たいです。

たくさん()っても街まで運べないので、このあたりで切り上げることにしましたよ。


ほえぇ、鳥とウサギを数えるときは、()というのですね。

うっひっひ、ウサギをちゃんと数えられるようになったことをお姉さんに自慢するのです。

え?ルールが違うかもしれない?どういうことですか?

よくわかりませんが、自慢するのはやめておいた方がいいのですね。

では、普通に持って帰って、普通にお姉さんに渡すのです。

その後は、また円盤を投げてもらって遊ぶ予定なのですよ。

さあ、早く帰りましょう。

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