私、初めての実技
あれからも、フシとセナは魔法訓練を続けていたが、ついに初めての実技の時がやってきた。
「《(フ、フシ〜僕上手くできるよね?やれるよねぇー)》」
今現在、ふたりがいる場所は人気のない空き教室でセナは、そういいながらフシを両手でもち上下に振る。何とかフシの回復を受けながら魔法を撃ち続けるて訓練をしてきたセナだったが自身の方は未だ着いた訳ではなかった
「《(あばばば、そそそんななに、ふふ振らないででえええ)》」
「《(あ、ごめん。)》」
そこでようやく正気に戻り振るのを辞めたセナ
「《(ふぅ、未だに自信はない?)》」
「《(うん、ごめんね。あれだけ訓練を受けてきて魔法の威力も上がっては来たけどまだ、僕は怖い。フシ、人はねそうそう変われはしないんだよ……)》」
そういうセナに対してフシは思いっきり羽で頬を叩く、所謂ビンタだ!
「ブフ!いきなり何するのさっ!」
「《(ごめんね、あまりにバカっぽかったから。いや実際バカとは思ったけど、)》」
「《(フシには分からないよっ、フシは鳥だから人の事なんて分かりはしないんだ)》」
「《(まあ、確かに私は鳥でわかると言ったところでそれは上辺だけになるだろうけど、それでもバカだよセナ、君は変わってるって言うのに。)》」
「え?」
「《(フ、ホントに気がついてなかったんだね。)》」
そう、フシはいいながらビンタしてしまった頬を羽で優しく撫でる
「《(君はここ数日、魔法訓練の続けてきて明らかに成長しているんだよ?いくら自分では自分の成長が分からないとはいえ。そこまで気が付かないとは)》」
「え、え!ど、どこ!僕どこが成長してる!」
「《(とりあえず落ち着いて、今からそのことを話すから)》」
そうして、落ち着かせるため深呼吸させ話を再開する。
「さてでは、どこが成長してるかだったよね?」
「(《うん、うん!どこ?)》」
「《(ではまず一つ目、君の成長した点はその集中力、初めのうちから君は集中力はあった方だけど、ずっと魔法を撃ち続ける訓練で最近ではしょっちゅう時間を忘れて物事に取り組むことが増えたでしょ?授業とかね)》」
「《(確かに、最近では授業を短く感じてたけど、それだけ?)》」
「(《もちろんまだあるとも、次に射撃精度最近では、私が魔法で出した的に向かって十発中七発も当たるようになってる、)》」
「《(他は、他には!)》」
「(《まったく、次で最後だけど魔力が目に見えて成長しているんだよ?最初君は5分程度でバテていたのに最近では、20分も持ってるこれは明らかな成長だ、どうだい?これで多少なりとも自身は持てた?)》」
その問いにセナは深呼吸をした後顔を上げ大きく笑う
「《(うん、ありがとう。ごめんねフシ、こんな私に付き合わせて、うんありがとう!)》」
「《(お礼はまた後でいいさ、それよりもこれから実技だろう?まずはそこで、これまでの成果を私に見せておくれ我が生徒。)》」
「《(任せてよ、フシ先生!)》」
ところ変わって実技のために学院内の中庭に出る先生と生徒たち
「えー、とりあえず順番にあの5mほど離れた的に向かって得意な魔法を打ってくれ。その威力、精度、発動時間など色々見て成績を伝える。では初め!」
そうしてそれぞれの得意魔法で順番に的に向かって魔法を放っていく。どの生徒たちも当たりはしても少し跡が付くだけでフシ目線でそこまでの威力はなかったそんな中セナは未だ動いていない。
「あれー?グリュナーさん、魔法打ちにいかないの〜?」
「ちょっと、やめなってその人魔法打てないんだからさ〜アハハ!」
「えーでも〜魔法使えないのに魔法学院にいる意味ってないんじゃなーい〜」
「こらそこ、私語は慎め。」
「「はーい。」」
そんな煽りに毛ほども反応することなく、まっすぐ的に目を向ける
「次、セナ・グリュナー。氷雪系統の魔法行きます。」
「アッハハ無駄だって〜も〜」「アハハハハハ」
そんな嘲笑も、ものともせず魔力を高めるそうして呪文を紡ぐ
「《氷雪の槍を以て・彼の者を・打ち穿て・氷雪槍》!」
魔法を放った瞬間、的に剣ほどの氷の槍が深々と突き刺さっていた。
「おわりました。」
そんなセナの言葉に呆然としていた先生と生徒が正気を取り戻し、すぐさま問いただす
「ちょっと!どういうことよ!あなた魔法が一切使えてなかったじゃない!どんなズルしたのよ!」
そんな言葉が次々と飛んでくるがセナは気にせずけれど一言、「ただ運が良かっただけだよ」と言い残し、授業も終わったのですぐに姿を消した。
そしてまた人気のない空き教室で
「フーシー!見た!見てたでしょ!どうだった僕の魔法!周りの人達あんなに驚いてたよ!」
「《(ああ、見ていたよ。というか君の肩にいたんだから、見ていたに、決まっているだろう?)》」
そんな何を言ってるんだと言わんばかりにフシが言うがセナはそんなことは気にせず言葉を続ける
「うん!うん!。ありがと〜本当にありがとうフシ……おかげで僕、魔法使いだ。」
「(《本当に何を言ってるんだか、君は最初から魔法使いだろう?)》」
「うん!もちろんそうだね。あっ!そうだフシ、氷雪系統はおおよそ使えるようになったから次は何系統?火?風?それとも土とか?あっ!まさか自然系統の植物魔法!いやーあれはまだ早いよっ!まったくぅ!」
そんなフシに褒められクネクネと少し気持ち悪いセナにフシはバッサリと言う
「《(確かに君の氷雪系統の魔法は成長したけどまだまだ、他の魔法には行かないよ?行くと言った覚えがない。)》」
そんな言葉にセナの調子に乗った鼻はポッキリと折られた
「そ、そんなー!」
「《(まだまた、甘いねセナ。あと念話で話してと言ったでしょ?)》」
そうしてまだまだ、フシとセナ師弟の学院生活は続く。
セナをバカにしている周りの生徒たちは最初フシの姿を見て使い魔ということを知ったあと、セナのいぬ間にフシをどこかに逃がそうとしたが、何らかの不幸が重なり失敗した




