私と氷華と<フシギ>
-この世界の《フシギ》とは、空中にある魔力によって引き起こされた様々な現象を指す名称である。
例として、森にあるただの泉が治癒の効果をもたらす癒しの泉への変化や、空間が歪み遠い場所同士が繋がってしまったり、ただの洞窟がダンジョンへ変貌していたり等、人や自然に恵みをもたらすこともあれば災害となってしまうことある。
「今回では、偶然山の頂上に冷気が吹き出す穴があいて、目立った被害がなく。物の見事に、立派な雪山となってしまったんだけど。」
その実、今回ここに来た当初の目的は景色だけではなく、この《不思議》を対処した方がいいのかを判断するためだったのだか。結果は・・・・・
「まあ、大丈夫か。」
放置した・・・・・
「特に被害がないし、これからも、冷気が強くなる気配がない、何の因果か魔力の発散場所みたいになってるようだし。」
「あっ氷華の蕾発見!さて、あとは月が出るまで、ここで待つだけかな?」
そうしてフシは、景色を少し眺めた後、月が出る時間まで山頂に身を屈め羽を休めるため寝ることにした。その後あんなことになるとは知らずに・・・・・
「ふあぁー、よく寝たー、さていい具合に時間もたって月も満月だ、氷華が咲くにはいい条件が揃ったぞーってあああああああああ」
「周りが全然さむくなーい!?じゃなーい、ド、ド、ドウシテ?ドウシテ、コウナッタノ?」
そこでフシは気づく自信を中心に雪が溶けているとこを、そして察してしまった
「ま、まさか、寝惚けて、寒いからって僕がまわりの温度をあげたぁぁぁー!?」
そう、フシは不死鳥故にどのような環境だろうと、自身への影響など考えたこともなく、そもそも、どんなに苛烈な環境だろうと生き残る自信があったが。それでもどうしても《相性》が存在し、今回の相手も唯の冷気ではなく、長年吹き荒れようとも途切れる気配のない無限の冷気、いくら不死鳥とはいえ無意識による行動を取ってしまうほどに追い込まれてしまい、そして冷気に勝ってしまった。
「レレレ、冷静になれ不死鳥!どうする?氷華に必要なのは極寒の環境と魔力と十分な月明かり。後足りないのは、極寒だけど吹き出ている冷気じゃ花を開くには、間に合わない」
次の瞬間、フシは自身の魔力を滾らせ身を捩り飛び上がり口を開き蕾に向かい魔法を放つ
「(ちょっと苦手だけど、言ってる場合じゃない!)『白の世界』!!」
ゴォォォーーーー!!!
フシが口から超低温のブレスを放つ。すると瞬く間に蕾の周りが凍り始め淡い青い光を帯びると氷の花弁をひらき始めた。そこでブレスを停めようやく一息つく
「ふぅー、何とかなってよかったぁー、永く生きててひっさびさに超焦ったよ。ふぅー。」
そしてそっと、氷華が溶けないよう細心の注意を払いながら口に咥えた。
「(うん、これなら溶ける心配もないし、問題なく飛べるね!)」
次に空をみやげて感嘆する
「(うわぁーハハっ、さっきは、焦ってあまり気づかなかったけど、これはすごい、月明かりに負けないほどの満点の星空だ。」
そうして、しばらく景色を楽しんだ後、手土産の氷華を持ち帰るため氷河の山を後にした。
その後、村に帰ってきたフシはリナちゃんに氷華を渡し
「うわぁー、すごくキレイ!ありがとうフシさん!」
「どういたしまして、これで許してもらえるかい?」
「んーとね、これだけじゃまだダメだよっ!」
「それじゃあ、どうすれば許してくれる?」
「また、背中に乗せて、それを飛んで!
そういう約束だったでしょ?」
フシはその答えに微笑み了承した。
「ああ、いいよ。さあ、背に乗って危険じゃない限り何処までも飛んであげる!」
「わぁ~い、やったー!それじゃ、フシさん、レッツゴー!」
「オー!」
そうしてフシはリナちゃんを背に乗せ、空に羽ばたいた。
フシは大抵の魔法が使えますが氷雪系統の魔法は少し苦手です




