◆◆◆第48話:終わらないタイムループ? だったら時間の輪をねじって「無限(∞)のアイマスク」にしちゃえ!◆◆◆
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「すぅ……すぅ……プラネタリウムの星が綺麗……もう一生起きない……むにゃむにゃ……」
もはやどんな物理攻撃もバッシングも届かない、究極の引きこもり睡眠要塞。
シーラの意識が、最も深い極上のレム睡眠へと沈み込もうとした、まさにその時。
ジリリリリリリリリリリリッ!!!!
突如として、空間全体に「鼓膜を破るような特大の目覚まし時計の音」が鳴り響き、シーラたちの頭上に浮かんでいた巨大なデジタルカレンダーの『8月31日』という文字が、猛烈な勢いで『8月1日』へと巻き戻った!
『——起きろ!! 残念だが、貴様らの夏休みはまだ終わらない!』
暗闇の空間が、セミの鳴き声が響く「田舎町のバス停」のホログラムに上書きされる。
首から大量のストップウォッチを下げ、狂気的な笑みを浮かべた神霊が現れた。
青春のやり直しと永遠の反復を司る『回帰の神・タイムループ』である!
『フハハハ! 新連載は、特定の期間を永遠に繰り返す【タイムループ・ミステリー】だ! 貴様らは今から、この町に隠された「悲しき真実」を解き明かし、ヒロインを救済するまで、永遠にこの「8月1日」を繰り返すことになる!』
タイムループがストップウォッチのボタンを押すと、空間の周囲をぐるりと囲むように、巨大で眩く光る「時間の輪」が出現した。
『このジャンルの絶対ルールを教えてやろう! 貴様らが事件を解決せずに【眠りに落ちた瞬間】、時間は強制的にリセットされ、特大の目覚まし時計の音と共に1日目に戻されるのだ! つまり、真のエンディングを迎えるまで、貴様らは一生「熟睡」することができない!!』
「た、隊長! 起きてください! 今度は世界がループものになっちまいました!」
「寝るたびに強制的に起こされて最初からやり直しだなんて、これじゃあ一生お昼寝できないっすよ!! 睡眠不足で過労死しちまう!」
『その通り! 物理的な腕力がどれほど強かろうと、時間そのものの強制巻き戻しには逆らえまい! さあ、絶望のループの中で推理を——』
「……ねえ、おじさん」
プラネタリウムのテントの中から、極度に不機嫌な(そして寝不足で目の下にクマを作った)シーラが、殺気を放ちながら這い出してきた。
「あたしが寝ようとするたびに、そのうるさい時計を鳴らして時間を巻き戻すの?」
『い、いかにも! それがタイムループの絶対法則——』
「ふぅん。で、あれが時間を繰り返してる『輪っか』なんだね」
シーラは、空間を囲むように眩く発光している巨大な「時間の輪」をジッと睨みつけた。
「丸い輪っかになってるなら、真ん中でねじればちょうどいい形になるよね!!」
『……は? 何を言っている。あれは時空の連続体を示す概念的な光の輪であって、物理的に触れられるような——』
「いくよーっ! 気合と根性のォォ……『強制・無限アイマスク(∞)ねじり』ぃぃぃっ!!」
シーラは凄まじい跳躍力で空中に飛び上がると、概念であるはずの「時間の輪」の両端を両手でガシッ! と鷲掴みにした。
そして、純度100億パーセントの気合と腕力で、巨大な光の輪を中央で思い切り「ギュルンッ!!」とねじり上げたのだ!
メキメキメキメキッ!!! ズバァァァァンッ!!!
『なっ!? なにをしている! 時空の連続体を、力任せにねじり上げるなァ!』
巨大な円形だった時間の輪は、シーラの手によって中央で交差させられ、数字の「8」……いや、「無限大(∞)」の形へと物理的に変形させられてしまった。
「よーし! サイズもピッタリ!」
シーラは、その「∞」の形になった時間の輪を、なんと自分の顔(両目)にすっぽりと被せた。
「わぁ〜! この時間の輪っか、光を完全に遮断してくれるし、『無限(∞)』の形になったおかげで、永遠に時間が止まったみたいに静か! 最高のアイマスクだね!!」
時間を繰り返すはずのループエネルギーは、シーラの両目を覆う「絶対的な遮光」と「無限の睡眠時間を保証するパワー」へと強制的に変換されてしまったのだ。
『ぎゃああああああああっ!? 私の! 悲劇を乗り越えるための神聖なタイムループが……ただの「永遠の眠りを約束する無限(∞)のアイマスク」に改造されてしまったァァァッ!』
時空の輪をねじり曲げられた神霊タイムループは、輪っかが交差した真ん中の部分(ねじれ目)に挟まれて「ループから……抜け出せない……」とつぶやきながら、ペチャンコに圧縮されて消滅した。
「あははっ! 目覚まし時計も壊れたし、アイマスクのおかげで光も入ってこない! これで無限に眠れる〜! おやすみなさーい!」
神霊が消滅したことで、田舎町のホログラムもセミの鳴き声も消え去り、空間は再び「永遠の静寂に包まれた暗闇」へと戻っていった。
「シ、シーラ隊長……ついに『終わらないタイムループ』すら、時間の輪をねじって『無限(∞)のアイマスク』にしちまった……!」
「寝たら時間が戻るなら、時間そのものをアイマスクにして無限の睡眠を引き出す……隊長の睡眠欲の前には、時空の法則すらただの安眠グッズっすね……!(感涙)」
どれほど絶望的な時間の繰り返しであろうと、どれほど複雑なループ設定であろうと。
シーラの「目覚ましを止めて無限に眠りたい」という究極の物理的欲求(と気合)の前では、ただの便利なアイマスクの素材でしかなかった。
時空すらも物理でねじ伏せ、文字通り「無限の安眠」を手に入れた闇のヒロイン。あらゆるジャンルを蹂躙した彼女の睡眠要塞は、もはや宇宙の何者にも破ることはできない完全無欠の聖域となったのである。
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