私、王の言葉
魔剣を燃やした後、普通に街に戻り魔剣のお披露目された場所に行ってみたがけが人などは出ておらず、特に問題がないようで安心したところでガンザに事故報告しに飛び回った
「さて、何処にいるんだ?もうすぐ夜になるしどこか居酒屋にでも入ったのかな?」
そう考えあらゆる酒が飲める場所、居酒屋やなど色々覗き見て回ってみたがガンザを見つけられずその日はそのまま、終わってしまった。
次の日、木の上で目を覚まし42.195km飛びガンザの捜索を今日もすることに
「とはいえ、昨日の今日で見つかるといいのだけど。また居そうな酒が飲める場所、人が多い場所を見てみようか、」
そうしてガンザ捜索を続けたフシだが一向に見つかる気配がなく人々に聞いてみるも今どこにいるか知っているものはいなかった。そのままお昼頃になりなにか食べようかと思っていた時
「ん?おおフシではないか、奇遇だな。」
なにやら普通にご飯を食べているガンザを見つけそのままへたり込みそうになったが何とかガンザの元へ行きとりあえずご飯を頼む
「ガンザ、やっと見つけたよ。もう一体どこにいたんだい?」
「なんだ、フシ俺を探していたのか?何か用だったか。」
その言葉に気疲れしたが表には出さず昨日の続きから魔剣を見つけ消し去ったこと魔剣の正体は人に恨みを持った魔物が変化したものだったことを教えた。
「ほぉ、なるほどな魔剣の暴走は魔物が変化したものでそれが原因だったと、となるとこれから魔道具を作る時は魔石が使えんということか?」
「いいや、次からは魔道士が魔石を解析してから、使えばいいと思うよ、そもそも今回のことが前代未聞だったし、もし見つかっても魔石に込められた意思も力さえつけさせなければ浄化魔法で消え失せるから問題は無いと思う。」
フシの言葉に意外そうな反応を示すガンザ
「ほお以外だな、フシは俺よりも年上だろう?それもとてつもなく、なのに前代未聞か?」
「そうだね、少なくとも聞いたことは無いよ、昔は魔石なんて使ってなかったし、魔道具の暴走自体はよく聞いていたけど、居合わせたのは今回が初めてだったから認識はしていなかったね。」
「そうだったか。それで何故それを俺に言うんだ?どこか街の警備隊のヤツにでもいえばいいだろうに。」
その言葉に少し間を空けて答えるフシ
「そうだね、君がこの国の偉い人間だと思ったから、かな?」
「ほう?なぜだ?」
その言葉を皮切りに面白そうに口角を上げるガンザ
「何!ただの勘だよ年寄り特有の勘。」
「勘だと?……クックックックハハハハ!そうか勘か!」
その言葉を気に入ったと言わんばかりに高笑いを始めガンザとフシは周りの客から注目を受けていた。
「ちょっ!ちょっとガンザ周りのお客さんに迷惑だ控えた方がいい。」
「っとそうだな、すまないフシ。周りのお客人の皆様もすまなかった!」
そう言いながら頭を下げ何とか場がおさまる
その後ガンザは答え合わせをするといい店を出る
「では答えを教えよう。フシ」
「店のままではいけなかったの?」
その質問に優しく笑いながら「良いが万が一だ」といいフシに認識阻害と防音の魔法を使えるか聞き、使えるとわかると使って欲しいと頼む
「……、さ、使ったよガンザ」
「うむ、感謝するフシ。では俺の正体を教えよう、
改めて自己紹介をする。我が名はガンザ、ガンザ・ブロキア。山鉱王国ブロキアの王である。」
「・・・・・・、驚いた、国の偉い人だとは予想していたけどまさか王様とはね。もしかして敬語を使った方がいいかい?」
「クハハ、良い良いこの場は公式ではないし俺だって堅苦しいのは嫌いだ。改めて礼を言うフシ。この国を救ってくれて新たな発見にも、ありがとう。」
そう言い深々と頭を下げるガンザだったが、フシに軽く止められる。
「いくら非公式とはいえそう易々と王が頭を下げてはいけないよ、それに、私が救ったのはあの場にいたものであってこの国ではないよ。」
フシの言葉を頭を振り否定するガンザ
「いや、確かにお前は救ってくれた、あの場にいた我が民たちを民とは国の未来だ故に国を救った、それに魔剣の暴走の情報もまた、国を救うものだっ!だから感謝する。これは王としての言葉だしかと受け取ってくれ。」
「随分律儀な王もいたものだね、わざわざ王だって教えて、国の偉い人はいくらでも居て、誤魔化すことだってできたでしょ?」
「それでは、ちゃんと礼を言えんからなっ!王として最低限の礼儀を示したにすぎん」
フシは思う、この国の王とは皆が皆こういった性格になるのだろうかと昔も関わりを持った事があるがその時も王様は律儀で礼儀を大切していた、頭を下げすぎて周りの臣下の皆に止められていたが。
これは私も礼には礼で返す他あるまい。
「そう、では私の正体も教えよう、教えてもらった礼として、」
そう言い放ち、身体が炎に包まれ、ガンザは一瞬慌てるが全く熱を感じず炎の中から無傷の紅い鳥が現れ言葉を失う。
「これが、私の正体。本当の姿だよ」
「不死鳥、」
「おや、やっぱり知られているんだね。」
その言葉に正気を取り戻し、早口で説明をするガンザ
「あ、当たり前であろう!不死鳥とは神話を始め、様々な童話が残されている。それに俺の家も昔に世話になったと、爺様の代から聞いたことがある。」
「別にそこまですごいことはしていないし、童話の件は半分くらい嘘だから気にしないで」
そう苦笑しながら答えるフシだが、ガンザの興奮は収まらなかった。
「嘘なのか!あの崖から落ちた旅人を貴方の血によってたすけたという話!」
「うーん、助けたことはあると思うけど、血をあげたことはないから違うね、まぁ、童話なんて半分は嘘みたいなものだし、気にしないで。」
そうしていると、突然ガンザは膝をつき礼を言い始める
「改めて、御礼申し上げます。不死鳥様、今回のことを含め過去私たちのご先祖さまを救ってくれたこと本当にありがとうございました。」
そう言うガンザにやめてといえない雰囲気を感じたフシ。次はしかとそのお礼を受け止める
「その礼確かに受け取った、どういたしまして。」
その言葉を受け取り顔を上げ笑うガンザ
「クハハ、まさか不死鳥様にお礼を言うのが俺の代になるとな!さてこれで今回話すことは話したわけだが、どうだ?フシこれから俺と飲んではくれないか?」
「ふふ、いいよ。もちろんだとも何しろ私たちは飲み仲間だからね。」
フシは姿を戻し、そのまま掛けていた魔法を解き街の中へ笑いながらふたりは消えていった。
ブロキアの王族は過去に魔物に襲われ死に体だったところを偶然居合わせた不死鳥に救われており、その後王宮まで運んでもらい、起きた後、不死鳥に改めて礼を言おうと探してもおらず、事情を聞くと不死鳥は既に姿を消しており以来ブロキアの王族達は不死鳥にお礼を言うことを夢に見ていた。




