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◆◆◆ 第8話:実体のない神竜? 気合で掴んで大縄跳びだ! ◆◆◆

いつもお読みいただき、ありがとうございます!

それでは、本編をお楽しみください!


「わーい! ついに着いたよ、新大陸! 砂浜がフカフカしてて気持ちいいー!」


気合で真っ二つに割った海の道を爆走し、ついに一行は『超次元・大光聖帝国』の大陸へと足を踏み入れた。


長かった海底マラソンを終え、闇の兵士たちがゼーゼーと息を切らす中、シーラだけは全く疲れを見せずに砂浜でピョンピョンと跳ね回っている。


だが、彼らの歓喜の時間は一瞬で打ち砕かれた。

上陸地点の空が突如として眩い閃光に包まれ、空間そのものがひび割れる。そこから姿を現したのは、全長数百メートルにも及ぶ、純粋な光のエネルギーだけで構成された『聖光の神竜』であった。


『愚かなる闇の這いずり虫どもよ。我が大陸に足を踏み入れた罪、万死に値する』


神竜の声が、直接脳内に響き渡る。


「ひぃぃぃっ! 神竜だ! しかも実体がない、純粋な光の概念体だ!」

「物理攻撃は一切すり抜けるし、魔法も吸収される! シーラ隊長の剣だって、実体がない相手にはどうしようも——」


兵士たちが絶望の叫びを上げる中、神竜は勝ち誇ったように空で渦を巻いた。


『いかにも。我は光の概念そのもの。質量を持たず、法則に縛られぬ無敵の存在。貴様らの野蛮な腕力など、虚空を撫でるに等しい! さあ、絶望と共に光に還るが——』

「ねえねえ!」


シーラは巨大剣『ナイトメア・ブレイカー』を砂浜にポイッと投げ捨てると、両手にペッペッと唾を吐きかけ、パチン! と威勢よく柏手を打った。


「実体がないとか、概念とか、難しくてよくわかんないけどさ!」

『ふん、知能の低い闇の——』

「そこに『いる』なら、掴めるに決まってるじゃない!!」

『……は?』


シーラは大きく膝を曲げると、砂浜がクレーターのように爆発するほどの凄まじい脚力で、空中の神竜に向かって大跳躍した。


そして、光のエネルギー体であるはずの神竜の長大な尻尾に向かって、無防備な両手を思い切り突き出したのである。


「うおおおおおっ! 気合と根性のォォ……『ガッチリ・ホールド』ぉぉぉっ!!」


ガシィィィィィィィィィッッ!!!

空中に、あり得ない音が響き渡った。

シーラの小さな両手が、質量ゼロの光の概念であるはずの尻尾を、物理的に「鷲掴み」にしたのだ。


『な、な、な……っ!? なぜだ!? 我に触れられるはずがない! 質量ゼロの概念だぞ!? 物理法則が、論理が……っ!』

「理屈じゃないよ! 『掴む』って強く念じれば、光だってカッチカチになるんだよ!」


もはや気合という名の現実改変である。

シーラは空中で神竜の尻尾をガッチリと掴んだまま、満面の笑みで地上にいる部下たちに向かって叫んだ。


「みんなー! ずっと走ってばかりで上半身が鈍ってるでしょ? 今から準備運動するよ!」

「えっ? 準備運動って、何を……」

「いくよーっ! 気合と根性のォォ……『大縄跳び』ぃぃぃっ!!」


シーラは着地するなり、数百メートルある神竜の尻尾を支点にして、凄まじい遠心力で神竜の巨体をブンブンと振り回し始めた。


ビュン! ビュン! ビュン! ビュン!!


『ぎゃああああああああっ!? 目が、目が回るゥゥゥッ! 概念なのに三半規管がぁぁぁっ!』

「ほらみんな、タイミング合わせて! ハイッ! ハイッ!」

「うおおおおっ! 飛べえええっ! 隊長の作った大縄(神竜)に引っかかるなァァァっ!」


純粋な光のエネルギー体である最強の門番は、今や完全にシーラの腕力(気合)によって実体化させられ、闇の軍勢のレクリエーションの道具へと成り下がっていた。


数分後。


「もう、勘弁して、ください……」


完全に目を回し、光のエネルギーを失って真っ黒なトカゲ(物理)へと変貌した神竜が、砂浜で白目を剥いてピクピクと痙攣していた。


「あははっ! いい汗かいたね! これで新大陸でもバッチリ暴れられるよ!」


実体がない? 概念体? 物理攻撃無効?

そんな設定の数々も、シーラの「一緒に遊びたい(?)」という純粋で暴力的な気合の前には、一切の無駄であった。


「よーし! この黒いトカゲちゃんも仲間に入れて、大光聖帝国の首都まで一気に突き進むよー! 出発進行ー!」


無敵の門番をペット(縄)にして、闇のヒロインの笑顔と根性の進撃は、いよいよ光の帝国の中心部へと向けられるのである。


最後までお読みいただき、ありがとうございます!


少しでも「面白かった!」「スカッとした!」「続きが読みたい!」と思っていただけましたら、

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それでは、次回もどうぞお楽しみに!

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