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16/61

第15話 謎の迷宮ゲームを検証する

【運営不明】事前登録から飛ばされるチャンネルが謎すぎる


1: 名無しさん@おーぷん 2026/01/18(日) 20:14:32.71 ID:Vt2bFs8Ne

例の事前登録サイト、飛ばされる先のチャンネル特定した

動画ゼロ、配信予定ゼロ、登録者一桁

概要欄は『あなたの画面に棲みついたダンジョンマスター』


2: 名無しさん@おーぷん 2026/01/18(日) 20:15:06.19 ID:Lx9Cu3Tqm

>1

新人VTuberのティザーかよ

事前登録って言葉の意味を考えろ


3: 名無しさん@おーぷん 2026/01/18(日) 20:15:44.80 ID:Vt2bFs8Ne

アイコンは女の迷宮主っぽい

灰黒の髪に苔色の毛先、金と緑の目、門みたいな冠

ガワの出来はかなりいい


4: 名無しさん@おーぷん 2026/01/18(日) 20:16:51.03 ID:Ad3Lm6Vqp

ゲームの事前登録を装って新人VTuberへ誘導

そう書くとだいぶ攻めてる


5: 名無しさん@おーぷん 2026/01/18(日) 20:17:29.66 ID:Ng0Zr5Yhb

登録者一桁の個人に、あのサイトの工数が出るわけないだろ

どこかの会社が個人勢のふりして仕込んでるだけ


6: 名無しさん@おーぷん 2026/01/18(日) 20:18:03.12 ID:Gm5Rt9Pxc

>5

仕込みならもっと分かりやすく宣伝すると思うが


7: 名無しさん@おーぷん 2026/01/18(日) 20:19:47.55 ID:Ng0Zr5Yhb

>6

分かりやすくやったら即ステマ扱いだからこうしてんだよ

お前みたいなのが一番おいしい客なんだわ


8: 名無しさん@おーぷん 2026/01/18(日) 20:21:10.38 ID:Se8Nv2Kaz

運営表記は『迷宮ミモリ運営』のみ

問い合わせ窓口はあるが法人名がない

危険だとも安全だとも断定できる材料が出ていない


9: 名無しさん@おーぷん 2026/01/18(日) 20:22:35.94 ID:Qb4Wd8Jfe

アバター作らせるサイトって時点で察しろ

今は何も要求してこなくても、名簿が育った後で条件を変えるのが定番


10: 名無しさん@おーぷん 2026/01/18(日) 20:24:02.47 ID:Lx9Cu3Tqm

疑ってるやつも結局全員サイト開いてるの草


 書き込みが増えるたび、管理画面の数字が動いた。


『外部参照元より六十三アクセス。チャンネル登録七。領民認証まで完了した個体は四』


 小さな目玉が、空中へ並べた数値を忙しなく組み替える。


「なんか掲示板から来てるっすね。うわ、ガチで検証されてんじゃん。デビュー前から燃えかけてるし」


 ノーラは携帯端末を片手に笑った。台所からミラが顔を出し、画面の数字を覗き込む。


「増えとるなら結構じゃないか。晩飯、その分も炊いておこうかね」


「来る人じゃなくて、疑ってる人が増えてるんすよ」


 三森は管理画面の前で腕を組んだ。


「ふむ。未知の迷宮を前に、罠を警戒するのは当然であろう」


「これ、迷宮じゃなくてサイトの警戒なんすけど」


『数値流入元の感情分類は未実装だ。登録という結果は同値なので、処理を継続する』


 褒められているのか、疑われているのか。ラプラスもどきは関心を示さなかった。


11: 名無しさん@おーぷん 2026/01/18(日) 20:36:04.19 ID:Ts6Bk1Rmv

検証用アカウントで行ってくる

権限要求まで見てくるわ


12: 名無しさん@おーぷん 2026/01/18(日) 20:36:41.50 ID:Se8Nv2Kaz

>11

無理はするな

登録状態の確認以外を要求されたら止まれ


13: 名無しさん@おーぷん 2026/01/18(日) 20:38:55.73 ID:Ts6Bk1Rmv

戻った


一、サイトからチャンネルへ移動

二、自分でチャンネル登録

三、サイトへ戻る

四、アカウント名と登録状態の確認を許可

五、領民登録とアバター作成が解放


見える範囲では勝手に登録も投稿もされてない


14: 名無しさん@おーぷん 2026/01/18(日) 20:39:12.08 ID:Qb4Wd8Jfe

>13

今は、な

先に人柱が安全宣言してくれるから、この手のサイトは楽で助かるよ


15: 名無しさん@おーぷん 2026/01/18(日) 20:40:33.61 ID:Wb7Jc4Hwn

要求権限が説明どおりなら、そこはまとも

運営者不明の問題は別に残る


16: 名無しさん@おーぷん 2026/01/18(日) 20:43:20.44 ID:Ts6Bk1Rmv

肝心のゲームはまだできない

冒険者かモンスターを選んでアバターを作れるだけ

種族、体格、装備、色、細かいパーツまで触れる

悔しいけど普通に楽しい


17: 名無しさん@おーぷん 2026/01/18(日) 20:43:59.27 ID:Lx9Cu3Tqm

人柱が満喫してて草


18: 名無しさん@おーぷん 2026/01/18(日) 20:44:31.69 ID:Ts6Bk1Rmv

領民番号二番になった

防衛名簿に一番がいる


名前、ゴリ子

分類、モンスター

役職、未定


19: 名無しさん@おーぷん 2026/01/18(日) 20:45:10.85 ID:Ng0Zr5Yhb

>18

その一番、運営の自演だろ

最初の一人は身内が置くって相場が決まってる


20: 名無しさん@おーぷん 2026/01/18(日) 20:47:41.37 ID:Gm5Rt9Pxc

自演だとしても、名前をゴリ子にする身内は嫌すぎる


 ノーラが掲示板の画面を三森のほうへ向けた。


「マスター。うちの一番の領民、めっちゃネタにされてます」


「ゴリ子か」


 三森は防衛名簿を開いた。登録は今日の夕方。経路は、親族へ送った案内である。


 姿はゴリラ型。体格の目盛りは、選べる上限まで振り切られていた。


「よい選択だ。守りに就く者が、細身を選んでどうする」


「そこ褒めるとこなんすか」


『登録から完了までの操作時間は四分十二秒。項目の再確認回数が多い。慎重な個体だ』


「自演を疑う声も出てるっすよ」


「疑うがよい。いもせぬ領民を数えるほど、我は落ちぶれておらぬ」


 言いながら、三森は名簿の一番を指でなぞった。顔も声も知らぬ相手である。まだ何もない迷宮へ、最初に名を刻んでいた。


21: 名無しさん@おーぷん 2026/01/18(日) 20:56:30.18 ID:Wb7Jc4Hwn

待て、フッターにDeveloper Reference (English)がある

別サイトの技術ブログへ飛ぶ


22: 名無しさん@おーぷん 2026/01/18(日) 21:08:05.43 ID:Wb7Jc4Hwn

タイトルはMaze–Stream Bridge Reference v0.1

冒頭だけ貼る


Purpose:

Synchronize a maze-state provider with a live-stream session.


Pipeline:

Provider -> Normalizer -> Timeline -> Renderer -> Broadcast


The bridge does not create the maze.

World-state generation is provider-dependent and out of scope.


23: 名無しさん@おーぷん 2026/01/18(日) 21:08:51.77 ID:Ts6Bk1Rmv

迷宮と配信を繋ぐ橋の仕様ってこと?


24: 名無しさん@おーぷん 2026/01/18(日) 21:09:47.09 ID:Wb7Jc4Hwn

位置、姿勢、地形、アバター状態に時刻を付けて

同じタイムラインへ並べて配信画面に出す設計

少なくとも単語だけ並べた偽物ではない


25: 名無しさん@おーぷん 2026/01/18(日) 21:10:34.17 ID:Gm5Rt9Pxc

じゃあ謎技術の答え出た?


26: 名無しさん@おーぷん 2026/01/18(日) 21:12:20.64 ID:Wb7Jc4Hwn

逆

橋は公開されてるけど、迷宮の状態をどこから持ってくるかは対象外

ゲームエンジンを入力にすれば似た構成は作れる

本物の迷宮が入力です、は説明になってない


27: 名無しさん@おーぷん 2026/01/18(日) 21:14:58.02 ID:Se8Nv2Kaz

コメントとリアクションはイベント扱いで、移動の直接命令には使わないとも書いてある

公開部分はまとも。核心だけ巨大な黒箱


28: 名無しさん@おーぷん 2026/01/18(日) 21:19:36.55 ID:Ng0Zr5Yhb

英語のリファレンス出せば技術力があると思うやつ、まだいるんだな

会社名も出せない相手に、休日の夜を潰して無料で検証してやってるの、いい養分だよお前ら


29: 名無しさん@おーぷん 2026/01/18(日) 21:22:41.13 ID:Ad3Lm6Vqp

>28

会社情報はないのに英語リファレンスはある

この運営、力の入れどころがおかしい

養分でいいから続きは見る


「リファレンス、英語なんすね」


 ノーラが掲示板の英文と、隣で開いた元のページを見比べる。


『仕様は利用者の母語へ依存させない方が、検証母数を増やせる』


「我が迷宮の仕組みを、侵入前から公開してよいのか」


『公開したのは橋の通行規則だ。領地を生成する方法ではない』


 ラプラスもどきは、英語ページの閲覧数を管理画面へ加えた。それから次の表示機能の実装へ戻る。


「ならばよい。門までの道を見せたところで、門を造れぬ者は入れぬ」


「その例えで合ってんの、なんか腹立つなー」


「領民が増えたぞ!」


 三森は立ち上がり、八という数字を指差した。


「見よ。世に出る前から、我が威光を理解する者がこれほど」


「半分以上、怪しいから見張りに来てるだけっすけどね」


『監視目的も継続接触率へ換算可能だ』


「ラプっち、マジで数字しか見てないじゃん」


 三森は座り直し、自分のチャンネルを開いた。動画もなく、配信予定もない。作ったばかりの空白の頁である。八人の登録者を得た画面へ、指を伸ばす。


 その指先へ、かすかな抵抗が返ってきた。


 土地と土地の境。扉と壁の境。前世で幾度となく触れ、広げ、支配してきたものと同じ感触だった。


「……む?」


 誰の目にも映らぬ細い線が、空白のチャンネルの縁をゆっくりと囲んでいく。


---


迷宮運営記録


- 配信回:非配信回(初配信前)

- 次回配信:未定

- チャンネル登録者:8人(+7人)

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