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No052 アイリの野望、領主編 「婚儀と軍編成」 皇王様の結婚式参加とアイリの近況。そして軍の準備。 8歳4月、

春が来て、皇王様の婚姻の儀の当日になった。

初めて見る儀式に珍しくも色々考えることが多かった。


まず、聖姫様が着る衣装は十二単ではなかった。

十二単とは正式には五衣唐衣裳のことである。

よく間違えた解釈をされるが、十二枚も重ね着するものではない。


それと、皇王様は黄櫨染御袍ではなかった。

これらはともにアイリの前世知識の天皇家に関する衣装であり、

異世界であるこの国との違いがあると思った。


ただなんちゃって日本であることに違いはない。

前世日本に近い衣装ではある。


聖姫様は巫女衣装の中でも上は千早のようなものを羽織り

下は裳になっている。全体的に白と赤でなにやら神々しい。

聖姫様の美しさが際立つようだ。


皇王様は上は黒い狩衣で下は黄金色の様な差袴

神主が来ているような感じでもあり、平安時代の貴族っぽい感じもする。

だが烏帽子のようなものは被っていないし

手には笏などのようなものはなく何も持たない。


皇子様は白い直垂のようだ。


祭壇の様な机の上に置かれた三種の神器は

中央が鏡、左が剣、右は首飾りだった。

首飾りは勾玉っぽい形をした石が7つ色違いで繋げられている。

メノウの勾玉1つだけではなかった。

 

聖姫様が首飾りを手に、皇王様が剣を手にして

二人揃って鏡の前に立つ。二人の姿を映すように見える。

ここで側近が何やら難しい言葉を言う。


側近は神主のような白い衣装だ。

日本語っぽく聞こえないので意味は分からないが祝詞なのかなと思った。


私はもちろん、なんちゃって巫女服。幼女コスプレイヤーではない。


最近正座をしていないから和装で正座は厳しいと思っていたら立席だった。

それほど長時間はかからず無事終わった。


この後、隣の部屋から待機していた側近が現れ、

皇王様から詔勅が宣言された。いわゆる結婚したよ宣言である。


これでどうやら一段落したようだ。

国中に通達するのは、アイリの仕事である。

アイリは諜報院と官吏院に命じてこれを行った。

これで大役御免となる。


結婚の祝い品は側近に渡す。

この領では、これからお祭り騒ぎが始まることになる。

領民はとにかく何かあるとお祭りしたがる。

まあそれだけ平和で豊かだから、心の余裕があるのだろう。


よくお祭り騒ぎは三日三晩とかいうのだが5日は続いた。

領内に活気が出るのはいいことだ。

おかげでなんやかんやと振り回されたのは我慢しよう。


後日、仕事が溜まっていたので、それを何とかするのに大変だった。


皇王様の居館内の敷地で皇子様が自転車に乗っているらしい。

贈っておいてよかった。


皇王様に送った絹は、洋服とドレスに代わるようだ。

側近からアイリ工房に注文が来たそうだ。

たぶん、うちの両親の姿を見て着てみたいと思ったのだろう。


毎日忙しくて仕方がないのだが、できるだけ時間を作って妹と遊ぶ。

可愛くて仕方がない。

「あー」とか「うー」とか声を出されるとたまらない。

萌えるとはこのことだろう。


仕事や変な情報を聞いて、すさんだ心が癒される思いだ。

ただし泣きだしたら即退散する。


妹のところへ行くときは、必ず側近のサヤカとオイチを連れていく。

妹の乳母役のサオリとオイチは、年が近いせいか仲が良くなった。

同年代の友達がいるのはいいことだ。


サヤカは母親的なシズノのところへ行くみたいだ。

妹に会った後は、私も母上のところに行く。

いろいろ愚痴を聞いてもらったりする。


父上は忙しくてあまりいない。私とは、すれ違いが多い。

今度、家族皆で団欒の時間を作りたい。

前世であまり家族に思いのなかった私は今の家族は大好きだ。


春半ば

いつものように忙しく内政の仕事を片付け。

アイリは、指揮官候補たちの様子を見に行く。


とにかく短い時間で部下が増えた。

新しく入ったスキル持ち3人は着実に向上しているのがわかる。

素質の差だろうか。


抜刀隊は7班21名が皇王様の近衛になっている。

1班は3人なので7班になる。

実際には、抜刀隊自体はそれ以上の数になった。


刀兵から剣技が優秀で性格に問題ない者や、

募集で来た採用者の中から鑑定で選別している。

そのためメイド隊の様な競争が始まった。

剣術道場では、日々訓練や練習試合が行われている。


そのうち、抜刀隊もアイリ本軍に編成させる。

アイリ本軍の騎馬兵はメイド隊で刀兵は抜刀隊にする。

そのつもりで抜刀隊は増員している。

アイリのオタク歴女のこだわりは譲らない。



兵種や兵器をいろいろ変えたことで

新しい軍編成を発表してある。


攻撃軍構成は、1軍で戦兵3000名と支援兵100名


歩兵隊は刀兵   4中隊1200名 

騎馬隊は騎馬車兵 2中隊600名

射兵隊は軽弩兵  1中隊300名(3人一組)

    重弩兵  1中隊300名(3人一組)

    投石兵  1中隊300名(3人一組)

    弓兵   1中隊300名

支援兵(輜重兵、伝令兵、治療兵)100名


  重弩とは移動弩のことだ。

  射兵隊は射手数で言えば全部で600になる。

  軽弩隊は基本射手が1人だが、弩は2機あるので

  状況により射手は2人に増え交互に攻撃する。

  その場合は700が射手になる。


  攻撃軍は基本的に個人で荷物を所持する。

  数日分の食料などは、背負いの荷物袋に入れて行軍する。

  戦場地域に入ると荷物を輜重兵に預けておく。

  兵站支援など本格的な輜重部隊は、後詰の軍の役目だ。

  

これらの1軍単位を指揮するのは、指揮官格になる。

戦場では軍指揮官と呼ばれることもある。

基本的に軍指揮官はスキル持ちを任命することにしている。


後詰となる軍は、移動用の連弩や大型投石機も運用する。

戦場においては、防衛軍となる。

  槍兵主体で1大隊1500名規模で行軍し、戦地へ参軍する。

  また、後詰軍は輜重などの兵站支援も担う。

  100台単位の輜重車の運用を行うため行軍速度は遅い。


これらの運用は、指揮官補格が大隊を担う。

指揮官補は、スキルが無くても指揮技能が高いものを任命する。


防衛軍構成は、槍兵1中隊300名

 槍兵は、重要防衛拠点においては、

 備え付けの連弩や大型投石機も扱う。

 

 これが各郡における基本配置になる。

 10郡なら3000名だ。

 自由貿易郷などの特別地区や領境などの砦には、

 更にその地区に1中隊規模が増員になる。 


 戦後の占領地などの防衛配属は1中隊300名

 これも、郡単位になる。よって、防衛軍は後詰の役割も持つ。



現在の防衛軍配備状況


ギフ領は7郡が直轄地だ。基本防衛兵は7中隊2100名

特別地区の自由貿易郷が2拠点、2中隊600名と

領境の砦が3か所、3中隊900名がそれぞれの地に増員になる。 

現在、ハシマは近江侵攻の重要拠点として更に2中隊増員してある。

この2中隊は侵攻時に後詰軍に編入される。


ギフ領防衛軍 合計4200名


シズオカ領は8郡が直轄地。基本防衛兵は8中隊2400名

特別地区の自由貿易郷が3拠点、3中隊900名と

領境の砦が3か所、3中隊900名がそれぞれの地に増員になる。 


シズオカ領防衛軍 合計4200名


ミエ領は10郡が直轄地。基本防衛兵は10中隊3000名

特別地区の自由貿易郷が2拠点、2中隊600名と

領境の砦が2か所、2中隊600名が増員になる。 


ミエ領防衛軍 合計4200名


これら3領はアイチ領との境に砦はない。

アイチ領側にあるからだ。


アイチ領は10郡が直轄地。基本防衛兵は10中隊3000名

特別地区の自由貿易郷が3拠点、3中隊900名と

領境の砦が3か所、3中隊900名がそれぞれの地に増員になる。 


アイチ領防衛軍 合計4800名


各領の領主館がある自由貿易郷では攻撃軍が編成中だ。

ハシマ、ヤイズ、アノウ それぞれ、3000名規模になる。


ギフ領に関しては後詰の軍編成も行っている。

現在3大隊4500名規模になる。

これはハシマですでに任務中の防衛軍2中隊も含まれる。


アイチ領は、指揮官数が多く編成される軍の数も多くなる。

現在、攻撃軍は7軍が編成中だ。21000名規模になる。

後詰の軍編成も行っている。現在5大隊7500名規模だ。

アイチ領では他の3領での採用者も移動して編成を行っている。 


かなりの応募者がいるが、完全な編成数にはまだ足りない。

実際には7割程度という感じだ。

訓練もあるため出来るだけ早く揃えたい。


当初考えていたのと少し変わるのは

指揮官採用と周辺の領主の動向によるものが大きい。


指揮官は

マサツグ、カネツグ、カンスケ、ノブツナ

ハンベエ、カンベエ

そして新たに入った3人。

改名させたケンシンとマサユキとマサノブ

計9名とアイリを合わせて10名になる。


この内、マサノブは遊軍としてアイチに残し

信濃、甲斐あたりの用心をさせるつもりだ。


残り9軍27000で近江攻略に出る。

後詰軍は8大隊12000。

これがアイリの新しい計画である。


もちろん、アイリの軍にはメイド隊と抜刀隊が加わる。

更なる試作兵器を持ち込む可能性が無いとは言えない。

実戦運用して評価しなければ

試作完了にならないとアイリが思うからだ。


よって、アイリの本軍だけは基本軍編成数より多くなる。


準備にはまだ時間がかかる。

いろいろやらなければならないことも多い。


アイリは、忙しくても努力を怠らない。

それは誰もが認めているから、皆ついていこうとする。


「さて、まだまだこれから・・ふぅ」

こうして日々いろんな経験と検討をしながら過ぎていくのだった。




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