◆◆◆第33話:存在を消去する神の消しゴム? だったら『消しカス』を集めて特大スーパーボールにしちゃえ!◆◆◆
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「あははっ! 赤いクレヨンで描いた扉を開けたら、すっごく大きなお机のある部屋に出たよ!」
強引に物語を延命させたシーラたちが足を踏み入れたのは、メタ次元の最奥。
そこは巨大なインク瓶や原稿用紙が散乱する、まるで「漫画家の作業机」のような真っ白な空間だった。
その机の中央に、疲れ切った顔で頭を抱える巨大な神霊が座っている。
この世界のすべてのシナリオを描き、生み出してきた真の創造主『原作者・オーサー』である。
『……まさか、私が用意したすべての「お約束」と「大人の事情(打ち切り)」すら突破して、私の仕事場に直接カチコミに来るとはな』
オーサーは充血した目でシーラたちを睨みつけ、手元にあった「家ほどもある巨大な消しゴム」をガシッと掴み取った。
『読者アンケートも無視し、プロットも破綻させた貴様らは、もはや主人公ではない……ただの「作画崩壊」だ! こうなれば、創造主の権限で貴様らの存在そのものを、この原稿用紙から直接【消去】してくれる!』
オーサーが巨大消しゴムを原稿用紙(床)に力任せに擦り付けると、そこにあったはずの「闇の兵士たちの影」が、物理的に白く削り取られて消えてしまった。
「た、隊長! ヤバいっす! あいつの消しゴムでこすられた場所から、俺たちの体が透けていっちまいます!」
「物理攻撃じゃない! 『描かれた線そのもの』を消し去る、作者の最終兵器っすよ!」
『フハハハ! いかなる気合も、存在自体を消されてしまえば発揮しようがない! さあ、闇のヒロインよ! 貴様のそのふざけた笑顔も、設定ごと綺麗に消し去って——』
「うわぁーっ! すごいすごい!」
オーサーが必死に消しゴムを擦っている足元で、シーラは目をキラキラさせてしゃがみ込んでいた。
「おじさんが力いっぱいゴシゴシするから、すっごく立派で長い『消しゴムのカス』がいーっぱい出てるよ!!」
『……は? 何を見ている。私は今、お前の存在を消そうと——』
「いくよーっ! 気合と根性のォォ……『超絶・消しカス練り練り(収集)』ぃぃぃっ!!」
シーラは存在が消えかかっていることも完全に無視し、床に大量に発生した「巨大な消しゴムのカス」を凄まじいスピードでかき集め始めた。
そして、それらを両手でギュッ! ギュッ! と力任せに練り合わせ、一つの巨大な球体に丸めていく。
『なっ!? なにをしている! 神聖な消去作業の残骸を、小学生の暇つぶしみたいに丸めるなァ!』
「あははっ! 消しカスっていっぱい練ると、弾力が出てすっごくよく跳ねる『ねりけしボール』になるんだよね!」
シーラの手の中で、大量の消しカスは純度100億パーセントの気合によって極限まで圧縮され、黒光りするほどの超高密度な「特大ねりけしスーパーボール」へと変貌していた。
「さあ、完成! おじさん、キャッチボールしよーっ!!」
『ひぃぃっ!? やめろ、そんな高密度の質量兵器を——』
「そぉぉぉぉれっ!!」
ドッバゴォォォォォォォォォォォォォォォン!!!!
シーラが全力で投げつけた「特大ねりけしスーパーボール」は、オーサーの顔面にクリーンヒット。
さらにその凄まじい弾力により、メタ次元の作業机、インク瓶、本棚の間を「ビュン! ドガン! ガキンッ!」とピンボールのように超高速で乱反射し、最後にもう一度オーサーの脳天にスマッシュヒットした。
『ぎゃああああああああっ!? 私の! 私の存在消去の消しゴムが……ただの質のいい「ねりけしの素材」として消費され、物理的ダメージで返ってきたァァァッ!』
創造主であるオーサーは、自分が出した消しカスで作られたボールにボコボコにされ、「もう休載させてください……」と呟きながら、自らの原稿の海へと沈んでいった。
「あははっ! いっぱい跳ねて面白かったー!」
オーサーが倒れたことで、消えかけていた闇の兵士たちの体も完全に元通りに実体化した。
「シ、シーラ隊長……ついに作者の『存在消去(消しゴム)』すら、カスを集めて丸めるっていう小学生の遊びで粉砕しちまった……!」
「俺たちを消せば消すほど、隊長のねりけしボールが巨大化していく……作者の究極兵器すら、隊長にとってはただの『粘土遊びの素材』だったんすね……!(感涙)」
「よーし! 作者のおじさんもぐっすり寝ちゃったし、これで本当に誰も邪魔する人はいなくなったね!」
神々を倒し、メタ次元のあらゆるお約束を壊し、ついには創造主の作業机すらも遊び場に変えてしまった闇のヒロイン。
「さーて、電気(太陽)も消したし、神様も静かになったし、作者も寝たし! みんな、今日からずーっと、平和で真っ暗な最高のお昼寝タイムだよーっ!!」
シーラが大の字になって真っ白な原稿用紙の上に寝転がると、世界は彼女の気合によって、最も心地よく、最も安らげる「完璧な暗闇」へと染まっていった。
いかなる絶対法則も、神の論理も、作者の都合も。
「平和にぐっすり眠りたい」というシーラの純粋な願いと理不尽な気合の前には、すべてがひれ伏すしかなかったのである。
——第四部・メタ創造主編、完!
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