私のこれからの暮らし
あれから、家に入り老人を手当してベッドに寝かせフシは話を聞くことにします。
「それで?聞きたいのだけど、なぜ銀牙狼の牙が必要だったんだい?」
「あー、それはね?俺が言ったのよ、これでもジジイ昔はスゲェ冒険者で、今じゃスゲェ鍛冶師だし、相当貴重なものでも取ってこれるんだろ?ってそれで、最初は歳を理由に断ってたんだけど、それは、言い訳でしょ?って冗談で煽ったら思いの外ムキになっちゃって。いや〜、焦ったよね?俺これでもジジイ尊敬してっし、ジジイみたいな鍛冶師が夢だからさ、それで止めようとしてももう、手遅れ気づいたらもう見えないところまで行っちゃってさ〜、」
「お前はまた、話が長い上、余計な一言ばかり言いよって!」
「アハハ……」
少年の早口と長話に圧倒されたが何とか理解できたフシ そこでまた少年が話し始める、
「いや〜、やっぱりジジイってスゲェけどアホで頑固過ぎだよ。話を聞いた限り鳥はさ、助けてくれただけじゃん?それに素材回収できたのに、一人でやらなきゃ〜とか怪我してるのにもう一回!とか、も〜う
スゴいアホだね!」
「うるさいぞ!ゲブリ、尊敬してるといいながら、言い過ぎなんじゃいクソガキが!」
「え〜?尊敬してっのは本当よ?けどさ〜?それとこれとは話別じゃん?実際、アホじゃん?、頑固じゃん?スゲェじゃん?」
その話の流れでフシは今更ながら自分たちは自己紹介をしていないのを思い出し、これほんとに老けないはずの自分の脳が老けてるんじゃないかと不安になったが、あまり気にせず自己紹介をすることに。
「すまない、今更ながら自己紹介が遅れたね、私はフシただの「不死鳥じゃろ?」っ!」
フシは驚愕した、前回のこともあり隠そうとした事実を瞬時に見破られてしまったため
「何をそんなに驚く?有名じゃぞ?不死鳥が輝いて見えるほどの綺麗な紅い鳥という話なぞ。」
再度、驚愕した有名なのか!
「えっ?なになに?ご本人なのに知らなかったの?
え〜!ヤバー、結構有名だよ?本とかも〜!ちょ〜有名!なんか、崖から落ちた旅人が紅く輝る鳥に助けられ〜その血により怪我が治り、以前より俄然健康に〜、とか!
後々!神話の話とかにも、さ!出てきてるわけで!
ちょー有名!これを機に知ってた方がお得じゃない?あ!、あと名前ゲブリね、ゲ・ブ・リ!」
「おう、そうじゃの知っとけ、知っとけ無知は罪じゃ、」
意味ありげに老人が呟く、それに反応したゲブリはどこかウンザリした雰囲気でこう言う。
「えー?まーたその話?聞き飽きちゃったよ〜」
「ふん!いつまでも聞いとけ、クソガキいつか耳にこべりつくほどにな、」
「何の話だい?」
フシの問いに水を得た魚のごとく喋り始めるゲブリ
「あっ!そうそう聴いて聴いて!ジジイがねそのむかーし、それこそ冒険者してたことぐらいの話らしいんだけどさ!何やら貴重な素材を取ってくる依頼だったらしくて!それでその素材を取りに数少ないそれが手に入る洞窟に行ったらしいんだけど!どんっなに探してもそれが出てこずに、その日は諦めようって思ったのね?でも!最後の最後で見つけて、その依頼主さんに渡したのさ!けどけどココから本番!その依頼主に明日、報酬のお金払うから明日来てって言われて、ジジイもね?疲れてたからそののまま帰って、次の朝行ったけどそのはもうもぬけの殻!あとから聞いた話で、有名な依頼逃げの人だったらしくて、だーれも、受けない中に飛び込んだジジイがまんまとカモられて、そのまま貴重素材売って逃亡!いっやー!若きジジイすんげえ〜アホ!」
その言葉に老人が泣きながら怒る
「うるっさいわい!クソガキ!結局その後犯人の若造は捕まったが、なかなか元々の報酬の金は、払われねぇし!カモられたお陰で一週間も周りのヤツらから笑われたんだぞ!あんのっ若造ー!今思い出しても腹立つわ!たくっ!」
そう言い切った老人はそのまま布団に潜った
「アハハ!ごめんねー?ジジイこの話を教訓にして欲しいくせに、話すたんびに怒り出すのよ〜。あっ!
ちなみにジジイの名前はグロークだよ?遅くなってごめんねぇ〜フシ〜」
「いや、気にしてはいないよ。」
「おっ!さっすが不死鳥、懐ひろしー」
そうして、笑いあっていた時、ふとゲブリの表情が変わる
「……、ねぇ、フシ?」
「なんだい?」
「不死鳥ってことはさ……永遠の命ってことだよね?」
「・・・・・うん、そだよ」
「だ……よね、てっことはさ、物語見たく人を「ゲブリ……やめい。」で、でもおじいちゃん!このままじゃ病気でおじいちゃんが・・・・・ねぇ!フシ!君の血ってさ、おじいちゃんにあげれないかなっ?おねがい!」
そう言って私に頭を下げるゲブリ。私は思う、窮地の人の前にいるといつも、こういう願いをされる。
まぁ、嫌じゃないけどしょうがのない話だ短い命のものにとって永遠とはそれほど魅力的に移るんだろう。
だから、はっきり伝えよう。
「ゲブリ、私の血をグロークに与えるのは無理だ。」
ゲブリが羽を掴む
「どうして!永遠の命じゃなくていいんだ!ほんの少し、ほんの少しだけでいいから……っ」
「ゲブリ、もうよせ……わしはもういい・・・・・」
諦観の雰囲気がこの部屋の空気を満たす……前に、さっさと真実を言う!
「あー、ごめん言い方が悪かったね、血が分けれないだけで、延命はできるよ!」
「「へ?」」
やっぱり、違う意味で伝わっていたようだ……
「何も、血が分けれないだけさ、まずは、私の永遠について説明するよ。」
「……それは、死ぬ度に炎となってまた、雛から生まれ変わるって・・・・・不滅の炎だって」
「あぁ、そんな風に伝わってるんだね、少し違うよ、そもそも私の命の原理は転換だよ。」
「転換?」
「うん、私の身体は周りのエネルギーを取り込む性質を持つんだ、単純に命の器が大きすぎるのもあるけどね?私はあらゆるエネルギーを吸収できる、火の熱とか日光とか、色々、噴火や台風、地震、それこそやろうと思えば微生物限定で命そのものを獲れる」
「「っ!」」
「まぁ、やらないけど、もし、そんな性質を持つものを人になんか入れたら、器が持たずにすぐに人じゃなくなるし意思なんか無くなるよ。」
その言葉にゲブリとグロークは息を飲む、冗談で言ってるんじゃない、これは本気だと。これが生命の化け物かと、改めて戦慄する。
「だから単純に魔法で病気を直して、消耗した命を回復させる。およそ、5年あれば完全な健康体だ。」
「・・・・・よかったこれからもジジイの技術を盗めるんだ。」
「ゲブリ。……?技術を盗めるんだ?、おいっ!まさかお前!それが目的でずっと延命なんぞと言っておったんか!」
「ん?いやーまさか!そんなことないよ?ちゃーんと三割ぐらい長生きして欲しいからに決まってんじゃん!」
「七割ぐらい本気なんじゃないか!」
「アッハハハ!ホントに冗談だってばー!・・・・・もう、懲りないなー…」
「こっちのセリフじゃ、クソガキ。」
「それじゃあ、延命するってことでいいのかい?」
「ああ、それで構わん。お前さんこそ、いいのか?」
「何がだい?」
「ひとつの場所に長く留まってること、と、人を延命させることに、かな?ね、ジジイ」
「ふんっ」
なんだかんだ言って気にかけてくれることに心を暖かくするフシ
「もちろん大丈夫だよ、そんなに心配してくれてありがとう。」
「とりあえず、グロークの病気を治す魔法と軽い回復魔法をかけよう。」
「うん、よろしくお願いします。」
「わしからも、お願いする。」
「はい、承りました!」
次にグロークに羽をかざし、まず病気を治す魔法の呪文を唱える、
『彼の者の病,ここに今,祓い清め,浄化せよ』
《病魔浄清》
次に軽い回復を
『ここに今,癒しの光を』
《回復》
「ふぅ、これでだいぶ良くなったよ、病気も治した、ついでに軽い回復で腕の怪我も、」
その言葉を受け自身の身体を確かめるが確かに、先程まであった腕の痛みも病気の痛みも感じない。
「ジジイ?」
ゲブリが心配そうに見つめる
「大丈夫じゃ、ゲブリもう治った。」
次の瞬間ゲブリが腹に抱きつき、グロークの腹を濡らす
「よかった、よかった、ジジイっありがとうフシホントのホントにありがとう!」
「ワシからも改めて礼を言うありがとう。」
「どういたしまして、でもこれから5年くらいは経過観察と軽い回復かけるからお礼はそれくらいにしておいて。」
「ああ。ありがとう」
「まったく。」
そのまま三人笑い合い、5年の共同生活が始まった。
グロークは頭頂部が禿げてるおじいちゃん、見た目は60歳ぐらいとなっている
ゲブリは10歳ぐらいの見た目、冒険者より鍛冶師のジジイに憧れてるお喋り大好きっ子




