◆◆◆第47話:誇大表現のグルメ漫画? だったら美味さのリアクション(宇宙)を閉じ込めて「プラネタリウム」にしちゃえ!◆◆◆
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「すぅ……すぅ……マシュマロでお腹いっぱい……トラックの振動が心地いいなぁ……むにゃむにゃ……」
バッシングの炎で温まった空気の中、最高の寝具に包まれて夢の底へと旅立っていたシーラ。
しかし、突如として空間に「テェェェーーレェェェーーー!!」という、NHKのドキュメンタリーのような大袈裟で壮大なBGMが鳴り響き、辺り一面にジュージューと肉が焼ける極上の香ばしい匂いが立ち込めました!
『——美味い!! これぞ至高の、そして究極の味わい!!』
暗闇の空間が、なぜか「超高級料亭の厨房」のホログラムに上書きされる。
頭にコック帽を被り、両手に金の包丁と銀のフォークを持った神霊が現れた。
読者の食欲を支配し、美味さの表現を司る『美食の神・テイスティング』である。
『フハハハ! ネットの炎上が消えても、人間の根源的な欲求「食」のジャンルからは逃れられん! 新連載は、読者のヨダレが止まらない【至高のグルメ漫画】だ! 私の作る料理を食べた者は、その美味さのあまり精神の均衡を崩し、あまりの大袈裟な表現で宇宙の彼方へと吹き飛ぶのだ!』
テイスティングがパチンと指を鳴らすと、闇の兵士たちの前に、黄金に輝く謎の特製チャーハンが差し出された。
「う、美味そうっす……!」と耐えきれずに一口食べた兵士たちは、その瞬間——
「う、美味すぎるぅぅぅぅーーーっ!!!(服がペラリと弾け飛ぶ音)」
次の瞬間、兵士たちの背景がド派手な「銀河ネビュラ」や「爆発する超新星」のホログラムに切り替わり、彼らは美味さのリアクションの風圧だけで、空中へプカプカと浮き上がって彼方へ吹き飛ばされていってしまった!
「た、隊長! 助けてください! 味が美味すぎて、表現のスケールがデカくなりすぎて、俺たちの体が宇宙まで飛ばされちまうっす!!」
『フハハハ! これぞグルメ漫画伝統の「誇大リアクション」! どんな豪腕のヒロインも、この味覚の暴力の前には正気を失い、背景が宇宙になってフェードアウトするしか——』
「わぁーい! 美味しそうなご飯がいっぱい!」
テイスティングの勝ち誇ったセリフを完全に無視し、シーラは目の前の黄金チャーハンをスプーンでガシガシと掬って、もの凄い勢いで完食してしまった。
「もぐもぐもぐ……ん! お米がパラパラで、お肉の旨味がギュッと詰まってて最高に美味しい!」
シーラが完食した瞬間、彼女の背後にも、グルメ漫画特有の「眩いばかりに輝く巨大な銀河と流星群の背景(リアクション演出)」がドガァァン! と出現した。
『見たか! 貴様も美味さのあまり、魂が宇宙を彷徨うリアクションからは逃れられ——』
「うーん……でもさぁ」
シーラは、自分の周りでピカピカと眩しく激変を続ける「銀河の背景ホログラム」を見上げて、不機嫌そうに眉をひそめた。
「ご飯はすっごく美味しかったけど、このリアクションの宇宙、お星様がチカチカ動き回って眩しいんだよね。お昼寝の邪魔!」
『……は? 眩しい? いや、それは美味さを脳内で視覚化した神聖な演出空間であって——』
「そうだ! この光る宇宙の背景を引っ張ってきて、ベッドの周りを囲っちゃえばいいんだ!!」
『……はい?』
シーラはまたしてもジャンルの壁(背景演出)を無視し、本来はただの映像表現であるはずの「背後の銀河(宇宙空間)」の端っこを両手でガシッ! と物理的に掴み取った。
「いくよーっ! 気合と根性のォォ……『強制・グルメリアクション・プラネタリウム(遮光テント)』ぃぃぃっ!!」
ベリベリベリベリッ!!! ギュゥゥゥゥーーーーン!!!
シーラが凄まじい腕力と気合で「宇宙の背景」を引っ張ると、なんと銀河の映像が「遮光性の高いドーム状のテント生地」のように物理的に縮み、そのままトラックの荷台をすっぽりと覆うように固定されてしまった!
ドームの内側は、シーラの気合によって「星のまたたきが程よく減光された、最高に目に優しいリラクゼーション・プラネタリウム空間」へと最適化されてしまったのだ。
『ぎゃああああああああっ!? 私の! 読者を感動させるはずの至高のグルメリアクション(宇宙空間)が……ただの「寝室用のオシャレなプラネタリウム・テント」として私物化されてしまったァァァッ!』
すべての料理を美味しく平らげられ、自慢のリアクション演出まで寝具のインテリアにされてしまった美食の神テイスティングは、あまりの理不尽さにショックを受け、「お粗末さまでした……」とがっくり膝をつき、そのままコック帽と共に灰となって消滅した。
「あははっ! 星が優しく光ってて、暗さも丁度よくてすっごく落ち着く〜! おやすみなさーい!」
神霊が消滅したことで、宇宙に吹き飛ばされていた兵士たちも無事に地面(トラックの荷台の横)へと生還した。
「シ、シーラ隊長……ついに『グルメ漫画の宇宙リアクション』すら、引きずり下ろしてプラネタリウムのテントにしちまった……!」
「美味すぎて宇宙に飛ぶなら、その宇宙を寝室の壁紙にしちまう……隊長の気合(と睡眠欲)の前には、どんな大袈裟な演出もただの模様替えっすね……!(感涙)」
どれほど至高の料理であろうと、どれほど壮大な誇大表現であろうと。
シーラの「美味い飯を食って、最高の環境で寝たい」という究極の物理的欲求(と気合)の前では、ただの便利なインテリア素材でしかなかった。
グルメ世界すらも快適な寝室のイルミネーションとして利用し、闇のヒロインの無法者戦記は、いよいよ誰も邪魔できない極上の癒やし空間の中で、安らかな眠りを貪っていくのである。
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