私、鉱山
今回フシの行く先はブロキアの誇る巨大鉱山、そこからとてる貴重な鉱石、特に注目を浴びているのは魔力を吸収できる魔吸石。この魔吸石の特性、魔力の吸収には上限が存在ますが必要以上の魔力を吸収すると、魔吸石が砕けて吸収した魔力は霧散する優れもの。
つまり炎の魔法を吸収、上限を迎えても炎が飛び出るのでなく魔力となって霧散し無害となるため魔法の実験、必要以上に魔力が溜まり人体に影響が出る前に大量の魔吸石があれば魔力の危険値を下げることができる。
「さてと、やって参りましたブロキア名物巨大鉱山、ここは観光としても有名だからね、採掘体験も出来るし来ない訳には行かない。ガンザも言っていた。」
フシの他にも観光目的のお客さんが、ぞろぞろと集まってきた時、するとそこへ背が低く丸っこい体型の男性が自己紹介をしながら現れた
「ようこそ我が国が誇る巨大鉱山へ今回軽い説明係を努めます。ダッチと申します。皆さまの安全は他のものが努めます。私は特に役に立つとは思えません!どうか置物、あるいは居ないものとして扱ってください!」
そんな、ネガティブなことを誇るように訴えるように言うダッチにフシを含めた観光客は「一体何を言っているんだ」という目をしていた。
するとそこへ奥の方から筋骨隆々のドワーフがツルハシを持って現れた
「アダッ!」
「おいダッチ!なにやる気ないことを言ってやがんだ、あぁん?そりゃおめぇ俺たちよりも筋肉がねぇが知識があるだろがよ、そんなんでよく説明係を引き受けたもんだぜ。」
「叩かんでください!ヨロジさん!そもそも説明係だって私はやりたくなかったんです!なのに皆さんが「ダッチが良い」!「ダッチの他に居ない」とか言うから、まぁそこまで言うならと乗せられちゃったんですよ!」
そんな観光客をそっちのけであーだこーだ言い合っていたダッチとヨロジだったが周りの目に気がついたのかゴホンとわざとらしい咳払いをして説明を続けた
「えぇ、まずこの巨大鉱山ですが、名前の通り巨大ですのでくれぐれも柵やテープで区切られている場所には行かないでください。」
「それと、道を行くのも落ちねぇように気ぃつけろや、手摺りだったりで安全にしてるとはいえ安全に越したこたぁねぇんだ。時々熟練のドワーフの採掘屋が油断して落ちちまって入院したって話は幾つもある。だからオメェさんたちも手摺りを過信しねぇようにな!ガハハハ!」
……笑えない、観光客とダッチの心が一つになった瞬間である。フシも「大丈夫かな」と思ったが、そこで慌てて正気を取り戻したダッチがいくつかの補足とフォローを入れる
「ま、まぁ皆さんもあまり端の方には近づかず、なるべく真ん中を歩けば大丈夫ですので仮に手摺りに掴まっても必ず落ちるという訳では無いです。ちゃんと点検もしてますから!」
そこでようやく観光客は落ち着きを取り戻し、息をつく
「それじゃあ、さっき言った注意事項に気をつけて採掘体験していきましょう!」
「「「おー!」」」
ダッチとヨロジが先導して案内をしてくれ、観光客も恐る恐るついて行く
「では皆さんここが最初の採掘場、ここで取れる鉱石は光石です。」
光石、それは世界共通の照明としても流通している鉱石でこの世界の光源は光石を使った魔道具しかない為広く知られているひとつの鉱石である。特徴として衝撃を与えられた分光を放つ仕組みとなっている。他にも大きさ自体は小さく一般的に手のひらサイズと言われている。
「では、光石を採掘してもらうにあたって注意事項が、もちろんですがツルハシを光石に当てるのでなく周りの石などに当て取り出してください。」
「ガハハハ!もしツルハシを光石に当てでもしたら衝撃によっては失明するからな!気をつけて周りを掘りやがれ!」
ヨロジの言葉でフシ以外の観光客はやりたがらず、まず最初にフシがやることとなった。
「では最初はあなたです……か?え、鳥、見間違いじゃなかった?」
「ええ、見間違いでないよ、ちゃんと鳥で採掘体験をしに来たから、心配しないで。」
「ガハハ!そうさ!ダッチ世の中、不思議なんてものがある時点で分からねぇことだからけだろうが!今更喋る鳥程度でトリ乱してどおするよ!なーんちって!ガハハハ!」
その瞬間、鉱山の中が冷えきり、時間が止まった
「ん゛、ん゛ん゛あーそれでだな、鳥、名前なんてンだ?」
「えっ!あっあー私の名前はフシというよろしくヨロジ。」
「ああ、よろしく頼む、それで光石を掘るにあたって必要以上に強くツルハシを当てる必要はねぇ。周りの岩共は硬ぇがやり方したいでちゃんと掘り進めれる、もし強くやって光石にあたりでもしたら、それこそ一大事だしな、それじゃあ、ゆっくり慎重に掘っていくぞ」
ヨロジのその言葉通りにフシはツルハシを周りの岩に対して優しくされどちゃんと掘っていくと
光石がハマっていた岩が削られポロッと光石は採れた。
「よしちゃんと取れたな!なんでぇ随分と筋がいいじゃねぇかフシこれてめぇ!」
「いやいや、これはヨロジの教え方が良かったからだよ。」
そうして安全に光石が取れた光景に周りは呆然とする
「これで光石を掘るにあたっての順序はわかったと思います。それでは次に採掘をしていたい方前に出てください。」
ダッチのその言葉に先程までしり込みしていた観光客たちは水を得た魚のごとく次々と前に出る。
そうして採掘体験は順調に進んでいった。次々と進めていって光石の次は鉄や銅鉱石と普段取れない魔吸石まで採れることとなった。
「魔吸石までなんていいのかい?それこそ貴重な鉱石であり採るのに苦労しろうな物なんだか。」
とフシが疑問に思うのも無理はない。魔吸石を採るにあたり注意事項は一つ目が魔力を吸わせないこと、確かに魔吸石は魔力吸収するだけで無害だと思われがちだが採掘するに当たって魔吸石に魔力を吸わせる行為は絶対にやってはいけないことだ。
それは魔力吸収自体が行けないのではなく魔力吸収をしすぎたことによる砕けてしまうこと、それによる岩盤の崩壊、ひとつ崩れただけで周りが一気になんてことはよくあることだから慎重に執り行う必要があるそれこそ熟練のドワーフがだ、そんなフシの心配にサラッとダッチが答える
「ご安心ください今回のこの場所にある魔吸石ですが予め我々が調査し例え間違って魔力吸収を行い砕けてしまったとしても周りが崩れることがわかっています。」
その言葉に安心した観光客たちはこぞって自分が採りたいと志願する
「安心しろっ!てめぇらが全員取れるぐれぇの魔吸石が眠ってる!だからちょっとばかし待ちやがれ!」
そうして皆が魔吸石の採掘を体験出来、参加記念の自身で採った光石を持ち帰れることになっている。
「それでは、今回はありがとう、とても楽しい採掘体験だったよ。」
「オゥ!そいつぁ良かったぜ!」
「ぜひ、またのお越しをお待ちしていますね?私は居ないと思いますが。」
「おぅおぅ!安心しやがれダッチ!てめぇは一生ここで説明係だ!」
「安心できませんよ!」
そんなこんなで採掘体験は解散となり、フシは光石を持ちながら帰っていきました。
ダッチは小さな頃に捨てられた人間です。そこをヨロジに拾われ育てられ息子同然に扱われてきましたが、ダッチは採掘体験の説明係を口では嫌がっていますが、本音では拾ってくれたヨロジの役に立てるのでとても喜んでします。ちなみにヨロジは妻と子がいて名前はテンサとココンとなっています。




