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No081 アイリの野望、激動編 「方面軍編成」 アイリの戦略方針。 9歳2月~

2月に入ると、アイリは攻撃軍全軍をギフへと移動させた。

いつもどおり、決断から行動が早い幼女である。


途中アイリは、特殊諜報院に工作活動の変更を指示していた。

アイリはそれを、シガ領周辺における疑心暗鬼作戦と名ずけた。

西の2領と南西2領を仲たがいさせる工作だ。


実は裏切って、お互いの隣接領を攻めるつもりだ。という疑念を持たせる。

大きな効果は期待していない。気にして牽制しあうだけでいい。

トウキチロウがどう動くかわからないこともある。

多少でも気になれば成功だと言った。


2月初旬、全軍はギフ領ハシマに到着。


ハシマで今後の戦略方針を告げる。


まずは、軍編成の変更。


歩兵隊。   4中隊1200名

 歩兵とは、刀兵である。 和刀や本和刀を持たせ、敵に斬りこむ。

 個人の技能が高く、乱戦が得意な部隊だ。

 近接戦闘の要と言える。主任務は殲滅戦になる。


騎馬隊。   3中隊900名

 戦車の運用をやめ、騎乗槍兵に変わる。突撃攻撃主体の部隊となる。

 突撃力で敵陣を崩し、中央突破や周囲を囲うなどの運用をする。

 突撃時では先鋒の役割になる。今回は混乱だけでなく、殲滅運用も可能だ。


射兵隊。

 射兵隊は、運用と攻撃距離で、直射部隊と曲射部隊に分かれる。


直射部隊。

 射程距離、約200メートルで、連射により接近戦まで対応できる。


  弩兵  1中隊300名

弩は、異様な技術集団の改良により、軽弩で採用した自動装填が可能になっている。

よって、弩兵は全員が射手に変わる。


  弓兵  1中隊300名 

弓は、場合によっては、火矢などを用いた曲射も担う。

もちろん、火矢での直射も可能だ。但し火矢を使うと連射が出来なくなる。


曲射部隊。

 射程距離、約300メートルで、敵頭上からの落下攻撃による長距離攻撃を行う。


  重弩兵  1中隊300名(3人一組で移動弩一機を運用する。)

  移動弩100機。


重弩兵は、移動弩と呼ばれる兵器を使い、それは長距離直射も可能だ。

移動弩は、火箭の発射装置の技術応用で、装填速度が速くなった。

これも、異様な技術者達の改良によるものだ。


  投石兵  1中隊300名(3人一組で投石機一機を運用する。)

  投石機100機。


投石兵は、投石機を使い長距離への投石攻撃を行う。

今回、マッドサイエンティストことサイエンと、その研究者チームにより

爆弾と焼夷弾が完成している。もちろん信管技術ではなく、火縄による着火だ。

これにより、主任務が混乱ではなく、遠距離殲滅が可能になる。


火箭隊。

 最大射程、約500メートルで、遠距離曲射が可能。

 直射も行えるがその場合は、最大射程は約600メートル近い。


今回、花火玉ではなく小型爆弾を内蔵する。アイリ曰くミサイル兵器だ。

もちろん連続射出が可能なので連射攻撃が出来る。

これにより、遠距離殲滅が可能となる。


 火箭兵 1小隊 60名(3人一組で火箭一機を運用する。)

 火箭兵器数20機。


その他、支援兵(輜重兵、伝令兵、治療兵)140名

輜重兵は、兵器物資の移動が主任務だ。


これにより、攻撃軍の1軍隊の全兵数は、3500人となる。



後詰隊。 1大隊 1500名。

 槍兵を中心にした後方支援部隊だが、今回は攻撃軍の遊軍としても運用する。

 これを2大隊編成して、後詰軍とする。


後詰軍(遊軍)1軍の全兵数は、2大隊3000人となる。



各地方面軍としての基本構成。


攻撃軍4軍と後詰軍1軍を合わせて、17000人。

これを方面軍の基本とする。



今回からは遠征になるため、

兵糧輜重として兵站運用の支援は、兵ではなく輸送隊だ。

アイリの直轄事業や、各領の収穫支援により運営される。

前線への物資供給の為、移動往復を行う。

これには、各領の防衛兵が随行するが、戦闘には参加しない。



「この、方面軍を4つ作ります。」


北陸方面軍、関東方面軍、西関西方面軍、南関西方面軍。


総勢、6万8千規模になる。



この後アイリの方面軍についての説明が行われた。


それはいくつかの攻略戦を並行して行うという物。


「まずは、7月以降にシガ領の後ろを取られないように、浅井家を攻めます。」

「これを北陸方面軍とします。状況を見てそのまま北上してもらいます。」


浅井家との不可侵条約は、半年の期限になっている。

期限切れを待ち、アイリの火薬兵器の弱点である梅雨の時期を外す。


信濃の北方まで行き、戦争好きな三浦家を名乗る蘆名氏を牽制する意味もある。

情報では、浅井家の北には、何故か土岐家がいるらしい。


「次に、同時期7月以降に、関東方面の豪族討伐を行います。」

「アタミへ移動した後、東を目指します。これを関東方面軍とします。」


これらについては、アイリの本当の目的をわからなくさせるためでもある。

出来るだけ、ヒデヨシやトウキチロウの目を欺ければいい。

ついでに、小競り合いをしている武田家への牽制をする。


「同じく和歌山方面への侵攻。これは、気を見て軍を動かします。」

「これを、南関西方面軍とします。海路を使い移動、奇襲上陸作戦を行います。」


「そして最後に、重要となる西関西方面軍は、大阪方面へ侵攻します。」

「これは時機を見て、一気に主要地を攻略しなければなりません。」

「今回は、水軍の支援による。奇襲上陸作戦になります。」


アイリの一番の目的は、大阪の占拠。

シガ周辺領の、のど元に拠点を構築するというもの。

特に細川家においては、後ろを取る位置になると予測している。


ヒデヨシが西へ深く侵攻していたら、その時がタイミングだ。

その為に海路を使い、奇襲上陸戦を行う。


「なお、関西方面軍は、和歌山、大阪の同時2面作戦になります。」

「南関西方面軍は、占領完了後に西関西方面軍と大阪で合流してください。」


その後、指揮官編成を告げる。



北陸方面軍の総指揮官は、ケンシン。

戦軍指揮官は、ノブツナ、マサユキ、シゲツグ。

上杉謙信を筆頭に、真田信綱、真田昌幸、直江兼続。


後詰軍は、大隊長のカゲイエとシゲナガ

その配下には、ヨリツナ、テルユキ、シゲイエ、カゲヒロ。

柿崎景家、本庄繁長 矢沢頼網、海野 輝幸、新発田重家、北条景広。



関東方面軍の総指揮官は、カンスケ。

戦軍指揮官は、ハンベエ、カンベエ、マサノブ。

山本勘助を筆頭に、竹中半兵衛、黒田官兵衛、本多正信。


後詰軍は、大隊長のタダカツとヤスマサ。

その配下には、ナオマサ、モトタダ、タダヨ、チカヨシ。

本多忠勝、榊原康政、井伊直政、鳥居元忠、大久保忠世、平岩親吉。



南関西方面軍の総指揮官は、マサツグ。

戦軍指揮官は、カネツグ、タカヨリ、マタベエ。

ユキタカは、指揮官任命する際に、改名してタカヨリになった。

父の昌嗣、叔父の兼嗣、六角高頼、後藤又兵衛。


後詰軍は、大隊長のナガヒデ、タダツグ。

その配下には、ツネオキ、ヒデマサ、モリツナ、ノブマサ。

丹羽長秀、酒井忠次、池田恒興、堀秀政、渡辺守綱、奥平信昌 。



西関西方面軍の総指揮官は、アイリ。

戦軍指揮官は、ミツヒデ、ウジサト、ウコン、タカトラ。

明智光秀、蒲生氏郷、高山右近、藤堂高虎。


後詰軍は、大隊長のカツイエとトシイエ。

その配下には、ノブミツ、カズマス、ヨシナリ、ナリマサ。

柴田勝家、前田利家、織田信光、滝川一益、森可成、佐々成政。


ウジサト、ウコン、タカトラは、仕官希望者で採用し、指揮官教育していた人物。

アイリのスキル能力が上がった時に鑑定して、発芽前のスキル持ちだと分かった。

彼らは指揮官任命の大抜擢に感動したのは言うまでもない。

本来なら、ミツヒデも含め指揮官補だが、アイリが直接指揮を執ることでそれを補うつもりだ。


特にタカトラは、職人の技能を持つ変な経歴の持ち主だった。

歴史では、藤堂高虎は、築城名人でもある。

アイリは、大阪占領後に巨大な砦を造る計画をしているから、それも期待している。


それに今回は支援軍として水軍も運用する。

人材不足は仕方ないが、何とかやりくり可能だと考えている。


西関西方面、支援水軍。


水軍総指揮官として、タカノブ

水軍指揮官として、ヨシタカ、ユキナガ、タケヨシ

松浦隆信、九鬼嘉隆、小西行長、村上武吉。


アイリと一緒に海賊退治をした、あの船長はゲンザブロウ(源三郎)と名乗っていた。

源三郎と言う名は歴史では多く、真田信之などもそうだ。

しかし、水軍技能がある船長だったからそれは無いだろうと思っていた。


アイリの貿易事業が拡大したときに、

歴史で早い時期にポルトガルと海外貿易をしていた人物を思い出した。

その人物の幼名が源三郎。人物名は松浦隆信だったから同名者として改名した。

類似存在と言うより、技能と経験を見て総指揮官に任命した。


ユキナガ、タケヨシは、水軍仕官で採用していた。

ヨシタカと一緒に、タカノブが水軍指揮を教育していた人物だ。

これもアイリのレベルアップした鑑定で発芽前のスキル持ちだと知った。

ヨシタカを含め、この二人もアイリの大抜擢である。


西関西方面、支援水軍。

戦闘船団数50隻。輸送船200隻からなる大船団だ。

もちろん、戦闘船団は武装船主体になる。


この他、南関西方面軍も輸送船団を使用する。

これも200隻からなる大船団となる。

移動はアイリと同時期。アツミからの出航だ。

タイミングを計る為、クシモトで待機することになる。



「領内全募兵採用者で兵を補いますから、各指揮官は訓練を行うように。」

アイリの話を聞いて、指揮官が騒めいた。


この先、現地移動や再編成、訓練をしながら自身も勉強しなければならない。

なお新しい武器の運用は、アイリから教本が渡され、実使用を見せて説明された。

火箭については、サイエンが実戦で教えた兵を各小隊長として配置した。


アイリは、それぞれの地の情報や指揮官のスキルを検証し問題ないと思っている。

しかし、時間が無いのは否めない。

この後、武器や物資などの準備において、領内各地は大わらわになる。




アイリ本軍は、いつもの通り基本編成ではない。

メイド隊や抜刀隊などがいる。

しかも今回は、面白いことになっている。


それはアイリの仲間たちの使い方だ。


刀兵の全指揮官として、ナオトラ。

騎兵の全指揮官として、シホウ。

範囲に影響を及ぼすスキル持ちを、それに任命している。


メイド隊全軍指揮官は、キチョウ。

抜刀隊全軍指揮官は、マナリ。

それぞれ、個人技の達人を選んでいる。


既にメイド隊は、300人を超え、抜刀隊は、500人を超える。

これは、アイリの近衛軍でもある。


マナリは固辞していたが何とか説得した。

それはギンの説得のおかげでもある。

ギンは天才だから説得がアイリよりうまい。

すでに戦闘技能も身に着けているし、自分の身は自分で守るという。


ギンが、主武器として選んだのは薙刀だった。

しかも、お姉ちゃんと同じがいいというから、青龍偃月刀仕様だ。

アイリが新しく作った時に、一緒に作ってもらった。

技術が上がった最新武器の出来は過去の物とは比べ物にならない。


愛馬の名前も真似して「黒兎馬」と呼んでいる。

姉のアイリとしては、妹が懐いてくれて嬉しい限りだ。

血はつながってないのだが・・。


サヤカは、騎乗射撃と言う技能も発現している。

馬に乗っていても、普通に射撃できるようになった。

何故かこれにより馬は、銃音に驚かなくなった。

照準スキルは、射撃に関する技能が著しく高い。


アイリは、火薬筒という火薬と弾をセットして、弾込めを早くするものをサヤカに渡した。

これも歴史運用されたものだ。火縄銃の弱点を補い、装填を早くできる工夫でもある。

現在、火縄銃の改良版を作成中である。


今回もアイリは新兵器の実戦試験を目論んでいる。

それは大砲だ。

実際の所、火箭のほうが飛距離は長い。

爆弾があるから、投石機でも破壊力がある。


アイリ曰く、ロマンらしい。

サイエンにとってもロマンだから、また戦場に行くつもりだ。

異様な技術者集団も一緒だとアイリ自体も使い勝手がいいから許可することになる。



周囲を巻き込み、何やら他にも企んでいる様だがアイリ自体は楽しそうだ。


そして時は流れていくことになる。














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