◆◆◆第49話:絶望のゾンビサバイバル? だったら群れに飛び込んで「全自動ゆりかご(クラウドサーフィン)」にしちゃえ!◆◆◆
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「すぅ……すぅ……∞のアイマスク、時間が止まって最高……」
時間すらもねじ伏せた究極の睡眠要塞(トラックの荷台)で、シーラはもはや神の領域とも言える深い眠りについていた。
しかし、突如として空間に「ウゥゥゥ……」「アァァァァ……」という無数の不気味なうめき声と、ガラスの割れる音が鳴り響いた!
『——起きろ! 永遠の眠りなど、死者の前ではただの生ぬるい妄想にすぎん!』
暗闇の空間が、血と硝煙の匂いが立ち込める「荒廃した世紀末の都市」へと強制的に上書きされる。
ボロボロの白衣を着て、防毒マスクを被った神霊が現れた。
世界の終わりと感染パニックを司る『終末の神・バイオハザード』である!
『フハハハ! 複雑な設定もルールも不要! 次なる新連載は、人間の生存本能を剥き出しにする【ゾンビ・サバイバル】だ! 見よ、この街を埋め尽くす10万人のアンデッドの群れを! 貴様らは今から、弾薬も食料も尽きかけた状況で、この絶望の群れから逃げ惑うのだ!』
バイオハザードが腕を振り下ろすと、シーラのトラック(ベッド)の周囲を、血走った目をした無数のゾンビたちが完全に取り囲み、「ギシッ……ガタガタッ!」とトラックの車体を激しく揺らし始めた。
「た、隊長! 起きてください! 今度は世界がゾンビパニックになっちまいました!」
「トラックがゾンビの群れに囲まれてやがるっす! いくら隊長の作った無敵の寝袋でも、10万人から一斉に噛みつかれたら、いつかは破られて食われちまう!」
『その通り! これが数の暴力! どんな物理攻撃も、10万の屍の波には呑み込まれる運命! さあ、絶望の中で肉を喰いちぎられ——』
「……うーん」
∞のアイマスクを少しだけズラし、寝袋から顔を出したシーラは、自分に向かって無数の手を伸ばしてうごめく10万人のゾンビの群れを見下ろした。
「トラックがガタガタ揺れて、ちょっと寝心地が悪くなってきたなぁ。それに……」
シーラは、自分に向かって「ウゥゥ……」「アァァ……」と声を出しながら、ワラワラと手を伸ばしてくるゾンビたちの動きをジッと観察した。
「これだけたくさんの『手』が下から支えてくれて、ユラユラ揺れてるなら……アレができるんじゃない!?」
『……は? アレ? 何を言っている、奴らは貴様を引きずり下ろして喰おうと——』
「いくよーっ! 気合と根性のォォ……『強制・全自動ゾンビゆりかご(クラウドサーフィン)』ぃぃぃっ!!」
「そぉぉれっ!」と、シーラはなんと自分の巨大な寝袋(鉄のローラーやプラズマエンジン入り)ごと、トラックの荷台から10万人のゾンビの群れのど真ん中へとダイブしたのだ!
『なっ!? なにをしている! 自らゾンビの群れに飛び込むなど、自殺行為——』
ボヨォォォォォォン!!!
ゾンビたちは上から落ちてきたシーラの重装備の寝袋を無数の手で受け止めた(というか、下敷きになった)。
そして彼らはシーラを喰おうと必死に群がり、寝袋を押し合いへし合いするのだが……シーラの寝袋は「分厚いライブステージの床」で巻かれ、「TCGのレアカード」で補強され、さらには彼女の純度100億パーセントの気合でコーティングされているため、ゾンビの歯など全く立たない!
結果として、ゾンビたちが下から必死に手を伸ばしてワチャワチャと動く力が、そのまま寝袋を「ユラリ……ユラリ……」と優しく宙に浮かせて揺らす極上のスイング運動へと変換されてしまったのだ!
「わぁ〜! 無数の手が下から優しく揺らしてくれて、まるで『全自動のゆりかご』みたい!」
さらに、10万人のゾンビが発する「ウゥゥ……」「アァァ……」という一定のうめき声が、防音仕様の寝袋を適度に透過することで、睡眠を誘う極上の環境音(ASMR・ホワイトノイズ)としてシーラの耳に届いていた!
『ば、馬鹿な!? 10万人のアンデッドの恐怖の波が、ただの「快適なクラウドサーフィン(ゆりかご)」として利用されているだと!? しかも死者のうめき声が、子守唄代わりになっているゥゥゥ!?』
「あははっ! 揺れ心地最高〜! みんな、もっと優しく揺らしてねー! おやすみなさーい!」
シーラがゆりかごの中で満面の笑みで爆睡し始めると、彼女から放たれる「圧倒的なリラックス・オーラ(気合)」が周囲のゾンビたちにも伝染。
凶暴だったゾンビたちは次第に穏やかな顔になり、「ウゥゥ(よく寝てね)……」「アァァ(いい夢見てね)……」と優しい声でシーラを揺らし続けるだけの「全自動ゆりかごマシーン」と化してしまった。
『あ、あああ……私の地獄のゾンビサバイバルが……ただの「巨大なベビーベッドの揺らし係」に……パンデミックの恐怖が、圧倒的な母性(?)の前に浄化されていくぅぅぅ……』
終末の神バイオハザードは、平和にシーラを揺らすゾンビたちの波に巻き込まれ、自らも「なんだか……眠くなってきた……」と防毒マスク越しに呟きながら、そのまま安らかに消滅した。
「ふわぁ〜あ……揺れが心地よくて、無限に眠れる……」
神霊が消滅したことで、世紀末の荒廃した都市も消え去り、そこには「永遠の暗闇の中で、見えない力に優しく揺りかごのように揺らされるシーラの寝袋」だけが残された。
「シ、シーラ隊長……ついに『10万人のゾンビの群れ』すら、下から支えさせて『全自動のゆりかご』にしちまった……!」
「絶望のクラウドサーフィンをベビーベッドに変える……隊長の睡眠欲の前には、パンデミックの脅威すらただの保育士さんっすね……!(戦慄)」
どれほど絶望的な数の暴力であろうと、どれほど恐ろしいゾンビの群れであろうと。
シーラの「寝かしつけてくれるゆりかごが欲しい」という究極の物理的欲求(と気合)の前では、ただの便利な全自動マッサージチェアでしかなかった。
アンデッドすらも寝かしつけの道具として手なずけ、闇のヒロインの無法者戦記は、いよいよ記念すべき大台「第50話」へと向けて、極上の眠りの中で突き進んでいくのである。
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