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No020 アイリの野望、内政編 「新自由貿易都市」 苦手な命名に困る。5歳12月、

アイリは、東部の産業拠点となる自由貿易郷と

領主館の行き来が日々の仕事になった。

時間が出来れば、あちらこちらへ視察に出かける。

時々、官吏院に指示と確認にも行く。


区画整理と題した土地測量は順調に進んでいる。

土地借地料の設定もできた。

この秋の収穫期には間に合わないから来年からの実施となる。

自由貿易郷の命名はアイリが考えていいと言われた。

「うーん、困った・・。」アイリは命名がダメな子だ。

ここは親子というべきか、マサツグも命名がダメダメだ。


アイリは今、東部自由貿易郷にいる。

すでにかなりの人が集まり、形になりつつある。

キヨスの時と同じ様に露店が並び、お祭りのようになった。

その様子を眺めながら世界地図を見ている。

とても器用な幼女だ。


位置関係を見て「キヨスのかなり東になるね。」

キヨスから一日ちょっとの距離感と前世の記憶から比較する。

「前回信長だったから家康にしておくかな・・。」

早くも安直な結論になりかかっている。


「よし、あなたに決めた・・岡崎で決定!」

かなりやってしまった感が漂うのだが、ポケモンではない。

さすがに堺にするわけにはいかないと変なポリシーが働いた。

位置関係だけで命名されたこの東部自由貿易郷は

後日の正式発表で「オカザキ郷」と命名された。


オカザキの街道整備で一番最初に取り組んだのが

キヨスとオカザキを結ぶ最短ルートだ。

アイリが最優先だと指示したからだ。

海運になると半島郡を大きく迂回することになるので

陸運の充実を図る。

これにより、物資と人材の大量移動が可能になった。


中区を作り東西南北に区を分ける方式はそのまま採用だ。

キヨスと異なるのは木材供給

北は、本郷がある田園地帯だ。東部で木材供給しようとすると

北中川郡の北部か北東川郡になる。

本郷から北に抜けるルートの街道整備の優先度を上げた。


それと共に、中川の水運を確保する。

中川からオカザキへ水路を作成するように指示した。

とにかく、大量の木材供給が必要になる。

オカザキの特徴は農産物と海産物の豊富さにある。

既に市場の開設を終わらせた。


海は砂浜が多く遠浅なため浅利などの貝類がやたら取れる。

大きな瓶に貝と海水を入れればキヨスまで運べる。

アイリ麺工舎のスパと合わせるとペペロンチーノ風の完成。

「食文化の向上は大切だよ・・ふふふん。」


オカザキのすぐ南は、この領では珍しく茶畑がある。

これを大きくするように支援した。

この地に即した産業として取り組むためだ。


北中川郡は広大な空き地だらけだ。

荒れ地というか放置されている状況だった。

石材が多くとれる岩山も点在する。


アイリは視察に行ったときこの地を麦畑にする指示を出した。

主たる収入の畑が出来れば、農民が集まり他の野菜畑もできるだろう。

ジャガイモやトウモロコシなどが入手出来たらここで栽培する。

岩山はそのまま石材の供給拠点とする。


カザマ領内で一番森が多いのは、北東川郡になる。

郡の半分以上が森と山だ。

木材の供給源として、この地だけで領地全体を賄えると予測した。

そこには林業の拠点を配置するように指示した。

ある程度開拓した場所は、蕎麦畑にする。


中川領南部では、お茶だけでなく綿花の栽培も奨励した。

さらに南の温暖な地域にはサトウキビを植えた。

産業消費の多いものに関する手は打っておく。


東部の最大の利点

とにかく広大な水田と畑は農産物供給源として魅力的だ。

これは税制改革で、農民のやる気が出れば生産量も上がるだろう。

未開拓地には希望者を募り、土地の貸し出しを行う。

人が集まれば農地も広げられる。


アイリは、移民の募集をかけることにした。

諜報院に指示し、例の噂を広げる方式で他領地に宣伝した。

カザマ郡の利点を説き、「土地さえ借りれば仕事になる。」

誰でもやる気があれば自由に来てね。というやつだ。


早い段階での内政指示は、東部視察での成果ともいえる。

アイリは時間を見つけては、視察を繰り返し内政政策の改善指示を出した。

西部より圧倒的に資材・食料の供給が可能な東部の利点を生かす。


一段落ついたら、西部からの産業誘致を行う。

アイリ直轄の産業をこちらにも作る。


もうすぐ年末だ。

東部に着手してから半年が過ぎようとしている。

オカザキでの受け入れは整ってきた。

来年はもっと忙しくなるだろう。


すでに、キヨス、オカザキ間の当日内移動が可能だ。

アイリもこっそりキヨスに顔を出している。

アイリ直営工舎に、提案指示を出した。

衣、食が充実して、まだ使えるお金があったら

装飾品の他には何に使うか・・・住居の快適さ向上だろう。

「ふふふ・・・。」アイリは不敵に笑うのだった。








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